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絶対幸福感覚はあるか? [閑話]

少し免疫の事を勉強して、免疫と幸福感とは、密接な関係がある事に気付いた。
当り前である。健康や貧富と幸福感に深い相関がある事は、以前から良く知られている。
それにも関わらず、免疫力に、幸福感に対するヒントを得ようと考えた動機は、
人間の生存に有害なものを排除する能力があるという点に着目したからである。
しかし、現状の免疫学は、その能力を解明する状況に至っていない?
何故なら免疫力と人間の精神の状態とが相互作用するからである。即ち人間の免疫系は
自己言及系であり、免疫力と精神状態(幸福感)とを分けて考えられないのである。

生体の中で免疫系は、唯一脳の支配を受けないシステムだとされていたが、最近では
脳-免疫系情報交換システムが明らかになったという。脳-免疫系情報交換システムは、
元々は、前向きの心の働きを活用するためのシステムだったと、私は考える。
心を活性化する事によって、免疫系を活性化して、様々な難局を乗越える為である。
昔なら後向きの人間や動物は生存できなかったから、免疫系も-面を考慮しなかった?
しかし現代は、膨大なエネルギーを人体や人間社会に注入する事によって、免疫系の
衰退を招いても生きていける仕掛けを、地球環境を破壊しながら作り出した。
従って+志向、-志向両方の心の働きと、免疫系とが相関する様になってしまった。
免疫系は、人間の心の状態で左右されるから、幸福感の絶対尺度たり得ない訳である。

幸福とは、音感における音程の様に何らかの方法で、絶対値で示し得るのか?否か?
私自身は、この問いに答える資格も、能力もない。そこで思い出した事がある。
 2009-08-11のブログ(下行のURL)で取上げた詩・「病者の祈り」である。
 http://thanks-moto39-inaka.blog.so-net.ne.jp/2009-08-11
 詩の全文を「続きを読む」に掲載しているので参考にして欲しい。
詩の作者は、偉大な業績、幸福、賞賛、享楽等の為に能力、健康、富、権力等を求めた。
求めたものは何一つ得られなかったが、私が望んだ最も重要な事を得た、という。そして
最後に、最高に幸福である(最も豊かに祝福された人々と共にある)と締め括っている。

この詩人は、能力、健康、富、権力等、何一つ無いのに、重要な事を体得したのだ。
詩人の“この感性”こそ、私の求める「絶対幸福感覚」なのである。この詩人は、キッと
苦難の道を経由して、能力、健康、富、権力等の有無に左右されない「絶対幸福感覚」に
到達したのだと思う。しかしそういう「絶対幸福感覚」が存在するのであれば、何らかの
学習方法によって、獲得可能なのではないか?方法や如何に? 如何なものか
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