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小鳩政権 [閑話]

今日、とある大衆食堂で一人外食して、楡周平の「衆愚の時代」(新潮新書)を読み終えた。
第1章・派遣切りは正しい 第2章・欲望を知らない子供達 第3章・夢という名の逃げ道
第4章・サラリーマンは気楽な稼業ではない 第五章・まだ株屋を信用しますか
第6章・非成長時代の身の処し方 第7章・老人専用テーマパークを作ろう 
第8章・弱者の視点が国をダメにする
私の意見と共通するところも多い。私より1周り以上若いが立派なものだ。日本も大丈夫?

楡周平は、「政治家というものは‘甘言を弄して’社会を弄ぶものではない」ということを
言いたかったのだろう。p184に、“アメリカのマスコミは鳩山さんの演説をこう一刀両断したそうな。
「エンプティ・プロミス」。つまり、空手形ですな。”と言うクダリがある。
普天間問題にしても、米国には空手形でも、沖縄の人には聞きやすい内容になっている。
「規制緩和」、「自助努力」、「自己責任」などという言葉は民衆から疎まれてしまった。
従って郵政問題でも、一般庶民は偏狭の地で困っている人を助けるためなら良いだろう程度の
認識で、郵政国有化がまかり通ってしまう。また官尊民卑の役人天国に逆戻りでもいいのか?
みんなの党・渡辺喜美の近著「民主党政治の正体」によると、自民党時代以上の官僚天国とか。

楡周平の苗字 “楡”から、「楡家の人々」という小説を思い出した。楡病院の初代医院長が
神聖冒すべからざる偶像となる物語だったと記憶する。小鳩政権では、この小説のごとく、
民主党政治を偶像崇拝化するシナリオを優先し、ひたすら選挙に勝つための工作をしている。
連立政権では、堅実な政策論議などをやっていないことが、徐々に明らかになってきている。
民衆は、高校授業料無料化、子ども手当支給などは、何といっても貰い得。
マスコミなどの識者も、現民主党の政治、小鳩政権の運営がおかしい事に薄々気付き始めている。
しかし従来の発言を打ち消すわけにも行かないし、民衆が喜んでいるのだから良いだろうとなる。
遠い将来のツケなどケセラセラと、渡辺淳一先生の鈍感力・楽天的性格でやり過ごすという訳だ。

問題は、小鳩さんたちが、本気で偶像崇拝化されることを望み、取り返しのつかない所まで
日本を変えてしまう事である。普天間問題をウルトラCで乗り切ったりするとその可能性もある。
「衆愚の時代」p43に、“社会はいつの時代にも自ら生き抜く意思を持たない人間には厳しい”
と書いてある。仮にウルトラCで民主党政治が続き、偶像崇拝的雰囲気の怪しげな時代でも
雰囲気に飲まれず、‘しっかり’と自分の生き方をしようではないか! 如何なものか。

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