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「てっぱん」23週・思いやり [物語]

今週の「てっぱん」の御題は「別れの味」。“逢うが別れの始めとは”という歌詞で始まる
「別れの磯千鳥」という歌を思い出す。一番だけの歌詞を以下に掲載しておこう。
“逢うが別れの始めとは知らぬ私じゃないけれど 切なく残るこの想い知っているのは磯千鳥”
ドラマの展開は、この歌詞の雰囲気の中で、粛々と進められていく。終幕の序曲?

駅伝君こと滝沢(長田成哉)の根本コーチ(松田悟志)の努力の甲斐あって、いま上り坂の
実業団チーム(福岡)に、滝沢の移籍先が決まった。旅立つ滝沢との別れに際して、様々な
思いやりが交差するところが見どころだった。
浜野(趙 珉和)は、あかり(瀧本美織)に対する思いを尾道の両親に打ち明けに行ったが、
帰阪後、滝沢の転勤に伴うあかりの動揺から、彼女の思いを知る。別れは隠された真実が
浮き彫りになってくるのである。移籍先が決まった夜、コインランドリーであかりと滝沢が
鉢合わせした時、滝沢が、「お前も一緒に来るか?俺と一緒に福岡へ来ーひんか?」と
あかりを誘うが、あかりは「どういうこと?」と能のない返事をする。「そのまんまの意味や」
「ほいでも」というあかりに、「言うてみただけや。忘れてくれ。」といって終わる。
分れ際に、「俺が落語聞いてた事、誰にも言わんといてくれよ!」のセリフが泣かせる?
のぞみ(京野ことみ)から問われたあかりは、「うちには店があるけー」と答えていた。

欽兄(遠藤要)が、浜野の来宅と滝沢の転勤話の後のあかりを思いやって来阪する。そこで
浜野のことをあかりに問うと共に、滝沢にあかりへの気持を“どう思っているんや?”と
確認する。そのときの滝沢は、何時にもなく雄弁に語った。
「俺、村上家がうらやましかったんです。あんな親父と兄貴やったら意地張らんでも済んだか
と思って。小さい頃から出来のええ兄に比べられて。おれが兄貴に勝てるんは陸上だけで、
向きになってた俺に、あいつ(あかり)が、走ることの違う意味を教えてくれたんです。」
「つながるために走るいうか、俺に帰る場所が出来たんです。福岡から大阪まで500キロ
その気になったら、走って帰って来れますわ。」

根本コーチは滝沢の気持を汲んで、送別会の代わりに皆からのビデオレターを作る事にする。
また浜野は、滝沢の気持を確かめた。浜野「好きなんやろ?おのみっちゃんのこと」。滝沢
「好きですわ(間) あいつの焼くお好み焼き」。浜野「はぐらかすんやな!僕はあの子の何が
好きて笑ろてる顔が好きなんや。いろんな事情抱えているのに、そんなん吹き飛ばす強うて
真っ直ぐな笑顔やろ。ほんま、ひまわりみたいや。あの笑顔がしぼむ様な事、許されへんねん」
滝沢「そやったら自分が!・・」、浜野「悔しいけどな僕やったらあかんねん。自分の気持を・・」
滝沢「言うてどうなるんですか?あいつ困らせるだけでしょう!・・・以下略」と気持を伝える。
浜野「なんやチャンと考えとるやん」と鰹節の袋を押付け「頼むわ!大きな笑顔咲かせたって」
の捨てぜりふで退場した。恋敵の思いやりも素晴らしい。



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