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欧州のジハーディスト [閑話]

朝日新聞が「米同時多発テロから10年 欧州のジハーディスト」という特集を掲載していた。3回シリーズらしい。23日の「上」、25日の「中」を読んだ。「上」では、組織背景を持たない移民、「中」では、キリスト教からイスラム教に改宗して母国にテロを仕掛ける若者などの、新たな「欧州のジハーディスト」を紹介していた。この記事を読んで現代青年の「不安(不機嫌)」は、「サリン事件」当時よりもますます深刻化しつつあることが読み取れた。そこで私は、「欧州のジハーディスト」を取上げ、洋の東西を問わず、現代青年の「不安(不機嫌)」を考察した。

「欧州のジハーディスト」の発生には、様々な要因があると思うが、根源的な要因は、科学技術の進歩が、人間の理性を追い越して、一人歩きしているところにあると、私は考えている。科学の進歩は、物質的豊かさや、様々な病気の治療などに大きな貢献をしているが、その恩恵には、大きな格差が生じている。精神的余裕・安定の格差である。精神的余裕・安定の格差は、経済格差とは必ずしも一致しないが、人間関係的格差とは大凡で一致する傾向にある。人間関係的格差とは、「真の人間関係」、「信頼の人間関係」の多少という問題と繋がっている。別の言い方では「真の人間関係」とは、互いの「心の操作」のない関係である。

生産のための機械の操作や、病気治療のための人間への操作と、「人間の心の操作」を区別できない位に、現代では「人間の心の操作」が一般化している。友だちの関心を得るため、選挙に勝つため、販売促進のため、・・・・「マニュアル化」、「コマーシャル」、「エンターテインメント」、その他様々な手法が横行し、人間の心を操作しようとしている。「心の操作」防止の知恵が人間に備わってない。現代青年の「不安」深刻化における最大の理由が、「人間の心の操作」である。

現代の若者は何故、「人間の心の操作」という罠にはまってしまうのか?それは、金があれば何でもできる。金がほしい。金で「人間の心の操作」が出来ると勘違いしているからである。
何故、そんな勘違いをしてしまうのか?マスコミによるいかがわしい芸能情報なども、そういう「洗脳」に一役買っているが、最もおおきな問題はバラマキ政治の一般化。現代の民主党のマニフェスト選挙が、最も良い見本。それも一番目立つのが、「子ども手当」。金を掛ければ子どもが生れる。金を掛ければ子どもが育つ。金を掛ければ子どもが幸せになる。もし、それが本当なら、生粋のドイツ人青年が何故「ジハーディスト」になるか?「人間の心の操作」によって、現代社会は、人間関係が希薄になってしまった。人間が、友だちや家族や地域社会から切離されてしまったら、人からの「心の操作」に操られ、人間ではなくなってしまう。合理性だけを追求し、非合理な部分も我慢しなければならない人間関係を切捨てる心に「不安(不機嫌)」が巣食い、悪魔に魂を売って、社会を破壊しようとするのではなかろうか?如何なものか
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