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続・梅ちゃん先生スペシャル(後編)感想 [物語]

梅子(堀北真希)と信郎(松坂桃李)が、最悪の夫婦状況の頃、山倉(満島真之介)は、
気持とは裏腹に、神田真澄(小林涼子)とコンサートに行く事を吹聴していた。それを
聞いた弥生(徳永えり)は心穏やかならず!反発して昔好意を持った伊東(庄野崎謙)を
誘う事にした。弥生と山倉との関係もまた、最悪の状態になっていた。

梅子が山川厚子(臼田あさ美)の出現によって、仕事に集中している信の顔に気付かされた
様に、弥生もまた真澄の出現によって、臨床医としての山倉を見る目が変わってきた。
しかし山倉を好きになったという若い真澄を押しのけてまで、一旦求婚を撥ね付けた山倉と
よりを戻したいと思う程、弥生も若くはなかった。(昭和37年は弥生・梅子32or3才?)
そんな状況の中、山倉は、松岡(高橋光臣)を誘って酒を飲みにいき、松岡的表現でいう
ところの“非言語的表現”で、弥生への思いの丈をぶちまけて酔いつぶれてしまった。

梅子と信郎の冷戦状態の続く下村家に、酔っ払いの松岡と山倉が乱入した。
完全に酔いつぶれた山倉を横において、松岡が、梅子に山倉の切ない思いを切々と語り
弥生との仲を何とかしてやりたいと相談する。それを受けて、二人の為に協力することを
約束した梅子は、自分達の現在があるのは、二人にお世話になったお陰であると感謝した。
昔の事を思い出したのか、梅子は信との結婚した幸せをかみしめ、「いろいろあるけれど
その色々が幸せ・・信は不器用だけどいつでも私と子ども達の事を一番に考えてくれている」
襖の外で信が一心に聴き入っていたが、松岡は既に居眠っていた。

この酔漢二人の乱入事件が、こじれた梅子と信、弥生と山倉の問題の分水嶺となった。
まず弥生と山倉は、コンサートの日、松岡から強引に宿直を交代させられた。後は
事件を人為的に起こし、弥生と山倉が一致協力して解決した暁には、二人は仲睦まじく
なるという松岡と梅子の作戦である。人為的な事件は松岡が重病になる計画だったが、
お誂え向きに本物の生死を分ける急患が飛び込んできた。物語は便利である。
弥生と山倉、どちらかと言うと山倉のすばらしい活躍で、後は患者の生命力次第という
ところまで漕ぎ着けた。

その頃「みかみ」で今回の浮気騒動を知った山川厚子が、梅子に事情説明をしていた。
映画券の顛末はこうだ。新幹線見学に向かう途中で、信が「(梅子が)自分の仕事や新幹線に
興味を持っていないのではないか?」と言い、それに対し厚子は、信を嗜め「自分の気持を
形で表すべきだ」と答えた。指輪のプレゼントを勧め、その仕上りの時間待ちに映画館に
入ったのだという。厚子は取材する中で、信の情熱に打たれ、必死で勉強し、何度も信に
取材する過程で信に好感を抱き、信の様な人と結婚したいと思った。横恋慕ではない。
厚子は、理想的夫婦として梅子・信郎が、幸せな夫婦であって欲しいと願っていたのだ。

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一方、帝都大病院では死ぬか生きるかの瀬戸際で、急患(のり漁師の隆志:なぎら健壱)の
女房が必死に旦那を呼び戻そうとかき口説いていた。「この唐変木 おたんこなす 稼ぎも
酒癖も悪く、どうしようもない人 それなのに勝手に死ぬつもりかい!」血圧が戻り
峠を越えた。これもまた、麗しき夫婦愛? 弥生と山倉は協力し急患の一命を救ったのだ。

暁も迫る頃、弥生が「いい面も悪い面も知った上で好きだといえるのが本当の好き」という
梅子の言葉を思い出す。それを聴いた山倉は、弥生の欠点を言い出した。
「意地っ張りで素直じゃなくて、自信過剰でその癖自信がなくて、怒りっぽくて皮肉屋で」
それを聴いた弥生は、「あなたの欠点はもとあるわよ!」と山倉の欠点を挙げだした。
「いいかげんで小心者で、計画性がなくて大雑把で、女の気持がわからなくて・・・」
それを遮る様にして山倉は「けど好きだ!」と叫んた。弥生も「けど、たぶん好きよ!」

梅子は、工場で仕事している信のところへ、手を差し出して、サイズ合うかどうか?
もう多くの言葉は要らない。指輪の内側に彫られた「Thank You」、そう感謝の心が
互いの心を硬く、いや、さらに柔軟に強く結びつけたのである。

大団円は下村家の会食?梅子たちが新幹線を見に行った記念写真と、弥生・山倉、及び
陽造(鶴見辰吾)の結婚宣言で、お開きかと思ったら、案に相違して付録があった。
松岡と神田真澄が親密な仲に?「ドーナツの穴の存在意義」についての松岡の宿題に
真澄が真剣に向き合っているような?「私 松岡先生が好きになったかも?」という
真澄の言葉が、余韻を残し、またナレーションの「また何時かお会いしましょう」の
言葉が、またのスペシャル番組などを期待させた。 如何なものか
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