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貪欲な人は誰か? [閑話]

最近読む本は、中村仁一著「大往生したけりゃ医療とかかわるな」だとか、
金谷治著「老子 無知無欲のすすめ」などである。
金谷先生(1920年生-2006年没)は、20年以上先輩であり、中村先生は、1940年生れ
従って、1年先輩である。

この様な本を読んでいて、やはり反省すべきは、最も人生経験のある高齢者だと気付いた。
「老子」では、あり余る財産を持ちながら、なお収奪を止めない権力者を批判している。
しかしこの批判を、「権力者」をスケープゴートにして、すましている高齢者は多い。
「大往生・・・云々」では、年寄はどこか具合の悪いのが正常・・中略・・昔の年寄の様に、
年をとればこんなもの、と諦める事が必要・・・・以下略、という様なことが書いてある。

自然の営みは天地の恵みも有れば、災害もあり、全体的に均衡化されるが、
人間の営みは格差の拡大を生む。
それは生物が、エントロピー増大の法則に逆らった存在だからだ。
社会保障も、やればやる程、格差を拡大するだけである。
我々人間には、他の動植物の様に、本能のままに生き、自然と一体化できない。
人間の知識が、格差を広げ、それが、楽を増すと共に、苦を限りなく増していく。
しかし人間の知恵は、様々な知識から創生されて、人間のノウハウを蓄積する。

現代、日本では、特に過去に比べて、経験を積んだ年寄が、知識を知恵に転換し
つつましく生きる事を忘れてしまっている人が多いのではないか?
私は、中村仁一先生のお説を拝読し、私が日ごろ考えている事が正しいと確信した。
私は、「免疫力」の3冊の本を読んで、ガンの三悪治療は受けまいと決心し、従って
74歳の時ガンで他界した父の年齢に近づいたが、がん検診は受けないで良いと思った。
日頃、免疫力の維持に精一杯努力し、免疫力が低下してガンになり、免疫力向上の
有効な手立てがないなら、潔く、中村先生のすすめる「自然死」を選ぶ。
実質的に無意味な延命のために、医療費を使うのは、格差を増大させるのみである。

改めて問おう!貪欲な人は誰か?
高齢者はよく考えよう!命を変に惜しみすぎるのも、金を惜しむのと同じでは?
いや、金を惜しむ以上に貪欲な行為ではなかろうか?
「自然死」による大往生は、貪欲な人生を手放す素晴らしい方法では?如何なものか
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