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科学技術と犯罪 [閑話]

私は、ミステリードラマの愛好者である。密室、犯行時間、犯行場所のトリックなど、
最近、やっと要領がつかめてきた。私は元々、推理マニアではない。早い話が、
美人のヒロインと相方の軽妙なやりとりを楽しんでいるグータラ・ミステリー愛好者だ。
段々と、犯行トリックがわかってくると、なぜか、犯行動機の事が気にかかってきた。
犯行動機に「復讐」が、やたら多い事に気付いたのである。恨みとか、男女関係の縺れと
いうような動機では、単純な筋書きになって、物語的に二時間ドラマにし辛いからなのか?
10年というような長期間を経て、「復讐」を遂行する物語が結構、多いのには驚く。

そこで私は、凶悪犯の犯行動機である「復讐心」を、長期間にわたって維持し続けることが
比較的容易な理由は何か?或いは、「復讐心」から、「平常心」に切替えるための「改心」
という、心理の自己制御が、難しい原因は何なのか? すこし考えてみた。
そして思い当たった原因が、近代化における「科学技術」の長足の進歩である。
近代化以前の「貧困」の時代は、栄養失調による「凶暴性」が、凶悪犯の原因?

ユングは「科学技術により人間の意識が発達しすぎ、無意識と乖離してしまう」と言った。
意識と無意識が乖離して不満を爆発させる現象が、集団的に発生すると、第二次世界大戦の
ような破壊行為に繋がるというのである。現代日本における犯罪統計は、諸外国(先進国、
発展途上国)に比べて非常に少なく、優秀らしい。この事は、日本人の意識・無意識が
個人レベルでは、おおきく乖離する人が少ないという事になるだろう。それは目出度いが、
その傾向が未来永劫続く保証は無い。また集団発生は、大戦時の経験からもありえる。

日本における科学技術の優秀性は、開発競争、機能競争における優秀性ではない。
日本の科学技術の優秀性は安全と品質である。良心的な安全と品質を、職人気質の真面目な
現場人が馬鹿正直に一生懸命に支えてきたから、日本の科学技術は優秀だったのである。
合理性、経済性を追求しすぎると、また第二次大戦の二の前になる。
今回の原発事故も経済性の追求を、現場で阻止できなかったのではないか?日本の
科学技術における意識は、政治家や官僚、企業経営者が。無意識は現場(工場長以下労働者)
が支えてきた。日本の現場は誇りを持って堂々と主張すべきである。労使が寄り添うのは
資本側が、意識と無意識の均整を考慮している場合である。意識と無意識の均整が崩れようと
する時こそ、現場は、頑張らねばならないのである。日教組も大局を見て活動すべきでは?
何時までも国旗・国歌に拘っていると、科学技術という現代社会のど真ん中で、意識と無意識
の乖離が発生し、集団主義による暴走が起きるのではないか? 如何なものか
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