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賢者の言葉 [散歩]

昨日の小春日和とは打って変わり、今日は、薄日は差すものの気温も低く風も冷たかった。
身を切るほどのものではないが、これからの寒さが予感されて身が引き締まった。

散歩の途中で立ち寄ったレストランで、料理を待つ間、2009.1.5号の“サライ”という雑誌を読んだ。北斎の富嶽三十六景に因んで現在の各地の写真が出ていた。どれもなかなかの絶景だったが、三保の松原からの眺めは、昔行った頃とはかけ離れた砂漠のような浜辺に驚いてしまった。
もう一つの趣向は、ご当地「富士」5名山を巡る旅。津軽=岩木山、出羽=鳥海山、伯耆=大山、
讃岐=飯野山、豊後=由布岳。確かにどれも名山である。

北の二山はそれほどご縁はないが、南の三山は馴染み深い。
由布岳に最初に出会ったのは新婚旅行の時である。現役時代、由布院に会社の保養所があり、
仕事の研修その他で何度もお世話になったし、延岡単身赴任時代も社内旅行などで出会った。
讃岐富士は鷲羽山などこちらからも眺められる。父母の故郷が香川だから、昔馴染みでもある。
二度目の倉敷暮らしでは、何度か金毘羅参り、その他の四国旅行の度に近くで見参。
大山は、昔こちらに住んでいたときに良く出かけた。最近では島根に行くときに雄大な姿を見た。
島根からも天気がよければ遠望できる。雑誌の写真は、皆生温泉(鳥取)からのものだった。

写真で旅行気分を満喫した後は、燗酒の記事。燗酒が恋しくなる季節に、上手な燗のつけ方、
燗に合う酒等が紹介されていた。昨夜飲んだので今日は止めようと思ったが、これを読んでは
「飲まざるの壷」(私の飲まざるを得ないという意味の常套句)。そこで雑誌を本屋で購入した。

最後の方に堀文子女史(90歳)の随筆 “老いの語録”が掲載されており、読ませてもらった。
女優・香川京子さんのご主人・牧野拓司氏の近著「人生語録 長生き賢者100の訓え」を引用しつつ、 “賢者の訓えはどれも身に沁みるが、・・・中略・・・。衰えと手をたずさえ、日々のしくじりを笑い乍ら、私も終わりの旅を続けようと思う。” と書かれていた。
さすがに堀老女のようなご高齢にもかかわらずますます冴え渡るお方の言うことは違うと感嘆。
しかし私のような未熟者で、まだまだ年少のものは、“賢者は生について考え、死については考えない”というスピノザの言葉を参考にしたい。 如何なものか。
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