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従順な庶民 [社会]

今朝、“はなまるマーケット”(ヤックンと岡江久美子の司会する番組)に竹中平蔵がゲストで出演していた。竹中平蔵は小泉内閣時代に経済・金融関連の閣僚として活躍した。現在では、小泉改革が不況になった原因のように言われ、平蔵氏も逆風のようだが、私は彼の歯切れのよさが好きである。 真面目にコツコツ働いても生活が楽にならない父親の背中を見て、もっと良い世の中にしたいと志したという。

Heizo_Takenaka_20080927.jpg平蔵氏は、日本経済の「聖域なき構造改革」が中断されたから不況になったと主張する。しかし、既得権益者の政治的キャンペーンによって、彼の意見は今や押しつぶされようとしている。 彼が言っていることは、70%以上正しいと思っている。 そこで思い出したことがある。
カレル・ヴァン・ウォルフレン著(鈴木主税訳)「人間を幸福にしない日本というシステム」という本のことである。十年以上前のバブル崩壊直後に出版された。

この本に非常に重要なことが書いてある。
日本の官僚は、既得権益を守るために巧妙なキャンペーンを行っているというのだ。
日本の善良な市民は、あらゆる方面に張り巡らされた巧妙なキャンペーンに騙され続けている。
相手はゲリラ戦法のテロ組織のようなものである。善良な市民の皮を被ってやっている連中もおれば、本当に騙されて乗せられている連中も居る。善良な市民には戦う術がない。
著者は、自ら正しい情報を入手する方法を編み出すことが、この罠から逃れる方法、即ち日本の官僚制度から開放される方法だという。この本の最後に対策が具体的に述べられている。

小泉内閣はよく頑張ったが、5年5ヶ月では既得権益グループはまったく動じない。日本の庶民が本質的に淡白で忘れやすい性格を知り抜き、既得権益を守るための巧妙なキャンペーンを流し続けることで元のもくあみに成りそうである。小泉政権が終わってから2年少々、がらがらポンの政界再編をしても、国民のことなど関係なく、既得権益にしがみついている日本のこの醜い官僚制度が変わらない限り、何も変わりはしないだろう。 如何なものか。
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