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梅ちゃん_18週「大切な人」に思う [閑話]

梅子(堀北真希)にとって「大切な人」は、家族やご近所、そして患者さん達の事だった。
しかしそういう表現をするなら、それは梅子だけに限った事ではないような気もする。
それにも関らず今週のテーマとして取上げたのは、次ぎの様な事を強調したかったのでは?
第1は、医者として梅子は、現代の一般常識的な医者と患者とは違った考え方であること。
第2は、現代の一般人は、家族やご近所における人間関係が希薄になっている傾向。

第1の梅子と患者との関係は、梅子が、松岡(高橋光臣)ではなく、信郎(松坂桃李)と
結婚する決断をしたところに示されているのでは?
松岡は、医学が患者を治す(救う)、即ち医療技術、治療薬を至上とする考え方だった?
私は以前にも書いたが、中村仁一著「大往生したけりゃ医療とかかわるな」という本を読み
今生きている人間にとって大切なことは、医療に振り回されない主体性だと思った。
患者は、医者や医学会や製薬会社の金儲け・出世の道具では無いことは勿論だ。でも今の
医療の現状は、大きく言えば、悪しき資本主義に毒されて、患者の主体性を犯している?
昭和30年時点では、松岡の主張も正しかったが、現状を鑑みると、梅子が主張していた
医者と患者のあり方をもっと強調すべきだったといえるのではなかろうか?松岡の様に
真面目な青年が人間生豊かに梅子の考え方を理解していれば、もっとよい日本になった?
日本人はなんでも一番が好きなようだが、最も大切な事は人間の主体性である。
社会的な地位や名誉があっても人間の主体性を犯す権利はない。そういった基本を弁えた
人間性豊かな人を育成しなければ、医学の進歩や、科学技術の進歩も害になりかねない。
現代日本の医療正常化の為に、梅子の患者との向き合い方を強調すべくテーマとした?

第2の大切にすべき「家族やご近所」の代表として陽造(鶴見辰吾)が取上げられた。
昨日も書いたが陽造は、建造(高橋克実)の冷たい仕打ちにムカッとして詐欺を働いた。
下村家の崩壊を狙ったものだった。人間関係に絶望すると、残虐なことを思いつく。
それを未然に防いだのが、松子(ミムラ)、竹夫(小出恵介)、梅子兄姉妹の優しさ。
特に、梅子による努力で、建造と陽造の仲違いも収まり、めでたし、めでたし。

だが第1・第2の人情話は現代に通用するのか?「どんなに時代が変わろうと、変わらない
大切なものがきっとある。」というテーマの映画「Always 続・三丁目の夕日」もすでに
制作して5年を経過した。このテーマもすでに古臭くて忘れ去られているのではないか?
だからこそ、陽造の人情話を挿入し強調したかったのだろう。最近また「いじめ」が
話題になったが、現代のイジメが深刻なのは、残虐性が深刻化しているからである。
残虐性の深刻化は、イジメ側の人間関係が更に複雑化・絶望化している結果である。
イジメ側に、松竹梅の姉兄妹の様な人間がいたら大事に至らないのではなかろうか?
現代イジメ問題解決は、イジメ側人間関係の複雑化に伴って、もつれた糸を解すのが
難しいからだが、もつれを招いたのも、人間関係の希薄さによるのでは?如何なものか
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