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梅ちゃん先生 第7週まとめ [物語]

改めて第7週のテーマを見ると「愛のからさわぎ」とある。これは何を指して言っている?
私は、伊東(庄野崎謙)と須藤雪子(黒川智花)沢田弥生(徳永えり)の泡沫の三角関係を
指していると思う。ダンスパーティをキッカケにして、雪子とより深い関係に持ち込もうとした
伊東は、ほんの気まぐれの火遊びだった?医大生などは昔から女遊びがうまかった。
処が、弥生が、「ロミオとジュリエット」の純愛物語を地でいく真剣さで、間に割り込んできた。
弥生の真剣な演技によって計画の杜撰さに気付き、火遊びを諦め、潔く引き下がったのだ。
伊東に婚約者がいたというのも事実かどうかわからない。いずれにしても逃げ口上の切札?
今週は「ロミオとジュリエット」という純愛物語を縦糸にして、対照の妙として、恋愛ごっこを
織り込んだわけであるが、真剣な交際に進展しそうな話もなかったわけではない。
梅子(堀北真希)と松岡(高橋光臣)の交際は、週末に映画見物で行違いがあったとはいえ
「愛のからさわぎ」ではなく、今週の全編を通じて順調に進展中と見るべきだろう。

松岡は時々、梅子の父・建造(高橋克実)に個人授業を受けており、その後は、梅子は
松岡に初歩的な事を教わっていた。初歩を教わるシーンでは、学問も自転車乗りと同じで
慣れると優しくなると言われ、梅子は、「どこかうちの父に似ています」と言っていた。
また脚本作りで「意外と楽しい時間」を過ごした後、松岡が梅子の家に挨拶に寄った時、
ヤミ食品拒否騒動に遭遇した。梅子が「お恥ずかしい云々」といったのに、松岡は、
「素晴らしい父親」、「早く父親をなくしたからあーゆう父親に憧れる。自分の父親だったら
良いなと思う」などと語っていた。あかね(宇野実彩子)も、英語の歌の歌詞について
兄・竹夫(小出恵介)に教えを請い、竹夫も優しく教えてやっていた。梅子(入浴中)は
竹夫とあかねのそんな様子を、すごく仲良さそうだったと姉の松子(ミムラ)に話した。
その時、松子も、梅子が松岡に教わっていた様子を「良い雰囲気だった」と告げた。
梅子は、その時、松岡を異性として再認識し「胸がどきどきし」て、湯船に顔を沈めた。

一方、竹夫とあかねは事態が急変し、あかねの突然の結婚宣言で、竹夫の悲恋に終わる?
松子と真田(平岳大)はどうなるのか?真田は、新潟に所長として栄転?
しかしそれを打ち明けられた松子は、何の行動にも出なかった。その時、一緒にお汁粉を
食べた真田が、「お汁粉を食べているところ、こどものようだ」と松子を形容した。
帰宅した松子に、梅子が「ロミオとジュリエット」の「命をかけて愛し合う」という事に関して
質問したが答えたくない様子だった。子どもの様に見えた松子の心も又、恐らく命がけの
愛をためらう複雑微妙な女心であったに違いない。頭の良い女性は、勝算がなければ
命がけの愛に賭けない?松子と真田、竹夫とあかねの運命や如何に?如何なものか
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梅ちゃん先生 第7週-6 [物語]

今日の「梅ちゃん先生」の話題は、1)梅子(堀北真希)と松岡(高橋光臣)との会話と
映画鑑賞。2)あかね(宇野実彩子)の結婚宣言。3)梅子の父・建造(高橋克実)の
ヤミ食品拒否行為の終結。何の脈略もない様に見えるが、根には共通のテーマがある。
それは、「意地」、「意固地」である。

梅子と松岡は、今日も三上のおばちゃん(岩崎ひろみ)の店でデートして良いムードに。
間髪を入れずおばちゃんが映画の招待状を二人に提供してくれたので二人は映画館に直行。
看板を見て意見が一致した。しかしなぜか二人は左右に分裂?違う看板を見ていたのだ。
私が思うに、梅子と松岡は思い込みの激しい性格だと思う。二つある映画の看板は、各々
全く趣向の異なる「活劇物」と「恋愛物」だ。はじめて男女で見に行っているのだから、
少なくとも相手の好みを確かめるべきだったと思う。左右に別れた二人は、引っ込みが
つかなくなり、意地を張って、別れてみる事になってしまった。

とはいうものの梅子だけは映画館の入口で入りそびれていて、あかねを探すはめになる。
父の実弟・陽造(鶴見辰吾)の棲家近くであかねを発見。程なく陽造と一緒に帰ってきた
兄・竹夫(小出恵介)に、時間のないあかねは唐突に中島という人との結婚を宣言した。
それを聞いて竹夫は祝意を述べ、あかねは作り笑顔で別れを告げた。きびすをかえした
あかねの顔はくもり涙が?あかねと竹夫もまた、意地を張ってしまったのだ。

実家に差し入れに来ていた竹夫は、帰宅した父・建造(高橋克実)に、ヤミ食品拒否を
やめる様に説得した。結果的に説得は受け入れられたのだが、そのポイントが奮っていた。
竹夫は父親の行為を「変な意地」だと率直に指摘。あかねとの別れも「変な意地」だと気付
いた? 「くだらない意地を張って引くに引かれなくなる事が自分にもある」と言った。
建造「一緒にするな!」の一喝に、竹夫「一緒にしますよ!親子ですからね」は秀逸!

思い返せば、竹夫の家出も親子の意地の張り合いだった。 今回の父親のことでは
竹夫は、広い視野に立つと共に、父親の性格を冷静に判断できたから建造のヤミ食品拒否に
有効な意見をいう事ができた。しかしあかねに関しては、十分に情報を共有できておらず
自分の思いを通すことが、相手の為かどうか判断できなかった。竹夫は理性的な男?
梅子と松岡も別の現実を見ていて、互いに情報を共有できなかった。二人共、竹夫と同様に
相手の立場を考えて自分の思いを通さなかった? しかし竹夫の家出のように妥協を許さぬ
意地もまた人生において大切なもの。“意地は人生のスパイス” でも程々に!如何なものか
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梅ちゃん先生 第7週-5 [物語]

今日は快晴で暖かかったが、散歩の後半、風が強かった。気温は上がったとはいえ
まだ5月中旬。体温との差は10℃以上?年をとると、熱をうばわれやすいので、
体温の低下に注意が必要になる。今日は、スロージョギングで体を温めた。

今日の「梅ちゃん先生」で、あっけなく終わってしまった話が、3つあった。
1つは、「ロメオとジュリエット」のヒロインをめぐる熾烈な戦いの終幕である。
ロメオを自任していた伊東(庄野崎謙)と一番にジュリエットに立候補した須藤雪子(黒川智花)の
余りにも拙い演技に、梅子(堀北真希)、松岡(高橋光臣)らスタッフ連中も口をあんぐり!
そこに、二番手で名乗りを挙げた弥生(徳永えり)が、真迫の演技を披露!皆思わず拍手!
これで、ジュリエット役は弥生に決定。弥生の演技に触発されて、伊東までロメオ役を降板。
〔余談だが、雪子役の黒川智花は演技力抜群という。さぞかし今回の下手なジュリエット役は
 演技するのに苦労した?パッと見は自然に下手に見えた。それが演技派女優の真骨頂?〕
しかも伊東には子どもの頃からの許婚がいるというおまけまであって、雪子と弥生の
バトルもあっけなく幕となり、C班は、またみんな仲良しになったとさ!

2つ目は、建造の実弟・立花陽造(鶴見辰吾)と梅子の兄・竹夫(小出恵介)にも
新キャバレー経営で新しい風が吹きそうだったのだが、キャバレー新規開店は不発に終わった。
しかも竹夫が夢見ていた新しい家庭まで、より遠のくのでは?あかね(宇野実彩子)に
何だか黒い影が忍び寄っている様に思うのだが?これも思い過ごしだと良いが。

3つ目は、梅子のお父さん救出作戦である。ヤミ食品を拒否し続けている父・建造
(高橋克実)が、その行為を中止するまで、梅子は「父親と同じものしか食べない」と
家族全員の前で、堂々と宣言した。しかし空腹の梅子は夜中、盗み食いをする。
ナレーションの「みんなの言った通り、梅子はその夜、脱落しました」が、今日の最後。

今日のこれら3つ以外でも、アンチ恋愛同盟、恋愛恐怖症など、このドラマで取上げた
話題はコロコロと、猫の目の様に変化していく。これをどう解釈すれば良いのだろう?
私は、昭和22年という当時の世相を反映したい為であると解釈したい。
当時のあちこちで起こっていた事は、今の感覚なら、こんな茶番劇に見えてしまうが
当時としては、みんな、一生懸命に考えて生きていた結果なのではないか?
複雑な世相である昭和22年頃の、変化に富んだ青春群像を克明に描くことは難しい。
この時期を語る方法として、こういうのも有って良いのではないか? 如何なものか
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梅ちゃん先生 第7週-4 [物語]

今日の「梅ちゃん先生」は、5つの部分から構成されている。1)沢田弥生(徳永えり)が、
ジュリエット役に立候補する話。2)梅子(堀北真希)の父・建造(高橋克実)が、ヤミ商品を
拒む話。3)梅子と松岡(高橋光臣)が「ロメオとジュリエット」の脚本編集で協力する話。
4)松子(ミムラ)と真田(平岳大)が書類整理しながら転勤の話を追想する話。
5)梅子の幼馴染の信郎(松坂桃李)が、「さるかに合戦」を読んでいる話。
1)と3)は「ロメオとジュリエット」の芝居でつながっているとはいえ、伝えたい事は異なる。
私は、これら5つの話を、“新しい生き方”という観点で繋がっていると推定した。

弥生がジュリエット役に立候補したのは最も分かりやすい。憧れの伊東(庄野崎謙)の相手役
として一緒の舞台に立つ事が、恋愛恐怖症から逃れるための大胆な対策だったのだろう。
伊東は演劇の質を高める為に更に門戸を広げ様としたが、弥生は二人だけの対決を要求。
江美(白鳥久美子)が立候補しようとしたのはご愛嬌か?ともあれ弥生の新しい生き方が
競争相手の須藤雪子(黒川智花)、そして伊東にも良い影響を及ぼすのではないか?

建造がヤミ商品を拒むというのも、安易に時代の趨勢に流されている自分を省みて、何か
新しい生き方を模索しようとしていると解釈できる。建造がヤミ商品を拒む動機となった
事件は、悪法と知りながら昭和22年10月に、ソクラテスのひそみに倣って潔く法の下に
餓死した山口良忠判事の新聞記事(11/4)である。〔私は、大人たちが、その新聞記事を
話題にしていた光景をよく覚えている。玄関先で帰る訪問客の応対に出た母と一緒にいて
その話を聴いた。後世と違い山口判事に対して一般的に同情的で、深刻に受止めていた?
あの時代は本当に大変だった?人間は「喉元過ぎれば熱さ忘れる」それが生きる知恵?〕

梅子と松岡が協力し合って脚本を編集している光景も、若い二人の新しい生き方を予感する
心温まるものがあった。梅子の「医者たるもの人の気持が判らなくてどうする?」という
批判に対して松岡は納得すると共に、梅子との時間が意外に楽しかったと言っていた。
梅子もまた松岡と共有した時間が意外と楽しかった。それは二人の心が通じ合うからだ。
心が通じ合うのは同じ考えだからではない。触れ合った異質な精神が、相互の中に新しい
何かを創り出す(創発する)原動力になるからである。創発は相互の精神を豊かにする。
松子・真田、及び幼馴染の信郎は、以上の話とつながるとすれば、新局面が開かれる?
もう1つ、建造の実弟・立花陽造(鶴見辰吾)と梅子の兄・竹夫(小出恵介)にも
新しい局面が開けそうだ。それにしても、この物語は、主要登場人物に謎が多そうだ。
今後も、意外な展開があるのではなかろうか? 如何なものか
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梅ちゃん先生 第7週-3 [物語]

昨日に続き、今日の「梅ちゃん先生」の展開もまた、私にとって意外だった。
梅子(堀北真希)が実験室でエチルアルコールの水割(酒が不足していた戦争直後は酒の代用で
飲んでいた)を飲もうとしていた弥生(徳永えり)を見つけて寸前で阻止した。当時でも
良家の子女が行う様なことではないが、そのこと以上に意外だったのが弥生の生い立ち。
弥生は「器量も良くないし性格も可愛くない」と、家族の4人に言われて育ったという。

物語の弥生は、本当に不器量なのだろうか?これに関して梅子が推測していた。
父母・祖父母が、弥生の器量や性格の事を良く言わなかったのは、弥生に澤田医院を
継がせる為ではないか?と。当らずといえども遠からずか?それにしても、
たった一人の可愛い子であり、孫である弥生の器量や性格を悪く言うか?それも
4人揃って悪く言う等という事は有り得ない?後継者育成は、理由として弱い?

私の推測は梅子と異なる。私の想像では、弥生の家族は弥生を大切にしすぎ、弥生は、
根は優しいが、我儘な子どもになってしまったのではないか?弥生は、学校や近所の
友だちと余りスムーズな交友関係ができず、跡継ぎプレッシャが触媒となって、弥生の中で、
恋愛恐怖症が合成されてしまったのではないか?家族の言葉も器量や性格を悪くいうの
ではなく、“予防の為の注意”を、弥生は悪意に解釈してしまったのではなかろうか?
どんなにブスでも、自分の子や孫は「可愛い」と思い、言うのが人情というものである。

弥生の頑なな心が解きほぐされたのは、梅子が、弥生の思いやり・優しさを強調した時。
「入試の時、隣の弥生が消ゴムを貸してくれたお陰で合格できた」という感謝の言葉が
弥生の心の琴線に触れ「ワッ!!」と泣き出した。張り詰めていた気持が弛んだのだ。
我儘な人間は、自分から我儘になったのではない。物心付いても幼い頃と同じ様に自然に
振舞うと、他人から(或いは家族から)我儘だと言われてしまう。それで、段々と我儘を
意識してしまう様になる。そして人に気を使うのだが、それが我儘に育った人間の悲しさ。
気使うと却って人を傷付けたりする。消ゴムを貸した時もそうだった。お礼をいう梅子に
「隣でゴソゴソされると集中できないから!」と、つっけんどんな返事をしていた。

弥生の真心を素直に受止めた梅子の真心。それを弥生はしっかりと受け取ったのである。
「自分には恋愛なんか出来ないと思い込み、男性を避けてきた」恋愛恐怖症も、そんな
キッカケで快癒していくのだろう。アンチ恋愛同盟は一日にして解消。弥生の可愛くない
ひねくれた性格も直り、内面からの輝きによって容姿も美しくなる? 如何なものか
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梅ちゃん先生 第7週-2 [物語]

テレビで金環日食の話題を取上げていた。日本に限ると比較的珍しい出来事らしい。
私が子どもの頃、ローソクの煤をガラスに付けたものを使って、日蝕の観測をした。
その時観測できたのは、部分日食だったと思う。過去の日食の記録から推測すると
昭和23年(1948)5月9日に当ると思う。その前後の日食では、私の記憶内容と異なる
からだ。当日は、老若男女の人々が我が家の前で、ワイワイガヤガヤ、ガラスに煤を
付ける作業をしていたのを記憶している。日中、学校も行かず、皆が、そんな事ができた
のは、日曜日だったからだ。あの当時、まだ「母の日」などは、普及していなかった?

昨日、娘の家に「母の日」のお礼の電話をかけた時、孫から日食用のグラスの有無を
聴かれて、「無い」と返事したら、余分にあるから送ると言ってくれた。それで、
全くその気のなかった我家も、一挙に日食ムードになったというわけである。

さて、「梅ちゃん先生」のC班における女王争奪戦は、私には意外な展開となった。
私は、医学生として学問一筋、恋など眼中にない(或いはしてはならないと思う)
弥生(徳永えり)と、アプレガールの雪子(黒川智花)との戦いだと思っていた。
今日のストーリも、私の読みに近い形で展開していた。「アンチ恋愛同盟」である。
学生の本分は勉強、雪子の伊東との交際は目に余る、年上で恋人も居る瀬川典子
(西原亜希)は除外する、というのが理由。梅子と園田江美(白鳥久美子)を自陣営に
取り込み、雪子を孤立させるためのなかなか考えた作戦だ。しかし三人による同盟は
成立したものの、早々に江美が雪子に取り込まれてしまう。現物支給作戦である。
最近の不勉強を江美にカバーしてもらった雪子は、お礼に父親に頼んで、江美の洋服を
銀座で誂えさせたのである。だが、それは本質的な問題ではなかった。

雪子が、弥生に言った言葉が、本質を突いていた様だからである。いわく
「弥生は恋愛を怖がっているのではないか?」 私にとって、弥生が恋愛恐怖症という
筋書きは全く想定してなかった。成る程、そういう意外性があった方が、話が盛上がる?
ともかく、これから少し、物語も彩り華やかな恋模様になっていくのだろうか?
姉・松子(ミムラ)の上司・真田(平岳大)も、松子の看病の甲斐あって立ち直った?
その松子は、梅子に、松岡敏夫(高橋光臣)との関係を意識させる様な事を言った。
雪子と伊東、梅子と松岡、松子と真田、竹夫とあかね(宇野実彩子)の関係や如何に?
それにしても、ドラム缶風呂の入浴シーンが昨日、今日と連続?(今日はリプレー)
38回で4回、一割を超える入浴シーン率である。まあ、それも良いか? 如何なものか
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梅ちゃん先生 第7週-1 [物語]

ダンスパーティは成功裏に終わったらしい。パーティで儲けたお金は学校に寄付され、
女子医専の校舎に窓ガラスが入った。次の冬は凌ぎやすくなる?
梅子(堀北真希)達・C班のメンバーが中心となって貢献したのだからC班の結束は、
増々高まると思いきや? グループの女王の座を巡って、須藤雪子(黒川智花)と
沢田弥生(徳永えり)の主導権争いは、ますます激しくなる模様?

女子医専の制服に拘っていた雪子が、最新モードの私服で登校してきた。
かつて制服注文の新入時、雪子が、C班は全員、制服を着る様にしようと提案した。
弥生は、その時、雪子が「制服で通す」と言ったという。雪子は言わないという。
二人は、みんなの居る校庭で、言った、言わない、の水掛け論で大喧嘩。
ダンスパーティで仲良くなった中央医大生の伊東(庄野崎謙)たちが、学園祭で
芝居「ロミオとジュリエット」をするのに、協力要請があり、雪子がジュリエット役に立候補。
何の相談もなかった事に、弥生は面白くなく、二人は、この件でも角突き合わす。

雪子の実家は蒲田では有名な大病院らしいが、弥生も家族(両親・祖父母)から
応援してもらっている開業医の一人娘。梅子の家庭ですら制服ばかりではなく、少しは
お洒落したら?と言われる位である。弥生の家族だってお洒落を薦めているに違いない。
経済的理由で断っている梅子と違い、弥生は経済的な制約はなさそうだし、雪子の様に
洒落た私服を着たい?だが弥生は、雪子が、みんなで「制服で通す」と言ったと思い、
賛成したから断っている?しかしそれだけの理由ではなく、弥生は親の情にほだされて、
自分がダメになる事を恐れているのではないだろうか?

梅子の父・建造(高橋克実)は、「あれもだめ、これもだめ」のダメだし親父。
普通なら、束縛(ほだし)と感じる所、梅子は、信頼の‘絆’と思い、挑戦的に生きる。
弥生の場合は、両親や祖父母が鬱陶しいくらい優しく、甘えれば幾らでも甘えられる。
弥生の家族は情によって弥生を伸ばそうとする。しかし情は受け手によって‘ほだし’
即ち、束縛に変身しかねない。弥生は‘ほだし’を警戒しなければならない?
梅子・弥生・雪子は三者三様。それぞれ、親との距離感、親に対する感じ方が違う?
今後、その辺の背景が明らかになる様な事例が語られるだろうか?最近は、ダメだし
(子どもに厳しい)の親に風当たりが強い。選挙民も優しい政治家を好む傾向にある。
増税よりも「歳出削減」が厳しい。増税は実は大甘なのだが! 如何なものか
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梅ちゃん先生・36回に思う [物語]

「梅ちゃん先生」・36回は、ダンスパーティ当日の話題であった。
家族みんなで行きたいという梅子(堀北真希)が、頑なにパーティ参加を拒否する
父・建造(高橋克実)を、参加させるために説得する場面が秀逸だった。
梅子は、小さい頃好きだった木登りを例え話にして、父親の存在価値を賞賛し
遂に、説得に成功する。

「私も竹夫兄さん(小出恵介)と松子姉さん(ミムラ)も、お父さんやお母さんが
心配してくれるから、もう少し先に行ってみようと思えるの」
「お父さんが心配してくれているから私たち、きっと大丈夫!」
「何時も心配してくれてありがとう!」 実に素晴らしいセリフである。

昨日のブログでは、戦後の子どもが、小うるさい親を避ける口実に
「権利」や「自由」などの戦後の価値観を、用いてきた現実を先取りして記述した。
しかしドラマの中の梅子は、戦後の並みの子ども達とは一味違った。
一夜(数夜?)の内に、素晴らしい発想の転換をし、精神的に大きく成長した。即ち
‘父の姿を遠くに感じる’という事を、子ども達が、小うるさい親を煙たがって遠のく
のではなく、「小うるさい親」の存在を評価し、新しい事に挑戦している、と解釈した。

「東日本大震災」以来、“絆”が随分、再評価された。
しかし“絆”は半面、“ほだし”という人を束縛する面を持っている。
災害における「互助」活動の“社会の絆”を声高に叫んでいる人たちの“親子の絆”、
“家族の絆”は、大丈夫なのか?
“親子の絆”、“家族の絆”という基本的な“人間の絆”がしっかりしていなければ
「偽善」政治家によって、社会は崩壊へと向かっていく。

今日の梅子の“親子の絆”の解釈は、“絆”が“ほだし”に変化しないだけでなく
「権利」や「自由」など、戦後の価値観とも共存できる大切な複眼思考である。
こうしてみると、梅子の考え方は、「カーネーション」の糸子の時流に合わせる生き方とは
一線を画しているようにも思われる。梅子は、「おひさま」の陽子(井上真央)や
「ゲゲゲの女房」の布美枝(松下奈緒)の考え方とは、趣きを異にする事は確かである。
父・建造似でチョッと理屈っぽいが、ある面、時流に流されぬ生き方なのかも知れない。
如何なものか
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朝ドラ・4ヒロインの比較分析(10) [物語]

今日の「梅ちゃん先生」の最後に、ナレータが「何時も近くで見守ってくれている父の姿が
なぜか遠くに感じた梅子(堀北真希)だった」といった言葉が、今日の話と余り関係ない
様に思えた。しかしそれは、私の見方が浅はかなだけだと気付いた。戦後二年経過し、
ドラマは、「外圧」で流入した“権利”とか“自由”の思想も、ようやく一般化。それと共に、
戦争との関わり方や記憶も、人々の中で次第に複雑に屈折していった。そんな中、
家族制度の根幹である家長(一家の父親)の権威も内面から次第に崩れていく。そういう
戦前と戦後の屈折点として、この物語は、戦後二年という時期を捉えているのだと思う。

他のヒロイン物語では、そういう微妙な時期に、どういう内容を語っていたのか?調べた。
「カーネーション」は、余り真面目に見ていなかったが、この物語の中でも最も好きな部分が、
昭和22年頃に相当している様だ。奈津(栗山千明)が、戦争で全てを失って路頭に迷って
いる時、髪結屋の玉枝(濱田マリ)が助ける下りである。玉枝は、かけがえの無い息子達
を戦争で失い、時代も代わって髪結の商売の見通しもなく、生きる意欲を失くしていた。
一人で歩く事もままならぬまで衰弱していた玉枝が、奈津の惨状を聴き、同病相哀れむ!
力を振り絞って奈津を助けに行く。そして奈津を助けた玉枝も元気になっていく。玉枝を
陰で懸命に支えていた嫁の八重子(田丸麻紀)も最愛の夫を亡くしてどんなに辛かったか?
糸子(尾野真千子)制作の制服と共に生れ変った「安岡美容室」で、3人再出発した。

「おひさま」の昭和22年頃は、陽子(井上真央)の長女・日向子が生れた頃だと思う。
私は、ドラマで、その頃の価値観の変化を主観的に表現する場面について記憶に乏しい。
「おひさま」物語は、戦前と戦後とに表面的な価値観の変動は有っても本質的価値観の
変動は無いということを、全編を通じて主張したいのだと、私は思う。ただそんな中で、
子爵だった母方の祖父の死と、祖母(渡辺美佐子)による遺産寄付の新聞記事の話題、
そして祖母の丸庵訪問(陽子の出産祝)のエピソードがあった。昭和22年の日本国憲法
施行と共に廃止された華族制度の事が淡々と語られたが、これも「おひさま」の主張。
「ゲゲゲ」の布美枝の生き方も、時流に流されない生き方だったと思う。だからドラマも
10才の昭和17年(1942)から21才(松下奈緒)の昭和28年(1953)にすっ飛ばした。
従って、昭和22年頃の物語は無い。

この様に、4ヒロインの生き方、価値観に対する感じ方・描き方を比較分析すると、
「おひさま」と「ゲゲゲの女房」、「カーネーション」と「梅ちゃん先生」が、それぞれ類似
している様に思える。時流に敏感か?鈍感か?「長所短所は裏返し!」如何なものか
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朝ドラ・4ヒロインの比較分析(9) [物語]

今日も暖かな散歩日和だったが薄日になると風の冷たさを感じ、それで関東での突風が
また起るのでは?と心配した。だが警報解除されたとのこと。何事もなくて良かった!!
今日の「梅ちゃん先生」では、梅子(堀北真希)の母・芳子(南果歩)が、最初は梅子を
その後、班の4人を含め、5人のダンス指導をしていた。梅子に限らず、班の4人の親なら
ダンスを知っていそうな気もするが、梅子の家庭は気安く集まれる場所なのであろう。
我家も妻がおおらかな性格だからか、娘や息子の友人が良く遊びに来ていた。梅子の母・
芳子もおおらかな性格なのではなかろうか?

今日は、4ヒロインの母親に関して比較検討してみたい。先ず、芳子の分析から始めよう。
先ず、当時(昭和22年)芳子は何才だろうか?梅子が18才。昔、30才以上は高齢出産
と言われていたから、梅子を産んだのが30才前とすると、最多でも48才以下?芳子を
演じる南果歩は、今年、48才だが、現代の女優は普通、昔の人より若く見える。従って
昭和22年当時、46才前後と予測して、大きく外れる事はないと思う。そう仮定すると
芳子の誕生は明治34年(1901)前後と推定できる。即ち、芳子の乙女の時代(10才代)
は、女性パーマやゴンドラの唄の流行など、大正ロマン華やかな頃だった。ダンスは、
流行していたかどうか?知らないが、新し物好きの従兄弟から教わったというから、
鹿鳴館時代の後を受けて、裕福な階層ではダンスが一般化していたのかもしれない?

裕福な階層で思い出すのは、「おひさま」のヒロイン・陽子(井上真央)の母親・紘子
(原田知世)である。紘子は子爵令嬢だった。私は2011-04-08のブログ「おひさま」
第5回で、昭和8年(1933)に陽子が常念岳登山中に亡くなった紘子の当時の年齢を
30才代後半と予測した。そうすると紘子は1896年前後の誕生。芳子と紘子は5才違いで
紘子が年上という事になる。もう一人裕福な母親に、「カーネーション」の糸子(尾野真千子)
の母親・千代(麻生祐未)が居る。神戸の富豪の娘だったが、駆け落ち同然で小原善作
(小林薫)と結婚した。「ゲゲゲ」の布美枝(松下奈緒)の母親・ミヤコ(古手川祐子)
は目立たぬ存在だったが、安来地方の由緒正しい家の出身ではなかろうか?

4ヒロインの母親検討結果は、ヒロイン全員が、裕福な階層、家庭に育った母親から生まれた
人々ではないかと推定できる。その結果、最年長の糸子は、デザイナーとして成功した
娘3人を育て、自分も成功した。陽子は、紆余曲折はあったが、平凡で幸せな人生。
布美枝は旦那を助け極貧から立派に成功して、「終りよければすべてよし」と言った。
さて、今回の梅子は如何なる人生を歩む? 如何なものか
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