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梅ちゃん_21週・芳子の家出 [物語]

芳子(南果歩)が家出したが、結局、行くあてもなく松子(ミムラ)の家に寄寓。
正枝(倍賞美津子)は、ボーリングをしてぎっくり腰になったという。そこで下村家の
家事は、居候夫婦の梅子(堀北真希)が、担う事になった。買ってきた惣菜に文句を
付けたり、手作りだと支度が遅いと言って、店屋物をとったり、建造(高橋克実)は、
芳子の家出に関してまったく反省がない。信郎(松坂桃李)も、建造の尻馬にのって、
梅子に対する思いやりを欠き、失敗して謝っていた。
芳子自身が、家出をした理由をわからないという。突然、虚しくなったという事である。
昭和32年(1957)当時、子育て終了症候群という様な概念があったかどうか?
ネットでの検索によると、1966年にそういううつ病が発見されたという記事があった。
もし、それが本当だとすると、芳子は先取りしているのではないだろうか?

その理由を考えてみよう。子育て終了を子育てから「開放された」、即ち、一仕事終えた
という達成感がある人には子育て終了症候群は起らないだろう。そういう開放感、達成感を
味わえない環境とは?1つには姑・正枝の存在があるだろう。正枝は、建造の養母であり
経済的主導権さえ握っていると思われる。交際も広く、気儘に生活をエンジョイしている。
もう1つは、建造の存在である。昔かたぎで、古い家族制度の家長として頑固に君臨。
芳子との協調性というか、協力の気持がないように思われる。梅子の意見では、建造の
様な男とは、最初から結婚しなかったろう、と言い切っていた。
主導権をもった姑がいる上に、旦那が頑固な昔かたぎでは、芳子が子育て終了症候群に
なるのは、至極、御もっともな気がする。そこで、何かうまい解決策はあるのだろうか?
今週のお題は「魔法の言葉」。恐らく、建造が何とか歩み寄って、「ちちんぷいぷい」と
「魔法の言葉」をかけたら、あ~ら不思議!芳子は気分爽快になったとなるのでは?

だが、私は少し裏読みをした。芳子の家出の原因は、子育て終了症候群だけではない?
あの時代(昭和30年代前半)、家電なども普及しだし、革新勢力衰退・保守政権安定、
世の中は、皇太子ご成婚の祝賀ムードと共に、価値観も大きく変動して行った。
昔の主婦は、育児だけではなく、家事全般で、重要な役割を担う絶大な存在だった。
芳子は世の中の変化と共に、自分が苦労して支えてきた役割の衰退を予感したのでは?
しかし主婦の役割の衰退は、芳子の業績を損なうものではない。

それでは何が問題なのか?それは、環境に振り回されぬ個人の生き甲斐という問題では?
子どもや孫、姑や旦那にも左右されぬ自分の生き甲斐探しではなかったか?如何なものか
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