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じんべさんとベスト [思い出]

DSC090426Vest.JPG今日も結構冷え込んで涼しい一日だったので、散歩で汗もかかなかった。
最近になって気づいたことがある。それは今頃になっても写真のような
キルティング地の綿入れのベスト(Vest)を着用し続けていることだ。
こんな事は去年まではなかったような気がする。やはり、年を取ると
代謝活動が衰えて何となく背中が寒く感じるようになるのだろう。

そういえば昔は、お年寄りが暖かくなってもじんべさんを着ていたことを
思い出す。同様の子供用言葉でちゃんちゃんこというのもある。
こういった日本式の袖なし羽織系統の用語も既に死語になっているが、ベストと同様の単語と
思われるチョッキ(上着の下に着る袖なしの短い胴着或いはポルトガルからの外来語)という
言葉も今では死語になっているように思う。もう数年前になるが、一度何かの拍子に「チョッキ」と言って、知人に笑われた経験がある。今ではベストが、ベストのようだ。

昨日も少し触れたが、庶民の生活に密着した物事ほど、時代と共に忘れ去られるスピードが
速い様に思う。それは、日本人の“和”の精神に発した流行尊重の風土によるものではないか?
その証拠に既に“じんべさん”や“ちゃんちゃんこ”の故事来歴等があいまいになっている。
おそらく、この種の言葉にも、昔は地方によって様々な方言があったのではないか?
言葉は文化であり、文化はまた伝統である。文化や伝統に囚われるのではなく、活用すること
によって、心の豊かな生活が生まれ、育まれていく様に思うので、言葉は大切にしたい。

昔、エスペラント語というものを世界の標準語にしようという運動があって、高校時代に
「エスペラント語」の文化部が有った。優秀な人たちが集まっていたと記憶している。
彼らの若い頃のそういったチャレンジ精神はきっと人生に活かされた事と思うが、
エスペラント語そのものは、その後あまり発展していないのではないか?

標準語も大切だろうが、人間は多様な生き物だから、方言や文化の多様性も活かすべきだ。
これからの豊かな社会創造のために多様な文化の尊重と理解が大切だと思う。如何なものか。

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