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中秋の名月 [散歩]

今朝は全天あまねく真っ青で爽やかな秋空だったが、午後になって少し雲が出てきた。
今日は旧暦8月15日。従って今宵は中秋の名月という事になる。しかし月齢では明日が満月。
1日や2日のズレはままあることらしい。だとすれば、芭蕉が、名月と仰ぎ見て、夜もすがら池を巡っていた時も、名月を取ってくれろと子供が泣いた時の月も満月ではなかった可能性もある。
まあ、そのような事はどちらでも良い。子供が欲しがったり、夜もすがら池を巡ったりする時の月には、人々にとって、特別の何かが感じられたのだろう。その何かに感応することが素晴らしいのであり、月齢の満月かどうか、は問題ではない。

兎も角、今宵は天気が気になるところである。今日の月の出(岡山)は16:57。日の入りが17:46だから、与謝蕪村の俳句、“菜の花や 月は東に 日は西に”と季節は異なるが入り日と月の出が同時に見られるはず。今日の散歩は、夜の合唱練習の往復にしたから、そういう光景を見られるかと思われたが、東の空は厚い雲に覆われて期待は見事に外れた。

合唱練習が早めに終わり急いで外に出た。しかし残念ながら月明かりは無く、トボトボと歩きながら、既に1万歩超えなので、どの辺で妻に迎えに来てもらおうかなどと自分勝手なことを考えていた。そんな時、ふと見上げると、ビルの上に白い煙のようなもの見える。良く見ると月明かりに光る雲だ。“アッ!月だ!”と慌てて場所を替える。薄い雲から透けて見えるお月様が素晴らしく輝いて見えた。17時頃に出たはずなのに、もう中天に輝いている。ほんのわずかな雲だけがかすかに流れて月はますます冴えわたる。まがう事なき中秋の名月!
◎ 月月に月見る月は多けれど 月見る月はこの月の月  読み人知らず
091003_月見.jpg
あぁ嬉しい。久しぶりの感激の月見。まるで千秋の思いで待つ人に会うような感激だ。今宵の月はどう見ても満月との区別がつかなかった。やはり中秋の名月こそ正に本当の名月であるということが分った。歩きながら何度見上げても見飽きることがない。感激の一句
○ あなうれし 望みの月を 供として
しかし月に群雲、花に風の例えどおり、ついに厚い雲に覆われてしまった。
写真は帰宅したら、妻が月見団子を買ってきていたので撮ったものである。ご愛嬌!
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