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今週3/12~17のカーネーション [物語]

この前、ブログにNHKTV小説「カーネーション」を取上げたのが、1/16の「久々のカーネーション」、
丁度二ヶ月振りである。その前も約二ヶ月休んでいたから、一ヶ月チョッとの付き合い。
中断した理由もはっきりないが結局、イマジネーションを呼び起こさなかったということか。

今週のカーネーションは、妻が見たいという週末まとめ放送の便乗視聴ということになった。
話の筋は何という事はない。糸子(夏木マリ)も年をとった<物語で72歳>。その糸子の
腕を見込んで、昔糸子が助けたことのある生地問屋の跡継ぎ・河瀬譲(川岡大次郎)と
老舗着物屋15代目・吉岡栄之助(茂山逸平)そして一流商社社員・高山守(藤間宇宙)の
三人が、糸子のブランドを立ち上げたいという話で始まる。

糸子は、若者たちの気持に感謝しているが、職人気質を理由にブランド立上げを断る。
しかし本音は、寄る年波で体力・気力に不安があるし、楽をしたいという事もあった?
案の定、ブランド等の件で疲れが出て、階段から落ちて骨折した。東京で成功している
娘達(長女・優子、次女・直子)がお見舞いに来る。そこで、糸子は娘から侮辱された?
糸子にとっては娘達の思い遣りが、我慢のならない年寄り扱いに聞こえたのだ。そこで、
娘達の制止も聴かず、若者たちとのブランド立上げを決行するという話だった。

話の展開は平凡。グレて糸子の家に転がり込んでいた里香(小島籐子:優子の次女)15歳の
挿話も月並みだったが、糸子の年齢が72歳という自分と同年代(一歳違い?)という事が
最後まで、一応、見通せた原因だろう。次ぎの様な幾つかの共感を呼び起こしてくれた。
1.階段から落ちる前だったか後だったか、糸子が夜寝しなに愚痴る場面があった。
  糸子の様に勝負師で、何時も勝組で、怖いもの知らずでも、老いは厳しいものなのだ。
2.糸子がブランド立上げの為に老いた体に鞭打って働いている姿は、孫の里香にとって
  醜い老残の身としか見えなかった。しかし糸子は、競技を競っている運動選手に自分を
  なぞらえて、仕事に集中している今の充実した自分の気持を伝えていた。
3.里香は、祖母さんが奮闘している姿に己を取り戻したのか?東京に帰っていった。
  その夜、淋しさをしみじみと噛締めながら、「好きやから、淋しさを感じるのだ」
  「あっちに行った人も、東京にいった人も、好きな人が多すぎて困る」と自分に
  言い聞かせていた。心の糧になるものは、何も失うものは無いのである。

勝負が好きで勝ち続ける事も中々できない浪漫的物語になるだろうが、敗北や老残の身を
託ちながら、心の糧と共に、無心に世の中と取組む物語の美しさを感じた。如何なものか

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