SSブログ

若年ホームレス [大家族]

大阪、東京等にあるホームレスのための自立支援センターで、20~30代の入所者の割合が
急増しているという(今朝の朝日新聞)。一旦全員が入る大阪の自立支援センタ(舞洲1)では
30代以下、40代、50代、60代以上の年代別割合は、
①.06年度 15.0% 27.2% 44.0% 13.8% ②.07年度 18.9% 28.2% 42.4% 10.4% 
③.08年度 22.5% 31.9% 36.8% 08.7% ④.09年度 33.2% 32.2% 29.4% 05.2%
2009/4~2010/1(④)では30代以下が全体の1/3に達した。東京も23.9%が若年層である。

ホームレスを「林住期」に例えるのは不謹慎かも知れないが、50歳以上≒30歳代以下(年代別
人口の母数はほぼ同数≒33百万人?)になった事は、現代のホームレスが従来の社会現象とは
明らかに異なる事を示しているのではないか?直接的な要因はリーマンショックの影響である事
は間違いない。この状況が一過性で後遺症の残らない現象であることを祈りたい。30歳代以下と
いえば私達の子どももその範疇に入る。もし失職して再就職が出来なければと考えると他人事と
は思えない。私たちも経済的余裕があるわけではないから援助するにも限界があるだろう。
再就職も私の住んでいる地方ではなかなか難しいだろう。長期にわたれば支えきれないかも
しれない。だが、そうなっても、私自身は出来るだけの事はしてやりたいと思う。例えその結果、
私たち夫婦もホームレスになっても良い位の覚悟はある。それが家族というものだろう。

ただ私は、今回のこの現象は、民主党政権奪取現象と同様、その背景に、日本的体質の基本的
変化があるという仮説も成り立つのではないかと思う。それは私のような古風な家族主義の崩壊
である。バブル絶頂期に“親子の断絶”、“世代間の断絶”が大いに話題になった事を思い出した。
当時、1989年に書いた“断絶”に関する文章を読み返した。1989年といえばバブル絶頂期、
親に頼らなくとも、親や古い世代の意見を聞かなくとも自由気儘に生きて行けると思われた時代で
ある。日本が最も繁栄を誇った当時、なぜ“親子の断絶”、“世代間の断絶”が大きな話題になった
のか?バブル絶頂期から崩壊期は、私のいう“起承転結”サイクルにおける“転”期である。アリと
コオロギではないが、“親子の断絶”、“世代間の断絶”は人々がリアリティを喪失し、独り善がりの
生活に埋没する日本的たこ壷型社会の悪しき体質である。バブル絶頂期に生れた人々は今や
二十歳前後。30代は当時ハイティーンである。今回の若年ホームレス現象が一過性のもので
あることを心から期待したい。昭和初期の世界金融恐慌時のように、欲望に走るのではなく、
今回のリーマンショックを反省のチャンスと捉えてリアリティを取り戻す縁(よすが)としたいもの。
日本の国が滅亡への“起承転結”サイクルから脱出する事を切に祈りたい。如何なものか。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。