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梅ちゃん先生・第3週 [物語]

NHK連続テレビ小説「梅ちゃん先生」は初回から見ていたが、前作の「カーネーション」
同様に、この作品もスベリそうかな?と思った。だが先週末、この物語は単なるヒロインの
成長物語ではなく、「女性医師」を新しい視点で描くという着眼点を思いつくに至った。
陽春の為か、今週は「梅ちゃん先生」オンパレードになってしまった。桜よりも早く咲く筈の
梅が、四月下旬になって満開? 今日の散歩でも、春風が軽快に踊っていた。
春全開となり、お爺も浮かれているのかも知れない。

今日の「梅ちゃん先生」は受験戦争終盤に突入。卒業式を控えて節子先生(中村ゆり)から
梅子(堀北真希)らの卒業後は、結婚して先生を辞めるというお話があった。お世話に
なった梅子には衝撃?帰路、先生にお別れの挨拶に行った時「それぞれ自分の人生は自分で
決めよう!」と、言われた。節子は、元々、梅子と同様、先生になる事を親から反対されて
いたし、前からあった縁談を断り切れない事情があったのだろう。従って、親のせいにして
人生の岐路をへし曲げられたと考えても当然の状況だったと考えられる。しかし節子先生は
「私は私で人生を決めたの」と毅然と言い切った。

私は、節子のこの言葉を聴く事によって、物語の新たな視点に気付かせられた。自己の
思い通りにならない苦しい境遇であるにもかかわらず、人生の岐路に、毅然として自己責任
で判断をする節子先生を、これからの人たちは、見習うべきだと思う。その事はさておき
物語の新しい視点とは、終戦直後の様々な若い人々(節子も含む)の青春群像物語という
視点である。終戦後の青春群像物語としては、代表作として昭和24年(1949)映画化した
石坂洋二郎原作「青い山脈」等がある。青春群像物語は、人生の苦悩と選択の物語の側面
を含むが、大方は「青い山脈」同様に、恋愛物語の部分が圧倒的に多い。そんな中で、
「梅ちゃん先生」は恐らく、人生の苦悩と選択の側面を強調して描くのではなかろうか?

医専入試会場で消しゴムを貸してくれた隣席の女学生〔沢田弥生(徳永えり)〕は、
開業医の一人娘で、鬱陶しいくらい家族が応援してくれている。その証拠として示した
新品のレースハンカチには、激励の言葉が連ねられていた。梅子とは異なる育成環境だ。
激励の言葉には「澤田医院 名を高メヨ」というのもあった。弥生の医師を目指す動機は
あえて言えば、開業医の一人娘だからという事になるのだろう。他の青春群像は、
兄・竹夫(小出恵介)、姉・松子(ミムラ)、隣の安岡信郎(松坂桃李)、食堂の店員・
矢吹あかね(宇野実彩子)等々。あまり群像が多すぎて話がぼやけるのもよくないが、
梅子の境遇との違い等に焦点を絞れば、面白い物語になるのではないか?如何なものか
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