SSブログ

続・議員他2名逮捕 [社会]

3人の逮捕者を出した小沢幹事長の土地購入疑惑問題が、今朝の新聞紙上で大きくとり上げ
られた。また今朝のテレビ(サンデープロジェクト等)でも話題にのぼり、多くの識者・コメンテータが発言して
いた。それらの内容のポイントを整理すると次のようになる。
1.石川議員が虚偽記載を認めた事。この問題が小沢の責任にまで追求できるのか?
2.小沢幹事長が従来と同様に強く検察を批判している。それに対して鳩山首相、管財務相等
  首脳陣をはじめ、挙党体制で、検察批判、小沢擁護を打ち出している。

石川議員が虚偽記載を認めても、小沢がシラを切る限り、トカゲの尻尾切で小沢は何の罪も問わ
れない可能性は、従来の自民党と全く変わらない。それは民主党が、“悪しき日本的体質”丸出し
を証明している。私の見方は、この事を明らかにした検察を高く評価するのである。民主党が綱領
を持たないことは周知だが、これこそ日本的体質の極致にもかかわらず、見逃されてきている。

このような党が政権党になっていることが、如何に日本全般が、日本的体質を、色濃く残している
かを物語るものだ。一方、大谷昭宏などのコメンテータは、今朝のサンデープロジェクトで必死に‘検察の
横暴’と非難していた。それは、民主党に“悪しき日本的体質”を変える正義の味方を期待する?
からか。しかし日本的体質は、良いとこ取りできない性格のもの。日本的体質を許容する以上
民主党が特別に優れているはずもない。“悪しき日本的体質”が現れた時には民主党でも自民党
でも特別扱いせず、是々非々で対応するしかないのではなかろうか?私にとって今回の土地購入
疑惑で、小沢の法的責任を問えるかどうかが問題ではない。私が期待することは、民主党の
“悪しき日本的体質”に目を逸らすことなく、過大な期待はできないことを意識化することである。

小沢幹事長が去年の春以来、厳しい検察批判を続行するだけでなく、民主党は今回も変わらず
挙党体制で、説明責任も十分でない小沢を支援するという。最近では自民党でも、疑惑を受けた
議員を党ぐるみ、政権ぐるみで応援するという姿を見たことは無い。近年の自民党さえ脱皮した、
まるでやくざ組織か、戦前の軍隊組織のような“悪しき日本的体質”に先祖帰りしてしまった。
小沢は去年の新政治家育成の場で、“北朝鮮の拉致問題を金で解決すべき”と発言したという。
小沢にとって金は自分の理想を遂行できる如意棒かもしれないが、それを使って実現した社会
で幸せを感じる人間を、本当に不幸だと思うのは私だけだろうか?民主党もダメ、自民党もダメで
はなく、我々は日本的体質というものを確りと意識化し、理想的な正義の味方を妄想するのでは
なく、現実的に、着実に、一歩一歩政治家の質を押し上げる意識を持つべきではないか?
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

議員他2名逮捕 [社会]

小沢幹事長の資金団体「陸山会」の土地購入疑惑を巡って、石川知裕議員と小沢氏の元私設
秘書池田光智(32)が2010.01.15夜に逮捕されたのに続き、16日には小沢氏の公設第1秘書
大久保隆規容疑者(48)<西松建設の献金事件で公判中>も逮捕された。国会議員を含み合計
3名の大量逮捕である。池田元秘書は大久保隆規の部下として共謀した疑いがもたれている。

土地購入疑惑問題がいよいよ佳境に入ってきた。先日のブログ「2010-01-14土地購入疑惑」で
取り上げた民主党・石川知裕衆院議員(36)の元私設秘書・札幌の不動産賃貸業を営む金沢
敬(41)の記事:文藝春秋の「消えた五箱の段ボール」を読んで感じたことがある。概略はブログ
梨里庵のURL( http://mojimojisk.cocolog-nifty.com/lilyyarn/)を参照いただきたい。

ポイントは、○ この記事を書いたフリージャーナリスト・田村建雄および金沢敬という人物を信用してい
いかどうか?○ 金沢敬が、実名告発に踏み切ったという内容を信用できるかどうか?ということ
である。インターネットを検索すると、金沢敬については、相当不味い事が書かれているが、
これも民主党の陰謀という事もありハッキリしない。田村建雄については、良く分からなかった。
金沢敬の告発理由は、“○ 小沢氏の陳情窓口一本化、○ 桶高(剛、民主党副幹事長)、石川等
142人もの議員を連れての訪中、など、権力の集中・拡大に不安”、ということだった。
ウソで小沢幹事長を陥れられると思うほど、我欲に駆られた単細胞の人物かどうか? 

今日の午後は、友人の‘バッハ・ロ短調ミサ’の演奏会を聴きに岡山まで出掛けた。素晴らしい
演奏会だった。今までこの曲はCDでしか聴いた事がなかったが、バッハの最高の曲という評判
の割りに、特別な印象を感じなかったが、今日の演奏で目覚めた。ソリストを入れると90人近い
合唱団で、良く鍛えられ、演奏が良かったということもあったが、バッハの音楽の真髄に触れた
気がした。バッハ演奏の第一人者:ヘルムート・リリングの指揮というのも大きな要因かもしれない。
この曲を聴きながら、瞼が熱くなる事が度々だった。それは何か、道を究めようとする人、人助け
に奔走する人、偶像崇拝を幾重にも否定しながら、真実の神に近づこうとする人等を垣間見た時
の感動のような気がした。第4部 ベネディクツスのテナーソロも華やかさが在りながら華美に流れず
抑制が効き、真心のこもったアリアだった。アニュス・デイのアルトソロが深い深い思いを込めて歌う
アリアを、今日ほど深く心の底まで届いたことはなかった。
素晴らしい宗教曲の演奏を聴いた後に世智辛い政治の話題は似つかわしくないが、今朝考えた
テーマなので書いておこうと思う。人の心模様を対照するのもまた一興か?如何なものか。
nice!(1)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

文化資本と普通の国 [社会]

身近な人々との議論の中で、自分の意見が論理的に劣勢になると、“普通の人ならこう言うに
決まっている”、或いは、“普通の人なら分かるはずだ”等という表現を無意識にする人がいる。
この場合の‘普通の人’とは何か?そういう事が素直に理解できる日本人は多い。日本人は、島
国育ちで無意識の内に身に付けた「阿吽の呼吸」という日本特有の文化があり、日本人同士では
説明しなくても理解しあえることが無数にあるのだ。私も日本人だから、‘普通の人’についてほぼ
察しは付く場合が多いのだが、意識化するために、敢えて説明を求めたりする。

先日のブログ「2010-01-12孫と二十歳」にとり上げた若者達の会談も、日本的文化資本を身につ
け、実に見事なものだった。会談の成果自体もあったろうし、参加者それぞれにとっても有意義な
ものだったろう。日本社会で生きていく上で、彼らは立派に成人しているのであり、何もいうこと
はない。敢えて言うなれば、今後は無意識のうちに身に付けている日本文化資本を意識化して
欲しい。そして上流志向ではなく格差社会のリアリティを直視し文化資本の貧しい階層の人々に
日本の豊かな精神的文化資本を継承して欲しい。

グローバリゼーションは、同質化することでも、差異を強調する事でもない。個人・組織・地域・民族等々
の様々なレベルでの文化資本が、互いの異質性に創発されて創造的に高次レベルへと変容し、更に
心豊かで平和な社会、世界へと発展させることである。ブログ「2009-11-23続2・たこ壷社会」で
日本社会の変化を“起承転結”で表現し、滅亡へのシナリオの要因をリアリティの喪失とした。
リアリティの喪失には、無意識的日本文化の意識化の欠如も含まれる。滅亡への道を歩まない
ために、無意識的日本文化の意識化を忘れないでもらいたい。国際関係で、指導的立場の人が
無意識に日本人の察しの文化を悪用するような発言や文章は、悲劇を生む要因になる?

小沢幹事長の著書「日本改造計画」を開くと、‘第二部 普通の国になれ’という章が目に飛び込ん
でくる。日本人は、“普通”という言葉が余程お好きな様である。そこに書かれている‘普通の国’
とは、自国軍で守る国、という事のようだ。自衛隊を国連待機軍として提供すれば、憲法9条に
第3項を追加するだけで済むという。基地の問題ではリスクを負わず、自国軍でリスクを負うべき
だということか?傭兵(米軍のこと?)ではダメらしい。そして自衛隊が国連待機軍におれば
傭兵では無いという理屈になるのか?分かったようで、なかなか分かりにくい。
ブログ「2010-01-11閑話・個性化」で紹介した様に、米国は日本が推し進めたい「新安保宣言」に
伴う憲法9条改正問題を逆に心配してくれている。米国の後押しで憲法改正をしたいのか?
小沢幹事長の描く日本の将来像は、どう見ても‘普通の国’ではないのでは?如何なものか。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

土地購入疑惑 [社会]

今朝、我が家の洗面所の温度は5℃。この冬1番の冷え込みで午後の散歩でも風花が舞った。
中断後また舞い始め、帰宅する直前には雪模様ではと心配したが、また晴れ上がったようだ。
◎ 風花や わたぼこりかと 見間違え

小沢民主党幹事長の政治献金問題に関連して資金管理団体「陸山会」の土地購入疑惑をめぐり
東京地検が政治資金規正法違反容疑で関係先の一斉捜索に乗出した。(1月14日・読売社説)
今回の強制捜査は地検からの事情聴取要請を小沢氏が今だに応じていない事が背景にある?
検察にはそれなりの確信があるのか?のるかそるかの大一番になってきた。

小沢氏は、“計算ミスやらあったかもしれないが意図的に法律に反する行為はしていないものと
信じる”、と言っているそうだ。一方14日、民主党・石川知裕衆院議員(36)の元私設秘書が、
「昨年3月の西松建設違法献金事件の際に証拠を隠した」とする上申書を東京地検に昨年末
提出したことを明らかにしたという。隠した資料は、‘見つかったら小沢先生を含めて全員逮捕’
という代物だったらしい。この資料を発見するための強制捜査だったのだろうか?

昨年,当時代表だった小沢氏や民主党が、違法献金問題のテレビ報道で、「検察批判」を臆面もなく
開陳していたのは記憶に新しい。ブログ‘2009-03-09思慮なき人’、‘同年03-12思慮の陥穽’
等で取り上げた。あの当時は夏の衆院選挙を控えて、政権交代をダメにする陰謀だと息巻いた
わけだ。そして民主党は目出度く政権交代を果たして権力の座に付いたが、検察は「権力」に
屈することなく戦っている。‘政権交代をダメにする陰謀’でなかったことは明確になった。
‘民主主義の根幹’まで持ち出して批判しなのだから、今回も徹底的に「検察批判」すればと、
私なら思うが、小沢氏や民主党のこの件に関する発言は比較的大人しい。その理由は?

今騒ぎ立てるのは民主党に不利と考えるからだろう。後知恵だが政権交代前に騒ぎ立てたのは
狡っからい知恵によるものだと想像する。当時民主党は野党であり、弱者の立場だった。弱者が
権力者にいじめを受けていると訴えることは、日本人の‘判官びいき’即ち「弱いものの味方」と
いう深層心理を喚起すると読んだのだ。権力者の座にあって、「検察批判」をすれば、今度は悪役
に回ることをご存知なのだ。そういう狡っからい知恵が回る人・党が、大人物、立派な政党という
のだろうか?日本的政治は、キメ細かい?が、大局観のない駆け引きのみなのか?
決定的証拠がでなければ検察も万事窮す。限りなく灰色でもボスは安全? 如何なものか。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

日本のリアリティと政策 [社会]

今日は厳しい寒さだった。散歩に出かけたが、風が冷たくて、何故か、鼻水が出てきて困った。
◎ 寒風の 正面向いて スロージョグ
午後ytv:情報ライブ「ミヤネ屋」を見ていたら、直近と、2003年頃の不正政治献金に関わる鳩山
首相のビデオが出てきた。昔のビデオは追及する側、最近は、追及される側である。昔の映像では
ハッキリと鳩山氏本人が「秘書に任せたといっても秘書と政治家とは同罪。辞任すべき」と、迫って
いた。最近の映像は「私はすべて秘書に任せていた。私は知らなかった。」の一点張りであった。
また鳩山首相の偽装献金問題に関するアンケートでは、本人の説明責任を果たしていない、
という意見が70%強だったが、辞任すべきという意見は30%程度と逆転していた。

私は、このような鳩山氏の一貫性の無さや、この種の問題に関する世論の寛容さを、ことさら
取り立てて問題にしたいわけではない。このようなことは、鳩山氏のようなエリート・秀才、
そして富豪であろうと、一般庶民であろうと、日本人として極めて常識的なことだと言いたい為に
とり上げたのである。鳩山氏のこのような行為は、彼がエリートだから、或いは悪人だから、
或いは善人だから、というような因果関係は無い。あるとすれば彼は日本人だからそうなのだ。
鳩山首相に対する世論が寛容なのも、おそらく、日本人だからなのではなかろうか?

現在、大きな問題として、“外国人参政権”に関する政府提案が民主党首脳会議で決定された。
“外国人参政権”の付与に関して、諸外国ではどうなっているか?一応以下のURL情報がある。
http://www.geocities.jp/sanseiken_hantai/data-table.htm また 産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100111/plc1001111940005-n1.htm) 
では、“憲法15条第1項、「公務員を選定し、及びこれを罷免することは国民固有の権利である」
で定められた参政権(地方参政権)付与は国民主権の根幹をなす15条違反の疑いが強い。”と
強く批判している。

このような問題に対処するためには、諸外国とのバランス感覚も大切であるが、そういった総合的
な視点に立った上で、日本のリアリティをベースに判断すべきだと私は思っている。
日本のリアリティは、日本の歴史、伝統、文化等と共に、人々の思いを汲み取ったものでなければ
ならない。日本人の表層的な綺麗事では道を誤る。私は、民主党政権になってからの政策論争は
表層的な綺麗事に過ぎる様に思う。鳩山首相の献金問題に関する数年前と現在との豹変振り等
からも分かるように、日本人および日本のリアリティは綺麗事ではすまない? 如何なものか。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

孫と二十歳 [大家族]

20100106岡山城2.jpg孫達は、先週後半から学校が始まったらしいが、Koto(小学校1年)のママから、写メールが送られてきた。冬休みの宿題で提出した絵日記である(写真参照)。決められた用紙に一日分だけ書くということという課題があり、それに納まるように、大変な苦労をしたらしい。何日をテーマにするかで、ひと苦労した。文章の部分は、「大みそかの日にいとことおじいちゃんおばあちゃんのおうちにいきました。おか山じょうにもみんなでいきました。おしろに人がすんでいるみたいに見えました。」と書いてある。日付は12月31日木曜日。句読点が省略しているところがあるが、これは文章を収めるための非常手段だろう。絵は更に苦労したらしい。石垣が特に気に入ったらしく、下から書き始めるので、最後に頂点の屋根が用紙からはみ出すために何度も書き直したという。

今までお城に連れて行った事がなかったということで、お城の初体験がKotoの深層心理に、インパクトを与えたのだろう。“おしろに人がすんでいるみたいに見えました。”という結句は、チョッと我々には想像も付かない独創的かつ素晴らしい発想ではなかろうか?(まさに爺ばか?)
寒い中、皆揃ってお城と後楽園を見物にいった甲斐があった。

さて、私の孫たちも大きくなって成人式まで最短で6年、Kotoまでで13年という事になる。
そこで、急に現代の若者がどんな考え方をしているのか?気になりだした。「文芸春秋」2月号に“「10年後の日本」復活のシナリオ 二十歳の若者が語る明日”という記事を読む時に、孫たちが成人式を迎える頃に、どのような人に育ってほしいか?という観点から各人の背景と意見を読んでみた。出席した6人の男女の内訳は、男:4人(アイセック、美術2、ブレイクダンス)、女:2人(NPO/民主党議員応援、アイセック)。出席者の1人(C君:ブレイクダンスが得意な人)が「ここにいる6人は若者代表じゃない。エリート」というのは当たっていると思った。彼らの幾つか気になった発言とその短評を行ってみた。皆さん、これからも成長していくことを期待したい。

A君“今の世の中はメチャ暗いのだろう。”:今の世がメチャ暗いなら1945年前後は何と呼ぶの?
B君“「お金がすべて」みたいな人はいなくなる” :そうなれば良いと私も心底思う。でも?
C君“表現できる場をつくっていくことが大切”:素晴らしい発言だと思う。まさにエリート!
出席者は皆、孫達になってもらいたい人物像に近いが、レベルが高すぎる。爺バカでも高望みできない。ただA君の一連の発言を読むと、40%位、こういう風にはなって欲しくないと思った。エリートにはならなくても良いが、歴史や伝統を心の深い所で受け止めて欲しい。如何なものか。
nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

閑話・個性化 [閑話]

今日は成人の日ということだが、この地方では昨日行ったらしい。これも個性化?(冗談)
岡田外相が、クリントン国務大臣と、1月12日に、ハワイで会談することは一昨日書いた。
どんな会談になるのか?今日のインターネット(産経新聞:以下URL)によると
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100111-00000048-san-pol
元国防次官や国防副長官を務めた 米戦略国際問題研究所 ジョン・ハムレ所長の見解として
“普天間問題は、私が国防総省にいるときから約15年続いて米国は辛抱強く対応してきた。”
“憲法9条解釈変更等について米国には異論ないが、日米安保条約改定50周年に際し「新安保宣言」をまとめる事は、これまで曖昧にしてきた日本国内で大きな議論を招くことになる”
“自民党が、新鮮で若い印象を国民に与えるなら、成功を収めることもありうるだろう。” 等
と語っている。非常に微妙な話で、岡田外相が、どのように対処するのか?興味深い。

岡田外相の政治家としての器を少し知りたいと思って彼の著書「政権交代」(講談社)を
紐解いてみた。その中で、今回の問題と絡めて、気になった点が2つばかりある。
1つは、“通産省から米国留学して、政治や政治家の果たす役割に感動し、米国に出来る事が
日本で出来ないことはない、と、政治家を決意した。”ということ。もう1つは、巻末で
“・・・こうした「普通の人々」の意識の高さこそ、日本の最高の財産・・・”という部分だ。
最初の、‘米国に出来る事が日本で出来ないことはない’が一般論なら分かるが、一人前の
通産高級官僚が、官費で留学して、この程度の異文化認識、国際感覚でいいのだろうか?と
心配になる。それは、著書の中で開陳しているご意見が、どうも幼稚に見えるからである。
明治維新の志士達は、少なくとも、日本と西欧との文明・文化の違いを良く弁えていた。
表面上は、いまや文明格差はない様に見えるが、本当にそうだろうか?そこに落し穴がある。

そこで、後半の「普通の人々」という表現である。自己主張の最も大切な締め括りの部分で
政治の主人公である民衆を、上から目線で「普通の人々」というのは、文明格差ではないか?
「普通」が尊ばれるのは、日本の農耕民族文化の特徴である。
ユングは、1939年「意識、無意識、個性化」を発表して、第二次世界大戦の破壊への退行現象
に警鐘を鳴らした。此処で個性化とは、“人間の無意識が、科学技術によって進みすぎた意識
と再び結合し、全人格的な発達を遂げること。”であり、全ての人々へ課された課題である。
意識ばかり進みすぎ無意識を置き去りにした政治こそ人類の退行現象へつながる要注意政治。
表層的現象だけをえぐり出し、妬みを掻き立てる政治は精神発育不全政治?如何なものか。
nice!(1)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

閑話・外交'10.01 [閑話]

今日は風があまりなく、日差しが暖かで、冬の散歩としては最適な日和だった。
◎ 厳しさも たまに和らぐ 冬散歩
1月12日に、ハワイで日米外相会談が開かれるという。これは米国からの提案のようである。
日本から提案した昨年11月に一度計画が頓挫した会談から、日本側で何の進展もないまま、
日本からまた提案するとも思えない。今回の会談に関しては、米国側の発表が早かった事、
日本側は乗り気ではない様子からも、米国側からの提案だったのではなかろうか?

米国側の発表(http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010010800090)によれば、
米軍普天間飛行場の移設問題を前進させるよう岡田克也外相に催促するということである。
日米同盟の中核である安全保障の分野で「米国との緊密な協力の継続を求めるという、非常に
明確な意思表明を望む」という事だから、ただ単なる催促には止まらないのではなかろうか?
かといって、日本が煮え切らなければ‘ケツをまくる’という様な安易な状況でもない。
岡田外相の記者会見(http://www.asahi.com/seikenkotai2009/TKY201001090003.html)では
“友好演出、普天間は棚上げ”という見出しで、今年が日米安保条約改定50周年に当たり、
今回の外相会談が「同盟が決定的に重要だと明白にする今後1年間の取り組みのスタート」と
両国が位置づけているとしていた。

日本側の公式発表を見ても、50周年記念行事の打ち合わせにしかならないのではなかろうか?
当然、米国サイドがそんな悠長なことを、クリントン国務大臣がやっている場合では無いから
その程度の成果ではなく、もっと別の狙いがあるのではなかろうか?
岡田外相は、次期首相と目される1人であるが、対抗勢力の小沢幹事長一派とは距離を保ち、
最近は民主党の主流から外れている。しかし彼は民主党の現状に甘んじては居ないだろう。
米国は、中国と、中国に急接近する小沢幹事長一派をけん制する意味があるのではないか?

小沢幹事長は、ロッキード問題で煮え湯を飲まされた田中角栄の1の子分である。米国には
深い恨みを抱いていると思われる。その裏返しが、中国への急接近である。
折りしも、中国大物外務次官(54歳)が退任した。COP15での過激な発言が祟って更迭された
という見方もあるが、硬派を生かして、いずれ外務次官と同格の駐米大使に転出するとの見方も
ある。日・米・中の間の今後の外交の駆け引きは、実に興味津々である。 如何なものか。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

参院選の秘策? [社会]

このところ良い天候だった。今日は午後少し雨が降った。すぐに日差しは戻ったが。
今日もスロージョギングで近所の書店に行って久しぶりに週刊誌を買った。新聞広告で立花隆の
「小沢は国家主席になったのか」という記事を読みたいためである。決して、フーミンこと細川
ふみえ(私は彼女と握手した事がある)のヌード写真を見たいためでは無いことをお断りしておく。
しかし既に書店の女将に、チョッと疑わしい目で見られたような気がする。
さて立花隆、ついでに中曽根康弘とのインタビュー記事、および“なぜ、誰ひとり「反小沢」で立ち
上がらないのか”、などの読後感想を書き留めておきたいと思う。

立花隆の記事はさすがにツボを押さえて無駄がない。私のブログで取り上げた民主党批判の
多くは、上手にまとめられていた。特に政権と官僚との関係について、良く書けていた。
“官僚組織そのものは国家に必然のもの”、“官僚を使えないから高級官僚を遊ばしている”
“95兆円の水ぶくれ予算は、官僚を遊ばせ、役立たずの事業仕分けをした結果”、等々。
立花隆は、官僚組織を使いまわせず、機能不全に落ち入っている政権のことを、 “自転車にしか
乗ったことがない素人がF1レーシングカーをいきなり運転したらエンストを起こした状態”と例えている。
ここまでこきおろされたら、鳩山政権も形無しである。

事業仕分けで削減したのは僅か7千億円。立花隆によると従来の予算編成はそんな甘いもので
はないという。私のような素人には分からないが、予算折衝の過程を一般庶民に可視化するなど
というのは到底できる事ではないだろう。一般民間企業の予算作成過程ですら、全体を可視化
することは難しい。事業仕分けは所詮見せかけ。日本国民は政治的に幼いから、こんな手口にも
コロッと騙されるのだ。第二次世界大戦という史上世界最大の大悲劇を経験していながら、何故
政治家をそんなに簡単に信じてしまうのだろうか?そのノー天気ぶりの原因は、一人一人が、
第二次世界大戦の反省をし、それを全体として、キッチリ整理していないからである。

それぞれの記事で中心となる問題はやはり小沢幹事長の権力構造への懸念である。今年7月の
参院選で民主党が過半数を占めたら、その後の民主党の展開に大きな不安がある。首相が交代
したからといって、急に政権運営が上手に回るとも思えないのである。参院選で民主党の過半数
割れを引き起こす事が可能か?今後の政局の焦点はそこに絞られて行くだろう。その時に大切な
ことは、一般的な票獲得のための政策その他の手法以外に、民主党支持層の過半数を占める
50歳代以上の高齢者層を切り崩すための秘策が重要である。如何なものか。
nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

バランス感覚 [物語]

スロージョギングの再開宣言をして昨日で2旬目を終えた。戦績は六割丁度。時間は365分。
戦績は1日30分以上実施した日をカウントしているが、時間で言えば12日分以上になる。
年末年始で忙しい割には良くがんばったというところだが、バランス感覚から言えば問題か?
昼食時に、NHKの「スタジオパークからこんにちは」に、余 貴美子がゲストで出演していた。
チョッと気になる女優さんだが深くは知らなかった。父親が台湾人で母親が日本人という。
横浜出身、神戸にも住んでいたというから、中華街の出身かと勝手な想像をした。
彼女から、「出会い(えにし)を大切にする」、「雨露が凌げる家に住めて感謝」というような
大女優に似つかわしくない言葉が随所に出てきたことに、少なからず私は驚かされた。

話は変わるが、2001年に行ったセミナーを編集して作った「日本人とグローバリゼーション」と
いう本(河合隼雄・石井米雄)がある。その中で、昭和20年8月15日を境に、日本人がポカッと
変わったことをとり上げている。そのお陰で近代化も戦後の復興も出来た。それはいい面だ。
しかしその背景に、梃子でも変わらない日本人の体質が無意識的に存在し続けている事に気付
いていない。河合隼雄は、“資本主義が社会主義に勝ったのは正しかったからではない。異質な
ものを取り入れる努力をしたからだ。” 、“正義の味方は自分が正しいと信じているから全く反省
しない。これが一番怖い。”、“好ましいグローバリゼーションは自分を限定せず、世界にいろんな
考え方があることを分かった上で自分の役割を果たすこと”と言っている。自分を限定せず、
バランス感覚を維持する事に限界がある日本の現れの1つが、普天間基地問題?

この河合隼雄の言葉を借りて日本集団を表現すると、“それは隠れた正義の味方であり、広さは
あるが自分を限定し、異質なものを取り入れる事に限界がある。”、ということになる。それを
噛み砕いていうと、1.日本の集団は反省をしない。2.結局は自分が正しいという事になる。
NHKのテレビ小説「ウェルかめ」で、医者を目指す果歩が失恋し、出会った彼氏の記憶を消し去る
という場面があった。痛みを伴う記憶を消し去りたい気持は分かるが、その痛みを堪えて、
もう一歩踏み込んで反省してこそ、人間として成長するのではないか?
3.日本集団は閉鎖社会(たこ壷社会)であり、その外の人は‘旅の人’、‘よそ者’。
「出会い(えにし)を大切にする」余さんは、異質なものを受け入れる覚悟があるのでは?
また異質なものを排除するとしても、それに伴う反省をする覚悟があると思われるのである。
「雨露が凌げる家に住めて感謝」という言葉には、半分はよそ者である余さんが、日本集団の
異質性を大きく包み込んで、美しく生きて行くという決意が顕れている? 如何なものか。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。