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陽春と梅ちゃん先生 [物語]

今日は、朝方、雨がぱらついたが、やがて晴れだし、日中はポカポカ陽気になった。
風も暖かで薄着でも寒さを感じさせず、誠に春らしい。昨日は雨で冷え込み、発熱して、
寒さに震える知人を目の当たりにした。年取ると体力が衰え、チョッとした事で風邪を引く。
例年なら今頃、暑いとボヤク所だが、寒さが続いた今年は、春らしい陽気に、やっと
ホッとさせられる。暑さ寒さに敏感になるのも、年寄りの自己防衛本能なのだろう?

基本的に朝食どきに見る習慣が出来ているNHKの朝の連続テレビ小説は、切替り直後は
見た上で、継続して見るか否かを判断する事にしている。従って「梅ちゃん先生」も
始まって以来、惰性で二週間見てきた。このドラマは、最初から連続テレビ小説の本流
である少女の「成長物語」を、 “売り”にしていた。見始めると、ヒロインの梅子が
やたらそそっかしくて不注意な人物、所謂、粗忽者として描かれていた。物語だから
ご愛嬌で、視聴者に親近感のある滑稽さを、印象付けるという手法だったのだろうか?
梅ちゃん先生story01.jpg
下村梅子は、戦災孤児・ヒロシ(細田龍之介)の面倒を見たり、
大学病院の医者の父親・建造(高橋克実)の患者・木下早苗
(竹富聖花)の読みたがっていた小説を探してやる。
梅子(堀北真希)は、そういう心優しい娘であったが、粗忽者の
故か「医者になる事」を父親からバカにされてしまう。そういう筋立ての二週間を見終わり、
このドラマに関する私なりの着眼点をやっと見出した。私なりの考えでは、この物語は、
単なるヒロインの成長物語ではなく、「女性医師」という職業を新しい視点で描くという
事ではないか?と思う。従来の物語に登場する「女性医師」は、医師という技術・技量を
発揮して、難問を、快刀乱麻を断つごとく解決するというものが主流であった。中には、
地味な物語もあっただろうが「女性医師」の物語には、上述の如き、スーパーウーマン物語
の方が、受けが良かったのだと思う。

考えてみれば梅子だって、父親は終戦直後に大学病院の医者で教授でもあったのだから、
希少価値の身分であり、生れた時からのエリートであった。だから物語を取り繕って、
梅子が粗忽者という設定にしても、医者に成れたのは、生まれながらのスーパーウーマン
であったからだという事に変わりはない。(「女性医師」で親が医者でない人は少ない?)
しかしこの物語は、粗忽者の梅子が、涙ぐましい努力によって「女性医師」になる事で
視聴者に、そういう既成概念を忘れさせる。そして町の「女性医師」という存在に、何か
心優しい新たな光を当てようという事ではなかろうか? 如何なものか
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