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政治家の禁じ手 [大家族]

新聞紙上で紹介されている民主党のマニフェストの子供手当・出産支援から雇用対策までの
8項目を見て、第一に、大衆受けする分りやすい、人気取りマニフェストだと感じた。
政治において分りやすさは決して否定されるべきものではない。
いくら難しいものでも易しく国民に解説する事は可能であろう。

しかし人気取りの気持が先走っているだけの分りやすさでは仕方がない。
子供手当や公立高校の実質無料化などは、目的と手段との整合性が極めて曖昧で、バラマキと
言われても仕方ないのではなかろうか?子供手当を支給すれば、親が経済的に楽になるから
子供を生むだろう。従って世界に例を見ない素晴らしい政策だというが、本当にそうなのか?
親に金で子供をつくらせるという発想自体が、社会倫理の規範たるべき政治家として、
やってはならない禁じ手ではないのか。

子供を生まない、結婚しない、という人々は、経済的な問題だけではなかろう。
子孫を残すという事は、人間の存在・尊厳にかかわる非常に重要かつ重大な問題である。
そのような問題を、金で解決しようという考え方自体が、子孫を残すことに不安を抱かせている
大きな理由の一つであることが分らないほど、民主党は金の亡者なのだろうか?

子供の将来に不安を持っているのは、子供を生まない人々だけではない。子供を育てている
人々の方が、より真剣に子供達の将来を心配している。子供をもつ親達が持つ将来への心配。
それは、無差別殺人、強姦、その他凶悪犯罪の増大、地球温暖化による自然災害の増大、
そして、様々な国際的なテロや軍事対立など、人間の無限の欲望への恐怖である。
何でも金で得られ、金で解決し、金、金、金、と金を欲しがる世相への非難と危惧である。

そのような世相に対する世直しのホンの第一歩として、打ち出されたマニフェストの第1が、
世界にも例を見ない政策だと、恥ずかしげもなく金で少子化の解決を図ろうという。
そういう政策を提案する輩がいても、即、問題にするわけではない。しかし、政権奪取を
確実視されている民主党が、こんな政策を看板にすることに、誰も異論を唱えず、或いは
異論を無視して、看板として登場した事は、民主党の底の浅さ、人物のなさを露呈した。
日本の恥を世界に曝してしまった。まさに断腸の思いである。如何なものか。

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