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群集心理と時代認識 [社会]

朝日新聞の1面を橋下市長の記事が連日の様に賑わしているが、異常ではないか?以前にも、
何とか東というお笑い芸人が宮崎県知事になった時には、宮崎県庁が観光名所になった。
まあこれは地域・地方産業振興に役立った。それ以外にも、取り上げられた県知事もいた。
どうもマスコミは、アメリカのひそみに倣って、知事から総理大臣を作りたいのではないか。
文筆の力で、総理を誕生させるのが、政治記者の「夢」なのか?兎も角、最近の新聞には
うんざりするので、何でこんなフィーバーが起こるのか考えてみた。

C.G.ユングは第一次世界大戦後から第二次世界大戦後迄、ドイツ問題を扱った論文を残して
いる。その中で群集心理の問題を多面的に論じている。私は此処で、そんな難しい事を書く
つもりはないが、読んで感じたのは、その時代認識と、現代との類似性である。

ユングの当時の時代認識には、例えば以下のようなものがある。
* 神を失った人間は、別の神や、例えば金、労働、政治的影響力に強迫観念を持つ。
* 意識だけを自分だと思い込み、無意識を締め出してしまう(人格の分裂)。
* 意識と無意識、精神と自然、知識と信仰の間に葛藤が生じる。
* 意識が、本能を抑圧できなくなると、病理学的な分裂の様相を呈する。
* 意識は、あらゆる困窮の原因を環境(社会)のせいにする傾向が強い。
* 抑圧された者たちの為という集団運動が、転がり始める。
* 要求が満たされても形こそ違え、同じ苦難を繰返す。狼を追い払うに虎を使う。
* 外部の政治的、社会的改革に向かう。内的人格分裂も解決されると勘違いする。
* 文化こそ、恐るべき集団化の危機に立向う唯一の手段である。

ナチスドイツの問題は、文明の進展した先進国にとって解決済みの問題ではない。
確かに日本では「東日本大震災」でも、暴動や略奪がなかったと海外から高い評価がある。
日本人の無意識は、こういう大災害の時にはいまだ健在だったという事である。
しかし第二次世界大戦の当時には群集心理によって戦争に突入した。日本人の無意識は、
負の状況ではうまく働いても、攻撃的な状況では決して手放しで信用できない。
上述した当時のユングの時代認識と現状の政治状況を見る時、橋下市長の記事は異常では?
これはまるで、新聞が提灯持ちして、橋下一派を大宣伝しているだけではないか?
道州制などという問題は時間を掛けてジックリ議論していくべきである。
欧米社会を悪し様に批判する割には、日常生活で欧米崇拝している分裂文筆業者では、
革命や革新は、欧米社会の悪しき伝統である事が今だ分らぬのだろう。 如何なものか
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