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朝ドラ・4ヒロインの比較分析 [物語]

平成22年(2010)上期から、今年(平成24年(2012))上期までの5期の朝ドラは
「ゲゲゲの女房」、「てっぱん」、「おひさま」、「カーネーション」、「梅ちゃん先生」と
続いている。「てっぱん」は同時進行物語だったが、他の4物語は「女の一生」物語。
NHK連続テレビ小説は、よほど「女の一生」物語がお好きな様である。そこで、その理由を
解明する為に、4ドラマのヒロイン:布美枝、陽子、糸子、梅子の4人を比較分析した。

4人のヒロインに共通している点として、1つは戦前生まれという事がある。
布美枝は昭和7年(1932)、陽子大正11年(1922)、糸子は大正3年(1914)の生れ。
そして梅子は、昭和21年(1942)医専入学(17才?)だから昭和4年(1929)生れ?
最年長糸子・大正3年(1914)~最年少布美枝・昭和7年(1932)の18年間に生れた。
糸子を除けば、後の三人は約10年の間に生れたことになる。最年少の
布美枝が10才(昭和17年)頃から戦争の暗い影が落ち始めた。4人のヒロインは
それぞれの年齢で、戦争と敗戦後の過酷な現実の中で生き、学んできた。そこに
ドラマを作る意図があり、ヒロイン達から、学び取ろうとしたのは確かだと思う。

もう一つ、比較的共通しているのが、ヒロインと父親との葛藤である。
糸子(尾野真千子)の場合、最も華々しい葛藤を、父・善作(小林薫)と展開した。
そして梅子(堀北真希)と、父・建造(高橋克実)との関係の様に、父親の壁を乗越えて
成長するという共通点があった。しかし陽子(井上真央)と、父・良一(寺脇康文)の
ような例外もあった。糸子の次に年長の陽子が、父・良一の優しさに包まれていた事は
明らかである。伸び伸び育った陽子は自らプロポーズ。人それぞれ人生いろいろである。
布美枝(松下奈緒)と父(大杉蓮)との関係は、葛藤という程の濃い関係ではなかった。
兄や姉が多く、あまり目立たない存在だった布美枝は、父親を信頼して、ゲゲに嫁いだ。
梅子と父親との関係は、糸子と同じ様な父親の壁といっても、内容が全く異なる。
梅子の父親は、子どもに厳しさを要求しない。それは陽子と良一との関係に近い。
しかし良一は、陽子が先生になる時も辞めるという時も、優しく見守るだけだったが、
建造の場合、梅子が医者になると言ったときに反対した。そこが良一との違いである。

「女の一生」物語は女性の生き方の参考になるだけでなく、親と子の関係や兄弟姉妹の
関係にも参考になる様に思う。4人のヒロインの内、糸子が長女であるのに対して、他の
三人は、全て末っ子というのが面白い。末っ子には何か秘められたパワーがあるのか?
人生には想定外等ありえない。4ヒロイン比較は、大変勉強になる。如何なものか
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