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本当の情報? [社会]

月間「文芸春秋」新年号の“2009緊急提言 逆転の日本興国論”の「年金は破綻しない」という
記事(著者;権丈善一慶應義塾大学商学部教授)は、面白かった。
この記事の内容がおおむね正しいのか、或いは間違っているのか? という問題も興味深いが
彼のホームページを覗いたら、学生との交流や、掲載論文など、結構楽しそうな内容だった。

『月刊現代』2008年11月号に掲載した「年金問題 どんな政治家を選ぶのかが問題だ」、
或いは社会政策学会第115回大会に招待されて基調報告で報告した
「年金騒動の政治経済学――政争の具としての年金論争トピックと真の改善を待つ年金問題点との乖離」の詳細版などの論文が、ほぼ丸まま掲載されている。

彼は “民主党は、まともな対案を出すこともなく、年金へのネガティブキャンペーンを張り、
国民は年金に不安を強く感じて老後不安を高め、消費を控えて内需を冷やしてきた”と言う。
未納未加入者の数は、日本の公的年金加入者全体の5%程度でしかないともいう。
未納未加入者の数が半数になるという話も聞いたことがあるが、どちらが正しいのか?

権丈の「年金騒動の政治経済学」によると、平成19年3月の時点で、
未納未加入者の数は340万人で、公的年金加入者7041万人の5%程度ということになる。
データがしっかりしているので、こちらの方を信用したくなるのが人情である。
『月刊現代』2008年11月号「年金問題 どんな政治家を選ぶのかが問題だ」は、
“年金に限らず、この国はいろいろな面でかなりおかしく危なくなり、国民は自分で自分の首を
絞める途を選択していると感じる専門家は相当いるのではなかろうか。
それもまた、国民の選択と言えば選択である。民主主義のもとでは何事も民度以上のものはできるはずもないのである。”  という言葉で締めくくられている。

多数決の民主主義では、浅はかな民衆が個人的独断で政治を行うとき、衆愚政治となることは
ソクラテスが処罰を受けたギリシャの昔までさかのぼる必要はないだろう。
民度向上は、主体性をもった情報収集、様々な人との意見交換・協力こそ大切である。
ソクラテスが命をかけ貫いた対話の精神が、現代こそ求められている? 如何なものか。
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