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「カーネーション」第6週・雑感 [閑話]

今日のカーネーションは、糸子(尾野真千子)の啖呵を魂で受け止めたサエ(黒谷友香)が
再び洋服店「ロイヤル」を訪れて糸子と仲直りして、最高のイブニングドレスを誂えた。
話は、それで目出度し目出度しとは納まらず、意外な方向に展開していく。
サエが尊敬していた一流の人物というのが、歌舞伎役者の春太郎(小泉孝太郎)だった。
春太郎は、女の噂の絶えない色事師。奈津(栗山千明)も毒牙にかかりそうだった。
サエが、最高のイブニングドレスで着飾って春太郎と踊り、ホールの華となっていた頃
奈津の父親が、この世を去った。人生は、なかなか意のままにはならないものである。

「人生が意のままにはならない」とは、どういう意味か?字面の意味は当り前の事だ。
自分の意志で世間や他人を意のままにする事など、本気で考えている人間は、詐欺師や
色事師、政治家、あるいは、心理のあやをつく宣伝考案者くらいのものではないか?
イヤイヤ、最近の人間は、相当多数の人が、本気で考えているのかも知れないな?
少し前までは、一般の真ともな人間なら、そんな事を考えてもみなかったと思う。

「人生が意のままにはならない」という言葉で、私が言いたかった事は、
現在進行中の事態さえ人間は、その実態を的確には捉えられないという事である。
サエも、春太郎の良い面はわかっても、問題のある裏側までは見通せない。
糸子も、春太郎の色事師という噂は知っていても、良い所や、真実の姿はわからない。
例えば、今時のホットな政治問題である「TPP」にしても、良い所を知っている人、
悪い所を知っている人は居ても、その両方に精通し、的確に判断できる人はいない。
こういう「群盲、象を撫ぜる」という現実を弁えず、自分の考えが正しいと思っていると
そうでない状況になった時に、慌てふためき、運命を呪う事になるのではないか?

DSC09055KT.JPG今日の予告編を見ると、糸子は父・善作(小林薫)が巻起こす嵐に
またまた吹き曝される様だ。しかし糸子は決して怯まない?
そういういう予感が、私にはある。当るか否か?責任は持てないが。
この世は瞬時も止まらぬ「無常」であると心得、
自分も「群盲」の一人と割り切れば怖いものなし。
如何なものか
(画像上、クリックで拡大できます)
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