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石川遼の快挙 [物語]

今日も快晴。人々は素晴らしい天候に恵まれて連休を謳歌しているだろう。私たち夫婦も快適な
散歩を楽しんだ。帰宅後、第51回「中日クラウンズ」男子プロゴルフの放送を見た。実況解説者の
川田太三氏やアナウンサーの水分貴雅氏の様子が只事では無い。石川遼が優勝戦線に絡んでいるらしいのだ。昨日までの石川遼の成績(1アンダー,18位)を知っていた私、精々良くてプレーオフだろうと思ったが、私が見出した時には既に10アンダーまでスコアを伸ばしてトップに立ち、2位と2打差をつけていた。
名古屋ゴルフ倶楽部和合コース(6,545ヤード・パー70)で行う「中日クラウンズ」は半世紀の歴史がある名物ゴルフ大会である。私が見出した後も、着々とバーディを重ね、優勝を不動のものにした。

圧巻は14番(444ヤード・パー4)のチップインバーディに続き、15・16番も連続バーディ。16番は、ドライバーではなくスプーンで林越えをワンオン狙い?のグリ-ン手前バンカーからピタリと寄せた。怒涛の3連続バーディである。これで13アンダー。ほぼ完璧な優勝圏内となった。だが17番(175ヤード・パー3)、18番(435ヤード・パー4)は、数々のドラマを生んだ名物コースである。並みのプロなら此処から震えも出てくるだろう。しかし石川遼にそのような計算はなかった。一打一打に真剣に向き合って無我の境地で振り抜くだけである。正に神が降りてきていた。

録画で最初から見直したが、1番から神が降りてきていた。石川遼は優勝インタビュで、「最初の4ホールで2アンダーだったらまだ優勝は諦めない、と思っていた」と言っていた。その後も、神は降り続けた。アナウンサーが石川遼のプレーを“ゾーンに入っている”と表現したら、川田太三氏が「チョッと違うんじゃないか?」と言っていた。石川遼はプレーに必要な情報にはオープンでありながら、観客の雑音等には気をとられない。あるがままの状況を認識しながら自分のやるべき事をキッチリとやり遂げてゆく。こういう状況を私は、「神が降りてくる」と表現するのである。

50年の歴史を刻む大会の新しい半世紀の第一ページに相応しい劇的な出来事だった。
優勝インタビュにおける石川遼は18ホール・ベストスコアの記録更新にも謙虚だし、「中日クラウンズ」の優勝者の列に刻まれるという夢がこんなに早く実現できたことを素直に喜んでいた。
「中日クラウンズ」最多優勝者は、青木 功と尾崎将司の5回だが、初優勝は青木30歳、尾崎40歳を過ぎてからである。川田太三氏が、「石川遼は、凡人には予測できないものを持っている」と何度も繰返して言っていた。準優勝者の一人・藤田寛之はインタビュで、「優勝スコアに届かなかった原因を考えて出直したい」と語った。第51回「中日クラウンズ」は、日本の男子プロゴルフの新しい半世紀が、異次元に突入したことを象徴する大会として歴史に長く記憶されるだろう。如何なものか。

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