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「ゲゲゲの女房」12週 [物語]

今週からテーマは「連合艦隊再建」。時はオリンピックで東京中工事だらけの昭和38年(1963)
茂(向井理)は、「悪魔くん」の原稿料で、セッセとプラモデルを買い込んでくる。
女房の布美枝(松下奈緒)は、怖い顔をして旦那を責める。怒るのも尤もだと思う。
布美枝の主張する将来を見据えた“リスク管理”は重要である。しかし酒もバクチもしない
旦那のプラモデル製作程度の道楽ぐらいは許容されて良い様にも思うが、どうだろうか?

ところでドラマの中で、茂(向井理)の、あの片腕のない姿の演技は大したものだと思う。
いつかはボロが出るだろうと思って見ていたが、最近では演技に益々磨きが掛ってきた。
あれは左腕を曝しで胴体に巻き付けているのだろうか?それにしても胴の左右の均整がとれてい
る様に見えるが、撮影する方向によって腕を前にしたり、後にしたり細かに切替えているのか?
いずれにしても向井理は、普通の役以上に大変な苦労をしている?彼は、その苦労をどんな思い
で経験しているのだろうか?私は、その経験に立ち向かう彼の心の姿勢によっては、大きな収穫
を得ることができるのではないか?と思っている。勝組は、経験の仕方で勝ち取るもの?

余談だが女優・松下奈緒は怒ると能狂言の‘般若の面’に似た瞬間がある。昔の人は、女性を
「外面如菩薩、内面如夜叉」と断じたが、彼女の場合、「外面はたまに夜叉の如し」でも、「内面
はつねに菩薩の如し」? 私は、松下奈緒は素晴らしい女優だし、好演していると思う。ちなみに
‘般若’とは、恐ろしい鬼女のことを指すと共に、真の悟りを開く尊い智慧のことも意味する。
‘般若の面’は、創作者の名前にちなんだ呼称のようだ。洒落で付けたのだろうか?数百年間
呼称が定着したのは仏教語「般若」の意味を知らないからではなかろう。鬼女の面と尊い智慧と
の間には、合理的関係はないが、日本人の直覚に訴える何かが有った?現代女優・松下奈緒は
苦しい生活の中で、智慧を授かろうと生きる古風な女性を懸命に演じて本当に好感がもてる。
向井理も左腕のない人を、演技で表現するという苦労を淡々とこなして、素晴らしい。
最近のTV小説で、久々に大器を予感させる大物新人デビュではなかろうか?如何なものか。

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