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PRICELESS・第4話と感想 [物語]

PRICELESSというタイトル命名の理由は今だに、良くわからないが、
“あるわけねぇだろ、んなもん!”という副題は、今回も健在で、縦横に活動した。
まず第1が、ミラクル魔法瓶社長・大屋敷統一郎(藤木直人)が、優秀な取引先である
相模川製作所との契約を突然破棄する様に、模合統括本部長(中井貴一)に命令した事。
第2が、無理難題の3,000個の携帯炊飯器発注を受けたら契約継続をしても良い、という
社長の言葉を真に受けて、摸合がそれを相模川製作所の社長(石井正則)に伝えた事。
第3に相模川製作所の臨時雇用で働く事になっていた金田一(木村拓哉)が、この話を
聞きつけ、様々な人間関係の協力のもと、不可能な受注を可能にしたこと。
第4に大屋敷社長は、相模川製作所が立派に約束を果したにも拘らず、なお相模川製作所
との契約破棄を摸合に迫ったこと。
第5に、それを聴いた摸合が、決然と断を下したこと。
第6に、立派にケジメをつけ、会社を辞めてきた摸合を、妻や子が、追い出したこと。
第7に、摸合が、貧乏長屋?の「幸福荘」に来ること。

以上、第4話には、7つもの“あるわけねぇだろ、んなもん!”がより合わさって構成され
ていたのである。従ってこの物語は、現代の“おとぎ話”と言ってしまえば終わりだ。
しかしこんな荒唐無稽な物語をより合わせて、何か言いたい事があるのではないか?
それが、主題の“PRICELESS”という言葉に込められているのではないか?
“PRICELESS”を辞書で引くと、1.“非常に高価な、金では買えない、とても大切な”と
いう類の意味と、2.“とても楽しい、とても面白い、信じられないほど馬鹿げた”という
意味が書かれている。2.の方の意味合いは、“あるわけねぇだろ、んなもん!”と、
同類に近いだろう。1.の方はどうだろう。非常に高価なものや事はこの世の中に
いっぱいある。だから主題と副題は一致せず「非常に高価なものや事」の物語ではない?

そうすると、この物語は、“とても楽しい、とても面白い、信じられないほど馬鹿げた”
語り口で語られた「金では買えない、とても大切なものや事」の物語なのだろうか?
この事を、主題と副題の意味を合体させて考えると、「金では買えない、とても大切な
ものや事」は、“あるわけねぇだろ、んなもん!”というのが、本物語の主張という事?

私は本物語の主張を以下の様に考えた。“あるわけねぇだろ、んなもん!”というのは
反語である。「金では買えない、とても大切なものや事」は“あるわけねぇだろ”と
思っていたが、発見して、“でもやっぱりあった!”と、私には聞こえるのである。
「金で買えない、とても大切なものや事」等なく、金だけを大切にする現代人も多く
なったが、ある訳ない様なモノやコトの中に、とても大切なモノやコトがあるのだ。
そのことを、この物語は、皆に知らせたいのではなかろうか?ある訳ない様なモノや
コトとは、例えば、金田一がクビになり、自宅マンションも爆破されて野宿した時に
段ボール箱を貸してくれたホームレスのげんさん(五頭岳夫)の行為(好意)である。
その事を忘れずげんさんを気遣い、病気と知って炊き出しなどの食事を運んだ金田一の
行為である。また金田一がげんさん等の協力を得て、3,000個の携帯炊飯器を期限内に
作り上げた話の中にある。これは最初から諦めず、当って砕けろと頑張った処に意味が
あった。今回は前回のラーメン屋の場合と違って、具体的に評価できる成果を出したが
物語のポイントは成果の有無ではない。如何なものか
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