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梅ちゃん先生_最終週・梅子と広志 [物語]

「梅ちゃん先生」も最終週(第26週)になった。兎も角、梅子(堀北真希)と広志
(池松壮亮・少年時代;細田龍之介)との出会いは古い。終戦直後(昭和20年)
戦災孤児のヒロシ(細田龍之介)は盗みをして生活していた。そんなヒロシと縁ができた
梅子が或る時、食中毒で瀕死のヒロシを見つけ、建造(高橋克実)による懸命の治療と
梅子の看護によってヒロシを助けた。この体験が、梅子の医者志望の原体験となった。
ヒロシにも転機となる体験だったが、梅子にとっても人生を左右する貴重な体験だった。

第25週、広志(池松壮亮)が突然、安岡医院を訪ねてきて二人の再会は果された。
広志は小さいながら製薬会社の営業マンとして立派に成長していたが、梅子が紹介した
かつての勤務先・帝都大病院で色々な軋轢を生んだ。また新しくできた大病院のことで
梅子の医院を心配して大病院への就職を斡旋するが、それも梅子に断られてしまった。

広志は、建造や梅子に助けられた直後におじの家に引取られたが、その当時から家業の
材木運び等の重労働を強いられ、中学卒業後は夜学で大学まで卒業して、就職したのだ。
安岡製作所に集団就職した光男(野村周平)も厳しい人生と言えるが、光男には故郷には
暖かい家庭がある。なかなか立派な爺さんの教育も受けて、職場の人々の温かな支援で
夜学にも行っている。広志に比べたら、光男はどんなに幸せかが分かるだろう。

広志は、一人でも多くの患者の命を救いたいという思いで、懸命に働きすぎて、梅子の
医院に薬を届けに来た時に過労で倒れてしまった。その時に、朦朧とした意識の中で、
食中毒で苦しんでいる最中の事を思い出して、突然、「嘘だ!」と叫んだ。食中毒で
苦しんでいる最中「生きていても仕方ない」と言うヒロシに梅子は、「生きていれば
キッと良い事がある。頑張って生きていると神様からのご褒美がある」と言ったのだ。
ヒロシは、その言葉を信じ自分の助かった命を活かす「患者の命を救う」という使命感
に燃えて頑張ってきた。その経緯を考えると広志が安岡医院を訪問した再会の時点で、
既に、自分の行き詰まりを潜在的に感じて、下村家に近づいたのではなかろうか?

梅子は、広志への自分の対応を反省した。そしてその答えは?以前に約束したと言う
母・芳子(南果歩)手作りの“おはぎ”だった。広志が眠っている間に、両親を千葉から
わざわざ呼寄せて、回復した広志に食べさしたのだ。広志に必要なのは、家族のような
人の温もりなのだ。広志は、芳子や建造とも再会を果たして、大きな温もりを得たのだ。
<蛇足>今日朝方は限りない蒼天だったが、午後の散歩の時には雲が出た。田は黄金の波、
そこ此処に秋の花が咲き乱れ、日陰の風はことのほか心地よく感じた。如何なものか
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