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日本のルーツ? [歴史]

ルース・ベネディクト著「日本人の行動パターン」の前半で気付いた事を書く。その前に
本書の背景をまとめておく。本書は日本文化の報告書として1945年に書かれた。
本書は、欧米人の理解しがたい日本人を戦後の復興に向けて指導していく為に、
欧米人に必要な日本文化に関する知識をまとめた入門書という位置付。日本人の行動の
不可解さは、倫理基準がないのではなく、欧米と異なる為だという事を明示した。

「日本人の行動パターン」の前半で気付いた事とは、
日本と太平洋諸島との文化パターンの類似性という事である。
1)“侮辱”に対する「復讐」、「報復」の根強い執着と実行の文化は
  太平洋諸島に共通して見られる文化パターンだという。
2)「聖なる首長」と「もの言う首長」
  日本独特の権力の二重構造は、太平洋諸島で一般的な「聖なる首長」と
  「もの言う首長」の間の役割分担と同じ考え方。
以上の様な日本文化に関する見方は、日本文化が大陸(特に中国)文化からの影響
一辺倒という従来の見方・考え方を、大きく覆すものである。
本書における日本人の倫理体系を解明している内容を吟味していると、
恩と義理、義理と人情、義務と責任等々の倫理的な言葉が、中国の儒教や
キリスト教的倫理とも異なる、日本独自のものであることがよくわかる。

以上の様な情報を考察する事によって、私の心には様々な仮説が湧き出してくるが、
此処では紙数の関係もあるから、ホンの少しだけ書き留めておこうと思う。
1.現代は民主化で心も自由になっているか?
  日本人の多くは、自己の潜在意識に蓋をしている為、無意識の暗躍によって
  増々、束縛される面を持っている。事例・自殺の美化、復讐劇の繁盛etc.
2.国家神道を作った薩摩藩下士出身者の明治政府要人は、無意識の暗躍で遠い
  祖先の文化パターンを国家経営に援用した?(薩摩は太平洋諸島の影響大?)
無意識というのは様々な形で意識の中に浮かんでくる。その時に、それがどんな
ルーツを持つのか?確認できなければ用心する。例えば
自殺を思いついたり、復讐を思いついたりするのも無意識の暗躍である。

日本人は、明治以来、「和魂洋才」と言ってきたが、その前は「和魂漢才」?
日本のルーツは謎だが、縄文・弥生時代の日本列島で発酵した日本人とは、
東洋も西洋も飲み込んで「才」としてしまう様な「魂」を持っているのか?
無意識の暗躍に惑わされず、世界に理解される「生き方」はあるか?如何なものか
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