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続・梅ちゃん先生スペシャル(前編)感想 [物語]

梅ちゃん先生スペシャル(前編)は、信郎(松坂桃李)の浮気疑惑が印象的だった。
その原因は、新幹線の部品を淵源としている。
新幹線部品の話が安岡製作所に舞い込み、信郎が中心となって挑戦し始めたのは、
昭和33年、ドラマでいえば第23週・太郎が生れた年である。こういう大きな仕事が
舞い込んでくるのは、子どもが生まれるなどの運気が盛んな時だと言われている。

さて、新幹線の歴史を紐解くと、昭和33年(1958)に建設計画が承認され、
翌年昭和34年(1959)4月20日に起工式が行われたという事だから、
建設承認直後に話が来たという事で、話の辻褄は合っている。
昭和37年には神奈川県綾瀬付近-小田原付近の区間が試験線路として整備され
本格的試験運転が開始された。梅ちゃん先生スペシャル(前編)は「梅ちゃん先生」
の最終回から数か月経過した昭和37年7月で、信郎の開発部品も合格し、
雑誌の取材を受けた。信郎は、この巨大国家プロジェクトに参画し成功したのだ。
初めての大仕事であり、約4年間の苦労は並大抵ではなかったろうと思う。頑張った
信郎の達成感、満足感はいかばかりだったろうか?察して余りあるだろう。

しかし周囲の人々の扱いはどうか?久しぶりに皆が下村家に集まったものの
梅子(堀北真希)、松子(ミムラ)、静子(木村文乃)ら女房連中に頭の上がらぬ
信郎、竹夫(小出恵介)、加藤(大沢健)は‘みかみ’で愚痴る体たらく。
その時に、信郎は、竹夫から「半径100メートルの男」と言われてしまった。
女遊びは愚か、酒を飲むのも‘みかみ’で我慢し、寝食を忘れて仕事に打ち込んだ
信郎は、完成後に何か物足らなさを感じたとしても無理からぬ事ではないか?

そこに雑誌の取材話があって、期待したにも拘らず、雑誌記者は頼り無さそうな
女性記者で、信郎は他の誰よりもガッカリしたろうと思う。しかしそれが意外に
根性があって、何度も取材のやり直しをして、立派な記事に仕上げてくれた。
記事の写真の中で、旋盤に向かって真剣な顔で仕事をしている信郎の写真を見て
梅子が、「???」という顔をしていたが、それは何を意味していたのだろうか?
恐らく梅子は、信郎に対する記者・山川厚子(臼田あさ美)の熱い眼差しを感じた
のではなかろうか? 信郎もまた仕事の完成に伴って忍び寄る空虚感を満たすべく
山川厚子に無意識で何かを期待したのではないだろうか?「半径100メートルの男」
の汚名を返上したいと思う信郎の気持も無理からぬ様に思うが、如何なものか
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