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幸福感と幸福度 [希望]

昨日は音感を例に、景気感、幸福感等の感覚の重要性と共に、相対感覚と絶対感覚の相違、
絶対感覚の重要性等を述べた。様々な感覚を正しく身につける事が大切である。
昨日の説明では不十分だった幸福感とそれを感じやすくする要素である幸福度を考える。
その為に、最初に音感と、音感を豊かに育て音楽を楽しむための要素・音階を例に話す。

西洋的音感は、西洋音楽に幼い頃から親しみ聴き慣れ、訓練して育て、体得してきた。
西洋音楽に馴染みのなかった日本の古い世代や、私の同世代にも、絶対音感は愚か、
相対音感もない「音痴」が居た。西洋音楽を聴く機会が少なく、西洋的音感を獲得できる
機会がなかったからだ。西洋音楽的音痴が、日本的音楽(謡曲、民謡、浪曲等)でも
音痴かどうかはわからない。

西洋音楽の音階は物理的な「音」という世界で、西洋的・合理的方法で発明(発見)された。
日本を始め世界各国、各民族の音感と民俗音楽の要素(西洋音楽の音階に相当するもの)は、
西洋的・合理的に発明(発見)されていないかも知れないが、各々、何らかの要素はある?
しかし現代の趨勢では、西洋的音階の音楽、即ち西洋音楽によって、各国・各民族の音感は
征服されつつあるのではないだろうか?それは、人間共通の音感に対して、西洋音楽が他の
民族音楽より楽しませてくれるからだ。しかし最近、民俗音楽も見直されてきた。

そこで幸福感も音感同様、西洋的合理主義による幸福度が世界各地を席巻しているか?
答えは残念ながら違うといわざるを得ない。西洋的幸福度の中の「物質的幸福度」という
要素だけが突出しているが、精神面・心理面の「幸福度」に関しては、西洋以外の国々
のみならず、西洋自身も破壊されつつあるのではないか?

音感に関しては、確かに西洋の合理主義が優れていた。また物質的に豊かになるためには
合理的方法は有効であった。しかし物質的な豊かさは、過剰になると人を不幸にする事も
明らかになっている。西洋的合理主義が、役に立つ局面もあるが、それを「金の牛」に
する事は、大きな間違いである。ブータン王国が、幸福度を構築するという考え方は、
西洋文明の行き詰まりを打開する大きな手掛かりになるだろう。世界中の人々は
今や経済追及、勢力争いをしている場合ではない。戦争のDNAを消滅させるために
西洋文明の悪しき習慣を改め、非西洋社会の智慧を傾けて、それぞれの実情に合わせて、
幸福感の要素である「幸福度」を明らかにしよう!そして地域、国家、民族の幸福感を
充実させる事こそ、大切ではないか? 如何なものか
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