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エッセンス指向 [社会]

最近、「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」と
いう本が、100万部を突破したと言う情報をどこかで小耳に挟んだ。何となく気になって、
先日、旅行先の時間調整時に、本屋で立ち読みをした。ざっと斜め読みして、中々面白い!
もっと読みたいと思ったが購入する元気はなかった。
昨日のブログで“我々はやたら急いでいるが、幸福(不幸)や理想は簡単ではない。・・・」と
書いた説明をするために、この本のこと思い出し、取り上げたいと思った。

この本は、ドラッカーの『マネジメント』という本がなければ、おそらく生れなかった。
この本の魅力は、ドラッカーの深い思索から生み出された、汲めども尽きぬ智慧のお陰なのだ。
彼は、経営学、社会学の専門と言う事になっているが、彼の思索は非常に広い領域にわたる。
実践的であり、「顧客指向のマーケティング」という概念でくくられて有名になったが、
彼の言わんとする事は非常に深い。だから1974年発行の「マネジメント」が今も生きている。
分かりやすく言うと、ドラッカーの思考の根底には「もし高校野球の女子マネージャー・・・」の
中に出てくる“真摯さ”という言葉に集約できる「生き方」が横たわっているのである。
ドラッカーは、“真摯さ”=integrity(必要以上を欲せず、正直・誠実であること)を
生き方の根底に持って、如何に社会を良くしていくかを、生涯を通じて追求したのである。

人の幸福(不幸)の問題を考える時に、この“真摯さ”が大切である。今日の国会中継での
論戦でも、実は個人も企業もあるところには沢山お金はあるという。それなら何故、国家財政
が破綻する様な借金迄して景気対策しなければならないのか?誰が本当に困っているのか?
本当に困っている人にピンポイントで支援すれば良いのでは?“個人も企業もある処には
お金は沢山ある”というのは、日本の多くの個人や企業は真摯さがないのではなかろうか?
欲張り集団国家ではないか?今日も自民党の西村議員が、この予算の乏しい中で、何故、
子ども手当を高額所得者まで配布しなければならないのか?と問題にしていた。

小室直樹著「悪の民主主義」で、日本の民主主義は本来の意味から全く正反対に逆転している
ことを解き明かしている。丸山真男も「民主主義をめざす努力の中に民主主義は見出される」
と言っている。民主主義は日本のように与えられるものでも、完成したものでもない。日々、
幸福とは何かを、問い続けながら、長い長いスパンで日々努力し続けて始めて手中にできる?
先ずは、議員も、官僚も、検察も、“真摯さ”を取り戻すべきではないか?如何なものか。
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