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民主党政策の考察 [閑話]

「コンクリートから人へ」という民主党政策を、私なりに吟味した結果を書留めておく。
科学技術の進歩・活用で地震や洪水等の災害防止に、土木・建築技術が大変有効だった。
食料の安定需給に、農業技術、交通機関、道路・輸送機器、倉庫なども造られてきた。
住宅も集合住宅から戸建住宅と、きめ細かく、品質向上も含め、焦土から立ち上がった。
再び物質的に豊かになり、第二次世界大戦の悪夢も昔話だ。阪神・淡路大震災の記憶も
薄らいでいた。そんな状況下で、機械中心の市場ニーズは減少傾向にあり、ソフト産業
(教育、育児、娯楽、心の豊かさ)への需要が増加している事は明らかであった。

民主党は、国家予算の重点投入を、土建等に代表される「機械中心」から、「人中心」へ
ということを象徴するキャッチコピーとして「コンクリートから人へ」を使用したと思う。
この考え方自体、即ち抽象的レベルでは間違っていないが、具体化レベルで明確に間違って
しまった。具体的政策内容は「子ども手当」、「高校授業料無償化」等、単なるバラマキ政策
であった。「子ども手当」、「高校授業料無償化」等、所得によっては、必要のない家庭等に
国家・公共の予算を投入するのは税金の無駄遣いである。バラマキ無駄遣い分の税金は、
民衆にばら撒かれ民衆の感覚を麻痺させ、民衆に快楽を促す作用をするのである。
大規模なバラマキは、税金の無駄遣い(快楽促進金)が広く民衆に散らばってしまう。

同じ政策目標にも拘らず、一般市民に直接金をばら撒くa.バラマキ政策と、行政機関が、
予算を使って実現するb.一般政策との違いは何か? それは不正に予算を使用した場合
a.は、不正を暴きにくい上に、不正使用という悪業を、一般市民全員が実行可能な事。
b.は、不正摘発可能で、不正使用という悪業(人間の尊厳を損なう行為)可能な人間は、
予算執行者に限定されており、悪業を犯す事による影響も限定される。上述のごとく
バラマキ政策は、政府が民衆を「快楽」でコントロールする狙いが隠されているのだ。

「1984」でジョージ・オーウェルは、“人間は苦痛を課される(抑圧される)ことを
好むようになってコントロールされる”、と予言し、警告した。(例:国歌・国旗問題)
「すばらしい新世界」(1932年刊)でオルダス・ハクスリーは、“人間は快楽を課される
ことでコントロールされる。そして人間が自らの尊厳を見失う”と予言し、警告した。
バラマキ政策は、政府によって予算不正使用というニンジン(快楽)をぶら下げられ、
民衆はツイツイ手を出して人間の尊厳を失ってしまう。手を出した民衆は次第に増殖し、
人間的尊厳を失った民衆は、政府、政党から広くコントロールされるのではないか?
暴力等の「抑圧」と共に、バラマキ等の「快楽」にもご用心!ご用心! 如何なものか
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今年の夏は熱い? [閑話]

どうも今年の夏は暑そうな気配がある。そこで例によって、倉敷の真夏日と熱帯夜の
昨年と今年の6-7月(12日まで)を比較調査した。
◎ 真夏日(最高気温30℃以上)
  昨年 6月:8日/30日間中 7月:7日/12日間中
  今年 6月:8日/30日間中 7月:6日/12日間中
◎ 熱帯夜(最低気温が25℃以上)
  昨年 6月:0日/30日間中 7月:0日/12日間中
  今年 6月:5日/30日間中 7月:2日/12日間中

真夏日は、昨年と今年の6-7月(12日まで)で、真夏日に大きな違いはないが、
熱帯夜に明らかな違いがあるように思った。
昨年・残暑頃の私のブログを見ると明らかだが、昨年、7月後半からの暑さは
例年以上の暑さといっても、決して言い過ぎではなかったし、全国的にも酷暑だった。
今年は、6月と7月前半で、既に、昨年を上回る暑さの兆しが見える。
「東日本大震災」に続き、記録的な酷暑に襲われるとすれば、第二の天罰か?

天罰を下されている連中が、全く性懲りもなく、悪業を重ねるならば、もっともっと
厳しい天罰が、連続して襲ってくる心配がある。
悪業とは、「政策で票を稼ぐ。票で政策を買う。」という政策販売会社化。
票の金券化といっても良い。票で、「XX手当」を購入するという構図に政治を変えた。

もし政治と参政権の関係を市場主義的な比喩でいうなら、政治家は経営者で、参政権は株券。
断じて金券ではない。民衆は資本家の立場であり、営業成績の良い経営者を応援するという
構図ではなかろうか?処が、今の民主党の政治は、営業成績を度外視して、商品を大安売り
して、顧客の満足を図ろうとしている自転車操業政治、マッチポンプ経営政治である。

元々、参政権は、権力者・政治家の不正や業績を評価し、国家運営の正常化を図るための
最終的な切札であったはずである。然るに、政治家の業績評価が分りにくいという理由で
民衆に分りやすいバラマキ政策で、民主党は、恥じることなく政策販売会社に堕落した。
悪業に天罰が下っても恥じることなくまだ続けている。今年の夏は熱い?如何なものか
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2011-07-12四方山話 [閑話]

今日の昼間に、村上春樹の短編小説『かえるくん、東京を救う』を読んだ。
岩崎夏海が、テレビ番組「NHK 課外授業ようこそ先輩」で教材に使ったという小説だ。
文庫版で35頁だが、小学生には難しい言葉が随所に散りばめられていて、私が生徒なら
キッとギブアップしたろうと思った。かえるくんの結末がグロテスクで、しかも片桐が
最終的に「夢のない静かな眠りに落ちた。」で締め括られる。訳分らない?

この物語が、1995.01.17の「阪神・淡路大震災」という出来事から派生している事は
明らかだと思う。この物語の中で、二度も繰返されているフレーズがある。それは
「真の恐怖とは人間が自らの想像力に対して抱く恐怖のこと」というものである。
物語の中心は、「阪神・淡路大震災」発生の一ヶ月後に、東京の直下型大地震を起そうと
している巨大ミミズと、それを未然に防止したいというかえるくんとの闘いである。
かえるくんは、2メートルもある大きさとはいえ、敵のミミズは山手線の車両ほどもある。
かえるくんは、実際には事故で戦場に立ち会えなかった片桐の精神的な支援を得て
巨大ミミズと互角に戦い、引き分けたので、大地震は発生しなかったというのが大筋。
かえるくんは、入院中の片桐に戦況を報告した後に、壮烈な最期を遂げる。その様は
文字からの想像力を逞しくすればするほど、ゾッとする様な恐怖感に襲われる。

小説『かえるくん、東京を救う』で特筆すべきは、片桐と言う平凡で風采の上がらぬ
中年男が、東京の直下型大地震を食い止めるための相棒に選ばれている点である。
かえるくんが、片桐を選んだ理由を、かえるくんの言葉で示そう。
「正直申し上げて、・・・・・。弁も立たない。だからまわりから軽く見られてしまう・・・
あなたは筋道の通った勇気のある方です。東京ひろしといえども共に闘う相手(相棒?)
としてあなた位、信用できる人はいません」、「あなたのような人しか東京は救えない
のです。そして、あなたのような人のために、ぼくは東京を救おうとしているのです」

この物語の「天災」を「人災」と読直し、「人災」防止のために平凡だが筋道の通った
勇気ある人々が求められている?と考えてみれば、話の大筋は現状にも当てはまる?

「東日本大震災」も起こった「天災」部分は、どうにもならない。しかし「人災」は、
平凡な庶民ではなく権力者によって引起される。菅内閣の支持率は15%。老獪な政治家・
亀井静香や石井一が、ねじれ国会解消を菅首相の花道にするという。こういう党利党略、
嘘つき政党を、このまま政権与党にするのか?筋が通らないだろう。如何なものか
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科学技術と犯罪 [閑話]

私は、ミステリードラマの愛好者である。密室、犯行時間、犯行場所のトリックなど、
最近、やっと要領がつかめてきた。私は元々、推理マニアではない。早い話が、
美人のヒロインと相方の軽妙なやりとりを楽しんでいるグータラ・ミステリー愛好者だ。
段々と、犯行トリックがわかってくると、なぜか、犯行動機の事が気にかかってきた。
犯行動機に「復讐」が、やたら多い事に気付いたのである。恨みとか、男女関係の縺れと
いうような動機では、単純な筋書きになって、物語的に二時間ドラマにし辛いからなのか?
10年というような長期間を経て、「復讐」を遂行する物語が結構、多いのには驚く。

そこで私は、凶悪犯の犯行動機である「復讐心」を、長期間にわたって維持し続けることが
比較的容易な理由は何か?或いは、「復讐心」から、「平常心」に切替えるための「改心」
という、心理の自己制御が、難しい原因は何なのか? すこし考えてみた。
そして思い当たった原因が、近代化における「科学技術」の長足の進歩である。
近代化以前の「貧困」の時代は、栄養失調による「凶暴性」が、凶悪犯の原因?

ユングは「科学技術により人間の意識が発達しすぎ、無意識と乖離してしまう」と言った。
意識と無意識が乖離して不満を爆発させる現象が、集団的に発生すると、第二次世界大戦の
ような破壊行為に繋がるというのである。現代日本における犯罪統計は、諸外国(先進国、
発展途上国)に比べて非常に少なく、優秀らしい。この事は、日本人の意識・無意識が
個人レベルでは、おおきく乖離する人が少ないという事になるだろう。それは目出度いが、
その傾向が未来永劫続く保証は無い。また集団発生は、大戦時の経験からもありえる。

日本における科学技術の優秀性は、開発競争、機能競争における優秀性ではない。
日本の科学技術の優秀性は安全と品質である。良心的な安全と品質を、職人気質の真面目な
現場人が馬鹿正直に一生懸命に支えてきたから、日本の科学技術は優秀だったのである。
合理性、経済性を追求しすぎると、また第二次大戦の二の前になる。
今回の原発事故も経済性の追求を、現場で阻止できなかったのではないか?日本の
科学技術における意識は、政治家や官僚、企業経営者が。無意識は現場(工場長以下労働者)
が支えてきた。日本の現場は誇りを持って堂々と主張すべきである。労使が寄り添うのは
資本側が、意識と無意識の均整を考慮している場合である。意識と無意識の均整が崩れようと
する時こそ、現場は、頑張らねばならないのである。日教組も大局を見て活動すべきでは?
何時までも国旗・国歌に拘っていると、科学技術という現代社会のど真ん中で、意識と無意識
の乖離が発生し、集団主義による暴走が起きるのではないか? 如何なものか
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「おひさま」第14週 [閑話]

今週の「おひさま」は、和成(高良健吾)が戦争から引上げてきた昭和20年11月から
昭和21年(1946)4月までの激動の時期を「幸せの準備」と題し、足早に過ぎていった。
物資の窮乏や、和成と茂樹(永山絢斗)らの悲しい戦争体験、和成の兄貴分宮下建造の
戦死と妻・啓子(初音映莉子)の嘆きも語られたが、現実は、もっともっと深刻だった。

昭和20年11月は、既存政治家が新体制への適応を図り、社会党、自由党、日本進歩党等
が結成された。共産党は国会に議席はなかったが、ひと足先に結成されていた。また
四大財閥の解体もこの時期に実施されている。冬に入って戦争戦犯者の追及、農地改革、
その他の大きな変革が次々と進められていく。生活窮乏の厳しさは、寒さと共に増した。
昭和21年、1~3月は、憲法改正議論、そしてハイパーインフレで資産を失った国民は
厳寒の燃料不足と食糧難に苦しめられた。食糧難による栄養不良や栄養失調は、精神的病
に冒され、凶悪犯罪につながる事は、殺人犯罪における統計などでも明らかだという。

岩崎夏海が、母校の東京都日野市立夢が丘小学校で「岩崎流 読書術」を伝授するという
テレビ「NHK 課外授業ようこそ先輩」を、今朝、偶然見た。教材・村上春樹の短編小説
『かえるくん、東京を救う』に使われている用語に難渋している生徒達の質問を聞いて
この授業は、なかなか大変ではないかと心配した。それでも読書好きの私は拝聴した。
そして驚いた。今時の小学六年生は素晴らしい適応能力を持っていて、岩崎夏海の話を
真っ直ぐに聴いて、どんどん吸収し理解していく。実に感動的な内容だった。

授業の最後の方で、先生は、「みんなに問いかけたい「問い」を見つけよう」という
課題を出して、まとめに入っていた。なるほど、皆に問いかけたい「問い」か!
そこで私も今週の「おひさま」に関して、「何故、厳しい現実をさらりと流すのか?」
という、みんなに問いかけたい「問い」を立ててみた。
私の乏しい頭でも、色んな答えが想像できる。例えば次のようなものだ。
◎ 物語の趣旨と余り関係ない。膨大な情報量であるために、厳密に語る事は困難。
◎ 視聴者が、好まない話題が多いから。深く掘り下げるのは番組性格上、困難。
◎ 当時の一般の人々は、そこまで詳しい状況を把握できていなかった。
私の答えは常識的だが、もっと独創的で素晴らしい答えがあるに違いない。
そういう問答の積み重ねが、人生を学ぶ視点を増やして行くようになるだろう。
この様なコミュニケーションを通じて、人間的成長につながれば良いな!と思う。
ブログでも、地道なコミュニケーションを図っていきたい。如何なものか
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経産相辞任表明 [社会]

原発事故対応で、ゴタゴタが続き、海江田経産相が辞意を表明した。
こういう混乱状況では、首相や経産相が代わろうと代わるまいと、原発対策は、簡単には
進まないのではないか?菅首相の言う様に、「エネルギー政策の方向性」を争点として
次期国政選挙をやっても良い?どうせ変化しない?が、ジックリ考えるのも悪くはない?

今年夏場の電力不足を心配しているが、皆で智慧を出し合って乗り切るしかない。
内閣府が今日発表した6月の景気ウオッチャー調査(街角景気)では、足元景気実感を
示す現状判断指数は、49.6と前月比13.6ポイント上昇。3カ月連続の改善。改善幅は、
統計を取り始めた2000年1月以降で最大、とのことである。東日本大震災後に落込んだ
消費マインドの回復、下旬からの猛暑や節電に伴う省エネ関連やクールビズ関連商品の
売れ行きが好調だったためだという。(日経新聞Web刊より)
日本の国民は、みんな素晴らしい智慧を授かった人々だ。何とかなる!

今、緊急にやらなければならない事は、臨時の予算であり、その財源の手当である。
その際、細かく積み上げてやるのではなく、国会と官僚との棲み分けをすべきだ。
元々、国家予算の策定と予算執行とで、棲み分けるべきであるが、それがいつの間にか
重箱の隅を突付く様な国家予算を策定するからおかしくなるのである。
大体、平常時(戦争もなく平年並み災害時)借金を増やす様な予算を作るのが可笑しい。
本来なら、予算枠の中に戦争や大災害の予備枠を作り、なければ繰り越す様な予算を
作製し、執行を監視して、赤字を出さない様にするのが、国会の役割ではないのか?
そもそも、与党になったら、甘い汁が吸えるという構造があることが可笑しい。
国家予算の執行は、国民の血税を使うにも拘らず、それが政官財の裏取引で甘い汁を
吸うというのは、昔の殿さんや武士階級が、庶民の血税で贅沢していたのと同じだ。
表向きは民主主義でも、実際のところは隠れた身分社会、階級社会という事である。
明治維新、第二次世界大戦の敗戦という大きな変革に会いながら、本質は不変?

これだけ世の中が豊かになったのに、子孫に大きな負債を残して恥じる所がない。
バラマキ政策は、金持がより金持になるための口実。だから、いつまでも格差社会。
日本の中核を担う日本人は、周りの人々との絆を大切にするが、忘れっぽく歴史に
学ばない性格?だから、大きな視点が欠如しやすく、視野狭窄症になりやすい。
日本的民主主義が、裏階級社会との二重構造を脱する道はあるのか? 如何なものか
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おひさま三人娘 [物語]

今日は、二十四節気の1つ、小暑。これから大暑をはさんで立秋までを暑中という。
雨が降って蒸し暑かったが、その割には、まあまあ凌ぎやすかった。
さて「三人娘」とは何か?Wikipediaの能書きから、以下のように勝手に解釈した。
“同世代の若手女性三人が一つのユニットで活動し、世間に認知されたグループ”
おひさま三人娘とは白紙同盟の真知子(マイコ)、育子(満島ひかり)、陽子(井上真央)
この三人を前述の定義で「三人娘」と呼べるか?はなはだ疑問は残る。それは兎も角
この三人娘の人柄・性格を比較しながら、「おひさま」の魅力を探ってみたい。

三人がユニット結成の契機になった白紙答案提出動議の首謀者は、真知子だった。
真知子は、東京女子大を受験するという育子が苦手とする英語、陽子が苦手とする裁縫を
先生として指導出来るほど、何でもできる優等生であった。頭脳明晰、学力優秀で、かつ
地方きっての素封家、安曇野の帝王と呼ばれる父を持つお金持ちのお嬢様だからこそ
英語教師に反抗する白紙答案提出動議を出せたともいえる。しかしお嬢様の権力闘争の
火遊びではなく、自分と同級生のために、筋を通す思いから出たのである。
陽子宅の便所立て籠もり抵抗もまた、白紙答案提出と同様に筋を通す行動であった。
当時の大家のお嬢様なら、親の勧める見合い結婚に従順に従うのが当り前だったが、
陽子の兄・春樹(田中圭)を好きになり、陽子宅の便所に陽子と共に立て籠もったのだ。

真知子の思いやり親切の事例では、育子が大学受験のため東京で幾日も滞在しなければ
ならないので親から反対された時も、自ら自分の父親を説得し、真知子自身東京に同伴
する事で、育子の両親を説得した。また東京大空襲の時に、いち早く情報を収集し、
育子の生存を確認して、陽子の協力を得て必死の救出作戦を強行した。
真知子はお金持ちかつ才媛で、何不自由なく育っているにも拘らず、世情にも通じ、
我儘な部分や、上から目線的な部分は感じさせず、実に思いやり深いのである。

育子は、大正浪漫的自由主義思想の影響を受けて古い慣習に囚われない生き方を選んだ。
それでも大学受験に失敗し東京への家出を決心した後も、小さい弟や妹の事を心配し、
飴屋「村上堂」に連れて行き、金を渡して、弟妹が来たときには飴を食べさせてくれと
頼むような優しさがあった。(私ならそんなに心配なら東京に行くな!と言いたいが)

前にも書いたが真知子、育子は女学校の後輩に多くの崇拝者をもつ超有名人。それに反し
陽子はいわば普通の女の子。家族や、タケオの家族、夏子先生(伊藤歩)、幼馴染、
白紙同盟、教え子達、丸庵の人々との人的交流の中で、着実に人間関係を築いてゆく。


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国旗国歌法と大連合 [社会]

「論争」には、色々な発言があるが、それを第三者が、客観的に読む(或いは聞く)場合、
発言者の立場や意見を評価する視点が幾つかあると思う。それは例えば次ぎの様なもの。
1.意見内容が、発言者が守るべき如何なる原理・原則に基づいているのか?
2.意見内容が、どのような事実関係に基づき、それをどのように解釈しているか?
事実関係の把握方法、自己の解釈方法、それら情報を原理・原則に基づき判断する方法が
明らかでなく、自己の勝手な解釈等による自己に有利な結論への誘導は、信用できない。

先日2011年6月28日の朝日新聞の「争論」に、“君が代起立条例”が取り上げられ、
野中広務氏と橋下徹氏の意見が掲載されていた。野中広務は、国旗国歌法を制定した当時
自民党・内閣官房長官で法律制定の中心人物である。その張本人が“君が代起立条例”に
反対だという。なかなか、面白い論争だった。
平成11年に制定された国旗国歌法の問題は、今もくすぶり続けている。

何故、「国旗国歌法」を制定したのか?野中広務自身の説明では、
「国旗・国歌に関する法的根拠がない為、高校の校長が教育委員会と教職員組合の板挟みに
なり、自殺した事件があったからだ。」、という。この説明は若干、弱含みである。
(野中広務は、全国土地改良事業団体連合会(全土連)会長という公職についたので
 政治的に中立であるべきとして、2011年4月14日に自民党を離党した。)

野中広務の“君が代起立条例”反対意見の根本には、何があるのか?
戦前(昭和初期)の軍国主義によって多大な犠牲を払わせられた人々の中には
日の丸・君が代に負の感情を抱く人がいることに思いを馳せる=事実関係。 そして
戦前の様に国民が一色に染め上がってしまうような事があってはいけない=原理・原則。
そういった過去の事実と、原理・原則から、“君が代起立条例”に反対なのである。

今日の「おひさま」で、丸庵のご主人・丸山道夫(串田和美)が良いことを言っていた。
「(今度の戦争で)お国とか、偉れえ人のこたあ、信用できねえで!」と。
この考えこそが、日教組の活動や、「国旗国歌法」反対の源流ではないのか? それが
民主党は政権を盗ったら、正に、野中広務が、批判している橋下知事と同様に権力に酔い
原理・原則もなく、権力者のおごり、昂ぶりだけが随所に出て、滅茶苦茶になっている。
野中広務が恐れる「大政翼賛会」と同様の「自民・民主大連合」になろうとしている。
偉れえ人を信用しない国民は今の内に文句をいうべき。国家滅亡後では遅い。如何なものか
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松本復興相辞任と科学技術 [社会]

復興基本法の「目玉」・復興庁は、元々自民、公明両党のアイデアを丸のみしたもの。従って
菅首相にとって見せ場は人事しかない。然るに満腔の期待をもって抜擢した松本復興担当相が
失言、暴言を繰り返し、5日午前、辞表を提出し、受理された。たった9日間の短命だった。
書出しの3行でも分ると思うが、民主党政府には人材がいない。それはとっくに分っていた。
根本的な問題は何か? それは、複雑な政治的判断に対応できる組織ではないからだ。
現代の政治は、科学技術の予想以上の急激な発展で、大変な時代になっているのである。
科学の発展は、どんなに過去の伝統を尊重しようと、或いは、共産主義国家のように権力で
コントロールしようと、その限界を超え、無理な統制をする指導者を揺さぶり続ける。
科学技術発展に於けるもう1つの問題は、為政者、管理者に超人的な能力が要求される事。

2009年8月の衆議院総選挙で、デタラメバラマキマニフェストで、政権を盗った民主党は
部落解放運動とか、市民運動とか、弱者救済の事ばかりやっていて、世の中が科学技術で
どれだけ対応が大変なのか?そういった学習もせず、分っていないのではないか?
自民党には民主党以上の科学発展に即応する為政・管理能力があるか?それはわからない。
しかし、産業革命にも増して、急激な科学技術の発展する55年体制以降、悪の見本のごとく
いわれた護送船団方式の政官財・鉄のトライアングル体制は、世界中で評価されたのでは?
福島原発事故が起こった今、従来の原発関連の政策を非難する事は容易であろう。
そういう意味では自民党のトライアングル政治も科学技術を使いこなしたとはいえない?

しかし、今回の大震災後の対応について、もっとマシな対応ができた可能性はある。
いずれにしても、科学技術の極度に発達している社会における為政者は、個人プレーで
やって行ける訳がない。チームプレーのみならず、広く異種組織間の連係プレーなども
大切である。にも拘らず、民主党は、チームプレーでさえ、全くできていないのでは?
復興相の失言等というのは、チームプレー以前の、組織や会議運営の「いろは」では?
大震災復興における政治活動が此処まで追い詰められている大事な時に政府・与党が、
仕事の「いろは」でつまずくとは!日本のように科学技術立国を看板にしている国家の
政府・与党が、震災後4ヶ月になろうというのに、この体たらく!情けなくて涙も出ない。

こんな情けない政府・与党が何故、政権交代できたのか?科学技術発展で国内政治不安を
抱えた中国・ロシア等が多角的な政治的陰謀を企てたのではないか?と空想してみた。
その場合、小沢一郎、鈴木宗男、ホリエモン等も、陰謀の犠牲者ということになるかも?
日本国民自身の選択なら、余りに近視眼?視野狭窄症? お先真っ暗? 如何なものか
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「おひさま」第13週 [物語]

NHKTV小説「おひさま」の第13週は、ドラマ構成上の理由か?様々な事が一挙に起こった。
それで、物語の内容をどういう風に整理すれば良いか?切口がなかなか見付からなかった。
だが土曜日の最後の場面を見落としていた。第78回の最後、和成(高良健吾)の帰りを
待ち侘びていた陽子(井上真央)が、急に目の前に現れた和成に驚き腰を抜かした場面。
これは、チョッと面白い。当時、そういうことも多かったのだろうか?そこで、私は、
陽子の人柄という切口から、今週の「おひさま」を見直したいと思った。

私は「太陽の陽子」というキャッチフレーズから、陽子は、心身共に逞しい女性という
イメージを、勝手に想像していた。しかし、回を重ねるごとに、その想像が間違っていた
のではないかと、感じていた。その事については、「おひさま」第12週でも触れた。
陽子は従来の朝ドラキャラではなく、周囲の人々の思いを受止め、相乗作用を行う役柄?

それにしても、心待ちしていた和成が、突然現れたからと言って、腰を抜かすとは?
陽子は逞しいというよりも小心者? 何処にでもいそうな、心優しい女性だった?
師範学校の入試の時にも、カチカチに緊張していたのを、春樹(田中圭)に助けられた。
終戦の時にも頭の中が整理できなくて熱を出した。初恋を失恋した時にも熱を出した。
ナレータ(若尾文子)も、陽子は初体験に弱いのだと言っていた。

少女時代の陽子は茂樹(永山絢斗)の食事作法を注意していたが、それは母親の真似?
第73回、父・良一(寺脇康文)が、名古屋から引上げてきて、丸庵に寄ったときに
「陽子は(丸庵の)お母さんに似てきた」と感想を漏らした。これらからいえる事は
陽子は、家族など周囲の人々から素晴らしいイメトレをして貰っているということだ。
一番のイメージトレーニングは、「太陽の陽子」。そして「心に太陽を持て」。
「悲しい時には笑顔を」という母親の教えを、陽子に思い出させた優等生の春樹ですら、
母・紘子(原田知世)が亡くなった後、陽の字がつく陽子の名をうらやましがったという。

春樹は出陣に臨んでその本音を茂樹に吐いた。弟だからだ。茂樹は職業軍人の誇りから、
いつも負けていた兄貴に建前を言ってしまい、心の負担を負ってしまった。
そういう兄達に対して、陽子は本音とも建前とも区別できない心境で生きていく。例えば
終戦後に、教師辞職の決意後、夏子先生(伊藤歩)の説諭によって、素直に決心を変更。
困難な道を選択した。優柔不断という批判もあるだろう。しかし陽子は、周囲の人々から
忠告やイメトレなど、暖かい支援を淡々と受入れて、また周囲にお返しをするのである。




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