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ああ菅直人 君を憂う [社会]

詩人・与謝野晶子の詩「君死に給うことなかれ」の始めは、“ああ、弟よ、君を泣く”。
月刊「文芸春秋」六月号の石破茂(自民党政調会長)の記事の題は「菅直人 君、国滅ぼし給う
ことなかれ」。明らかに、与謝野晶子の詩のパロディであろう。「立ち上がれ日本」経由で民主党の
大臣に納まった与謝野馨氏(与謝野晶子の孫)のことも憂いての題名選択だろうか。

この記事の内容は大震災後の菅首相の失政を明らかにし、今後の方向性を示したものである。
菅首相の失政については、大きく3つの項目にくくられている。
1)官僚機構を旨く使っていないこと、2)組織統治がなっていない事、3)個人行動の問題。
1)、2)、3)の順に私見を交え解説したい。

1)の解説と私見
官僚機構は、血税で賄われて様々なノウハウを蓄積し、あらゆる事態に対応する備えをしている
「国民の財産」である。大震災のような事態に有効に機能させない事は、国民の財産を捨てている
事に等しい。というのが石破氏の言い分である。
私は、2009-09-28のブログで、エズラ・F・ヴォーゲル著“ジャパンアズNo.1”で日本の強みは
① 中央政府のリーダシップ、 ② 政府の政策・計画、③ 企業と政府の連携、
④ 柔軟な集団主義による合意形成、など、であったことを取り上げた。
これらの強みは、官僚の優秀性を示すものであり、政治家と旨く連携してやってきた。
この官僚の優秀性を維持しながら、世の中の変化に対応する変革が、政治・経済・官僚・庶民に
求められたのである。民主党(或いはみんなの党)が、喧伝するような官僚制度改革ではない。
官僚制度改革は、私の考えでは、行き過ぎた天下りや、談合体質の是正が求められたのである。
然るに、民主党は何を勘違いしたのか、馬鹿げた行動に出て、官僚からの信頼を失った。
そのツケが、今回の大震災の対応に回ってきた。被災者は、二重の被災をした事になる。

2)の解説(私見も石破氏の意見と同じ)
やたらめったら本部や対策会議を立ち上げて、指揮命令系統が曖昧になっただけではなく、その
ための膨大な資料作りに、官僚機構が忙殺されて、多くの「国民の財産」の浪費につながった。
その結果として、対策が遅れてしまっている。この様な問題点とその対策について、自民党は
再三にわたって提言してきたがどういう訳か聞き入れられなかった。と石破氏は指摘している。
3)の解説と私見
菅首相のスタンドプレー的な個人プレーの問題に関しては、様々な指摘がなされているから、
そのいちいちを挙げるのではなく、「大連立提案」に関する石破氏の意見と私見を書く。
「大連立」を自民党が拒否したことを悪くいう人もいるが、日本国憲法の第66条、第3項によって、
大連立に限って政府をつくる等できないというのが、石破氏の意見である。


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