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朝ドラ・4ヒロインの比較分析(5) [物語]

今日の「梅ちゃん先生」は、梅子(堀北真希)が、学友・瀬川典子(西原亜希)の身を
思いやるあまり、追試の最中に試験場を飛び出して、典子を説得する場面があった。
典子は子持ちの目上であり、常識から言えばまったくお節介の一語に尽きる。ドラマでは
梅子の言葉が、戦死した旦那の言ったことと同じであった為か、典子の心が動いた。
この一連の梅子の行為は、梅子の考え方を反映するものであると考える。従って今日は
朝ドラ・4ヒロインの考え方(人生観、価値観)について比較し、考察してみたいと思う。

梅子は、典子説得に当たって幾つか大事なキー概念を述べている。それらは
1.典子さんはいつも人の事を心配しているが、今くらいは自分の事を考えて!
2.医者は人の幸せを願う仕事。自分の幸せに封印している人が医者になれるのか?
しかし、梅子も又、典子と同様に、追試を放り出して典子の心配ばかりしている。
梅子も、お節介の度が過ぎており、追試放棄で医者に成れなくても文句は言えない。
自分の頭の上のハエも追えない人間が、お節介をするとは笑止千番!しかし学友
沢田弥生(徳永えり)須藤雪子(黒川智花)園田江美(白鳥久美子)達の熱い友情で
医者への道はつながった。梅子の人生観は、全く未熟そのものである。

「カーネーション」の糸子(尾野真千子)の考え方では、晩年(88才)当時、病院での
ファッションショー開催に伴う相川総婦長(山田スミ子)との応酬でその一端を示した。
ショーのモデルに患者を採用するか否かという時の議論だった。その時、糸子は、
「うちかてこの道の70年のプロ。お宅らは医療の力を信じて毎日仕事してはるやろ?
うちは洋服の力を信じて仕事してきましたんや。ホンマにええ服には人を慰める事も
勇気づけることも元気づける事もでける。自分の洋服でお宅らの力になりたいだけや」
医者が医療技術で人の幸せを願う仕事である様に、洋裁技術者も洋裁技術で人を慰め
勇気づけ、元気づけるという信念をもって仕事に取組んできたのである。

「おひさま」では、全編を通じて「心に太陽を」、「女性は太陽」という主張があった。
陽子の言動やこの物語を通じて「心に太陽」からくみ取れるのは、目先の損得勘定等に
囚われない太陽のように私利私欲にまみれてない清明な心を心掛けるという事だと思う。
「心に太陽を」は、至極平凡な陽子の一生であったから、明るく元気なだけではなく、
どの様な人間でも、太陽を心に抱くという主張が大切だと気付かされ、活きたと思う。
少しでも太陽を心に抱く事によって、どんな人でも、自分の存在価値を高める事ができ
そして又、日常の出来事に対して、従来と異なる複眼視点により、柔軟心境が生まれる。
陽子(井上真央)は、これという功績もなかったが、まともな人間の一生だった。

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