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ジャパンアズNo.1 [歴史]

今日も午前中は晴れていたが、午後の降水確率は50%というので傘携帯散歩となった。イオン
からの帰路、心配していた雨は一度降ってから止んだ様子。帰宅まで傘を差さずに済んだ。

さて、“ジャパンアズNo.1”という昭和54年(1979)に出版された本があった。著者のエズラ・F・
ヴォーゲル(昭和5年(1930)生れ)は、アメリカ合衆国の社会学者である。
同書は、戦後日本経済が成功した秘訣を解明し、当時停滞していたアメリカに活を入れた。
日本を鑑として日本的経営ノウハウを学びとり、復活のキッカケをつくった重要な本である。
日本は、その本の示す通りに’80年代に未曾有の繁栄を欲しい儘にした。
しかし、その後、日本は’90年代に入り、バブル崩壊に苦しみ、それで小泉改革へと繋がる。

同書は、’80年代に繁栄を誇った日本経済を象徴する言葉として今でも思い起こされる。
同書が、日本の強みとして指摘した点は、
① 中央政府のリーダシップ、 ② 政府の政策・計画、③ 企業と政府の連携、
④ 柔軟な集団主義による合意形成、などであった。
日本企業の評価は’80年代では、“ジャパンアズNo.1”と持ち上げられて良い気になっていたが、
’90年代になって、日本企業の「日本的経営」に対する評価は大きく変わっってしまった。
日本企業の特性は、社会や文化に深く根ざしたものであって、急激に変化できる性質のもので
無いにもかかわらず、この様に評価の変化が起きたのは、競争の土俵が変ったからだと思う。
即ち、企業の「組織能力」から、規制緩和による自由貿易拡大、グローバル化である。

さて、小泉内閣が、その流れに沿って、打ち出した構造改革は、当時絶大な支持を得た。
① 地方分権、 ② 規制緩和、 ③ 政・官・業の癒着の防止と綱紀粛正、
④ 公正で透明なルールに基づく市場競争、 ⑤ 官僚政治改革、郵政民営化、であった。

国民は現況が、市場競争によって臨時雇用が増えたために格差社会になったということで
また、政・官・業の癒着の防止と綱紀粛正が、中途半端だということで自民党にお灸をすえた
のだろう。しかし今の民主党の舵取りは、マニフェストに沿うだけだ。それで問題ないのか?
民主党は、真の実情を踏まえた上での決断ではなく、マニフェストを“金の牛”とし囚われて
しまっている。選挙結果の偶像崇拝=人気取り政治=衆愚政治と見えてくる。如何なものか。
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