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おひさまの終了に寄せて [物語]

2011年上半期のNHKTV小説「おひさま」、今回はいつもよりも長い156回もあった。
私は、23週辺りで、もう飽きてきてそれ以降は、あまり見なかった。最近の陽子夫婦の問題も
大山鳴動してねずみ一匹の類。最終段階は、どうも話が上滑りであったような気がする。
色々、書きたいが、まずは、過去のブログ“2011-05-28「おひさま」第8週”で書いた
この物語を、もう少し見てみたいと思った理由を以下に列挙して、感想を述べた。

◎戦前の軍国主義には一線を画しながら、昔日の日本を懐旧する陽子は、(戦後を)どう生きた
 のか?戦前の保守的な傾向が、戦後世間の価値観の変化により、どのように変化するのか?
==戦前・戦後で、陽子に大きな生き方の変化は見えなかった。それが、この物語の最も大きな特徴?そして「戦争の悲惨な過去を忘れないで幸せになりたい」という控えめな態度だった。
しかし戦後の具体的な話の展開は、昭和28年(1953)まで。戦後の物語は敗戦処理的な位置付
になってしまった。私が期待していた高度成長期等までは演じられなかった。その意味では、
私の期待は裏切られたが、物語の主張は、戦前・戦後の生き方・価値観に差なし、という事?

◎育子(満島ひかり)や真知子(マイコ)が、結構進歩的な思想の持主であるという流れと
 一生涯、安曇野で暮らす陽子とは、後半生にどういうニュアンスの違いがあるのか?
==物語から示された育子、真知子の生き方で、意外だったのが育子。政治方面か?と思った
が、世界を紹介するジャーナリスト?しかも茂樹と結婚するとは?

◎これからの日本が、進むべき道に関して少しは役立つようなヒントがあるのか?ないのか?
 後輩(例えば話相手の房子)が、どう生きればよいかのヒントもなく、ただ喋っているのか?
==陽子(井上真央)の話を聴くうちに原口房子(斉藤由貴)の考え方、生き方が変化し、原口家
が、立ち直ったというのは、まるで、私の宿題に対する答えではないか?
主婦は家族の中で目立たない仕事に明け暮れ、評価されない損な役割だという不満が、家族の
崩壊につながるのではなかろうか? この物語全編を通じて語られてきた「心に太陽を」、
「女性は太陽」というフレーズ、主張は、陽子というヒロインが平凡だから活きた。
この物語を視聴した多くの主婦が房子の様に、様々な出来事に対しても、従来と異なる柔軟な
アプローチができる心境が生まれたのではなかろうか?家族の絆の総元締めである主婦の心の
在り方が、主婦の存在価値、家族の存在価値を高めもすれば、無にもする。

この物語のポイントは、この辺りにあるのではないか?この物語を視聴して、「心に太陽を」
という意味は、単に元気で、明るく生きるという意味だけではないことに気づかされる。




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