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「ゲゲゲの女房」24週 [物語]

今週の「ゲゲゲ」には、人生とは何か?人の一生とは何か?という大問題を考えさせるものが
あった。後から考えると、青春時代などアッという間の出来事。結婚して、仕事や子育てに
翻弄されて、そして気がついてみると、既にもう人生は、終着駅に近づきつつある。
茂(向井理)の父・修平(風間杜夫)が、孫の喜子(荒井萌)の進路(青春の悩み)相談に
対して、“人生は雲のようなもの。好きなことをやりなさい。”という場面があった。
「人生どんなに頑張って立派な実績を残しても、雲のように吹き流されて跡形もなくなる。」
というのである。これには異論のある人も多いかもしれないが、一般庶民はそう考えて自らを
慰めるのである。修平じいさんは後で「“雲”は気取りすぎた。人生は“屁”のようなもの」と
言い直している。この辺りが、じいさんの平凡で非凡なところではあるまいか。

修平の浮気騒動で、修平・絹代(竹下景子)夫婦はギクシャクする。また藍子(青谷優衣)の
就職の事で、茂・布美枝(松下奈緒)夫婦も何となく気まずい雰囲気になってしまう。長年
連れ添った夫婦でも諍いは起こる。茂たちに仲人を依頼したアシスタント相沢(中林大樹)も
これから結婚する身として、結婚とは何なのか?結婚していいのか?悩んでしまう。

今週は、修平若かりし頃に情熱を傾けた映画館経営時代の旧友のお孫さん・志穂(入山法子)
との出会いで、老け込んでいた修平が暫しの間、若返る話がメインだった。早大卒という
立派な学歴がありながら、変わり者で芸術家肌の修平は、銀行員を辞めて映画館を経営する。
志穂は、当時、招聘していた弁士の孫で、弁士は修平の学生時代からのつきあいだった。
旧知のお孫さんとのデートなら、誰も変な勘繰りなどしない。修平は何故、志穂とのデートを
内緒にしていたのか?私は分かるような気がする。若い頃から抱いていたシナリオの構想を
旧友が気にしていたことを知り、また劇団員でシナリオ作家である志穂にもそれを聴かれて
修平は現役に復帰したのだ。現役のシナリオ作家同士として付き合うという事なのである。

サミュエル・ウルマンの「青春」を思い出す。
青春とは人生の一時期のことではなく心のあり方のことだ、と高らかに謳っている。
理想や情熱、驚きや憧憬、探究心、挑戦する心、喜び、敬愛、信念、美、希望、自信
この詩の中には、素晴らしい言葉が書き連ねられ、読むだけで力を与えてくれる。
確かに、人生は“雲”や“屁”のようなものかもしれない。しかし、全人生を青春時代として
生き抜く事ができたら、人が結果をどう解釈しようと良いではないか。如何なものか。
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