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梅ちゃん_46・47回 [物語]

46・47回の主な出来事を箇条書きにまとめると次のようになる。
a.松子(ミムラ)の許婚・吉岡軍医に助けられたという加藤(大沢健)は、本物の
 建設会社の営業マンだった。いろいろあって、建造(高橋克実)は新築を決意した。
b.そこで朝鮮半島の38度線ならぬ、下村・安岡両家の境界線争いが勃発した。
c.下村家は銀行から金を借りられるが、安岡家は無理?それで幸吉(片岡鶴太郎)は
 “宝くじ”による一発逆転を狙う。しかしあえなく空クジ。やけになって目印の
 下村家の庭にあった梅の木の移動を考え付き、掘り起こそうとするが倒れてしまう。

もう1つの大きな出来事は、梅子(堀北真希)の仲間、江美(白鳥久美子)の問題。
江美は、臨床実習の患者として幼馴染だった熊沢と出会った。個人的に見舞って、
幼い頃の楽しかった思い出話で散々、大笑いした帰り、熊沢が「持って半年」という
死の病である事を聞いてしまう。あまりに思いがけない現実に向き合って悩む江美。

以前、問題には一人称、二人称、三人称の区別があるという事を読んだことがある。
三人称の問題とは=他人事ということ。江美の場合は、熊沢の問題を非常に身近に感じ
二人称の問題として受取ると共に、医者としての一人称の問題として認識した。梅子は、
江美の悩みを他の仲間・沢田弥生(徳永えり)須藤雪子(黒川智花)瀬川典子(西原亜希)に
伝えたが彼女らは江美の悩みを三人称の問題とした。だが梅子は、江美の「患者を助け
られないと分かったらどうするか?」という問題意識を自分の問題として悩んだのだ。
そこで新築の打合せに来ていた加藤に、吉岡(成宮寛貴)がどんな医者だったか聴いた。
加藤によれば、吉岡は、軍医という矛盾を抱えた立場に悩みながらも運命として受入れて
いた立派な医者だった。立派な医者は、どんなに疲れていても苦しんでいる患者に対して
白衣を着て向かい合うのではないか?そう加藤は感じたという。加藤もまた戦場で死線を
彷徨った一人称の経験の上に立った医者についての観察眼であり、聴くべきものがある。
梅子は、吉岡が出征する直前(女学生時代)に、梅の木の下で「梅は春一番に桜よりも
先に咲いて皆に希望を与える花。君もそんな人になれるよ。」と言われた事がある。
梅子は、吉岡に言われたことと、加藤から聴いた吉岡軍医の素晴らしいイメージをつなぎ
おぼろげながら自分の医者としての将来像を、描く事ができたのではなかろうか?

梅子は、江美の悩みを二人称の問題として受け取り、彼女の悩みを自分の悩み、すなわち
一人称の問題として考え、医者としての生き方、考え方を生み出していく。さまざまな
周囲の出来事を、二人称・一人称の問題意識で体験する事が生きる意味? 如何なものか
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【みなと】

こんばんは。私も仕事で悩んでおりましたので,こちらの記事で目からウロコ状態になることができました。ありがとうございました。
by 【みなと】 (2012-05-25 19:43) 

moto

【みなと】さん
コメントありがとうございました。
仕事をしていると、悩みも多いことと思います。
この記事が、少しでもお役に立てたなら大変嬉しく思います。
今後共、仕事にブログに、ご活躍をお祈りしています。
by moto (2012-05-25 21:39) 

shin

部下の悩みを二人称の問題と受け取り、その悩みを自分の悩みとして、一人称の問題として考えていこうと思いました。
まだまだ人間ができてません…[冷や汗2]
by shin (2012-05-25 21:57) 

moto

shinさん
良い着想だと思います。
しかし現実は厳しい!あれもこれもやる事はイッパイ!時間は足りない!
そんな現実にめげず頑張ってください。継続あるのみ!
by moto (2012-05-26 08:25) 

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