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思いがけない出来事 [大家族]

戦後の1950年代前半に「君の名は」というラジオドラマが放送されて人気を博した。小学生の頃で
あったが「君の名はと、訪ねし人あり・・・」で始まる哀切な主題歌は今でも心に刻まれている。
映画では岸恵子と佐田啓二が主演で、両人の出世作だった。あの物語は、様々な理由でホンの
チョッとした入れ違いのために、二人は約束の半年毎に数寄屋橋で会う事ができず、運命に
翻弄される長い長い物語になる。

最近は、携帯電話という便利なものがあって、待ち合わせの場所や時刻が少し違っても昔の
ような悲喜劇は余り起こらなくなった。もし携帯電話があったら「君の名は」という物語は
存在し得ないのである。現代は、様々な技術の発達で、思い違いや勘違い、ちょっとした
トラブルによる“思いがけない出来事”も、大した問題には発展しないのが普通だ。

そこで我々は日頃、身の回りの事は、自分の思い通りになると思い込んでいるフシがある。
私は最近、思いがけないトラブルに巻き込まれた。思いがけないトラブルとは、土曜日の夜
23時過ぎにシャワーを浴びて、出ようとしたら取っ手を回しても扉が開かない。風呂場に
閉じ込められたのである。原因は鍵が壊れたためである。「何だコリャ!」誰かの冗談・悪戯?
と、一瞬、思った。紆余曲折あって、約1時間後、やっとの思いで脱出に成功した。

後になって冷静に考えたが、今回の事件は、“不幸中の幸い”だった。
第1は、妻が在宅していたこと。第2は、風呂場のドアがガラス製だったこと。
息子からも、メールで、「人生いつ、何が起こるかわからないから面白い?如何なものか?」
と、言われてしまった。まさにその通り!今回の経験は、ついつい、忘れていた大切な事を
思い出すために、神様が、適当なレベルで、チョッと注意してくれたのである。

世の中の大きな事は、意のままにならなくとも、身の回りの事は結構、思い通りになると
思い上がっている自分を省みる必要があるのだ。自分の健康が意のままになると思っていない
と言いながら、一生懸命に健康管理している内に、健康も思い通りになると思っていないか?
身近な人間関係も、何とかなっていると思っているが、本当にそうなのか?
思い通りにならなかったことを、鍵の設計問題などのセイにしてすぐ忘れてしまうのではなく
あの忌まわしい出来事を楽しみ、面白がって、人生を、より味わい深いものにしていこう!
「君の名は」の物語も、そういう面から味わうということか? 如何なものか。
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