霊性と憲法記念日特集 [希望]
今朝のNHKの憲法記念日特集~この難局を乗り越えるために~を視聴した感想を書きとめる。
大震災と原発事故で何が問われているか?政治の役割は?という課題に、6人の論客
(元内閣官房副長官・石原信雄、作家・保阪正康、ジャーナリスト・鳥越俊太郎、経済評論家・
伊藤洋一、精神科医・香山リカ、国際人権団体日本代表・土井香苗)が討論。神志名泰裕
(かしな やすひろ)NHK解説委員が司会した。編集の不手際が気になったが良くまとまった?
私は放送を視聴しながら、論客の今後の対応に関する意見と、その対応の障害となる課題を
整理して、そのギャップを埋めるための方策に関して思いをめぐらした。
先ず、論客の今後の対応に関する意見は、以下の様になる。
1.適切な国民負担を避けるな 2.命を最優先する 3.大震災後の価値観を大転換すべき。
4.自己否定と再生 5.危機をチャンスにする力 6.日本力(現場力等)を活かす となる。
論客が考える幾つかの課題は、発言者の意図を理解してまとめた。結果は以下の通り。
1.国民の政治または政治家に期待する内容が曖昧? 2.国民の意識の問題。 3.日本における
民主政治のレベルの低さ。 4.政党が本来の使命を自覚しない烏合の衆。 5.政治家の劣化。
6.ネット社会等による国民の砂状化と流動化現象。 7.メディアが煽るが原因は国民の嗜好?
8.二十世紀の思想の時代から、世界的に思想の行き詰まりによる世界的な混迷の時代?
大震災を反省の機会として、真面目に生き方を見つめなおす必要がある。そういう反省の基に
6人の論客が示した再生への対応はどれも大切だ。対応に当って、国民の一人一人が政治や
政治家に丸投げせず、自らの家族や地域やグループの問題として取組む事が大切である。
そのための課題として、論客達が掲げた課題を、読み解く必要がある。
1.~3.6.7.の課題には、国民の政治意識、民主主義に関する認識の甘さということがある。
街頭インタビュで中年の男性が、「一人一人が勉強して、政治家を追及しなければ!」という
意見を言っていたが、正にその通りである。では、なぜ、そういう風にならないのか?
それは、論客の1人(土井香苗女史)が言っていたが、選挙民個人と政治家の間に、情報・
知識・思想等の距離がありすぎるからである。女史は、その距離をNGO活動で埋めるという。
女史の新しい取組みに期待したいが、アメリカ仕込みのやり方を真似するだけでは難しい?
女史は心得ているだろうが、受入側が、その志をしっかりと勉強しないと本物にならない?
日本人の民主主義に関する認識が甘いのも、国民意識の砂状化・流動化するのも、結局は、
日本人の対話能力が貧弱で、政治等を論じるコミュニティが崩壊した事に遠因があると思う。
何故、日本人には深い対話が成立しないのか?その要因は、発言内容を、自分と同じ背景を
持った人間だと早合点するからである。相手の意見の背景を理解する努力が足りない。
さて、最後に残った課題、8.二十世紀の思想の時代から、世界的に思想の行き詰まりによる
世界的な混迷の時代?という原因をどう考えるか?
それは、西洋哲学、特に、近代とポストモダンの思想における行き過ぎた批判にある。
彼らは、神、即ち、昔の尊い叡智を、独善的なものとして捨てた。これを無批判に受入れた
現代人は、人間の大切なものを見失い、彷徨っているのである。賢者の悟りは独善的でなく
コミュニティの基盤があって生れるのである。法然や親鸞の教えは、阿弥陀仏の「志」を、
念仏と共に考え抜いた上で、個人が悟るだけではない。その現象が、相互の交流の中で、
社会全体の人々の意識を高め、人々を大きく成長させるのである。
我々が終戦後に、学んできた事は、素晴らしい部分もたくさんあったが、肝心・要の部分
人間の魂・霊性、優しくいえば、「良心」を、古い考えとして、捨て去っていたのである。
その為に、心ない人々によって、コミュニティも崩壊してしまったのだ。
こんな惨めな結果になったのも、目に見えない事、未知のリアリティを否定した事による。
どんなに科学が発達しても、新しい思想が出てきて、それが素晴らしいものだと思えても、
我々は何億年という生物進化の過程で獲得した様々な機能や智慧を蔑ろにすべきではない。
自己の内奥に秘められた尊い霊性を信じ、謙虚に対応する事が求められる。如何なものか
大震災と原発事故で何が問われているか?政治の役割は?という課題に、6人の論客
(元内閣官房副長官・石原信雄、作家・保阪正康、ジャーナリスト・鳥越俊太郎、経済評論家・
伊藤洋一、精神科医・香山リカ、国際人権団体日本代表・土井香苗)が討論。神志名泰裕
(かしな やすひろ)NHK解説委員が司会した。編集の不手際が気になったが良くまとまった?
私は放送を視聴しながら、論客の今後の対応に関する意見と、その対応の障害となる課題を
整理して、そのギャップを埋めるための方策に関して思いをめぐらした。
先ず、論客の今後の対応に関する意見は、以下の様になる。
1.適切な国民負担を避けるな 2.命を最優先する 3.大震災後の価値観を大転換すべき。
4.自己否定と再生 5.危機をチャンスにする力 6.日本力(現場力等)を活かす となる。
論客が考える幾つかの課題は、発言者の意図を理解してまとめた。結果は以下の通り。
1.国民の政治または政治家に期待する内容が曖昧? 2.国民の意識の問題。 3.日本における
民主政治のレベルの低さ。 4.政党が本来の使命を自覚しない烏合の衆。 5.政治家の劣化。
6.ネット社会等による国民の砂状化と流動化現象。 7.メディアが煽るが原因は国民の嗜好?
8.二十世紀の思想の時代から、世界的に思想の行き詰まりによる世界的な混迷の時代?
大震災を反省の機会として、真面目に生き方を見つめなおす必要がある。そういう反省の基に
6人の論客が示した再生への対応はどれも大切だ。対応に当って、国民の一人一人が政治や
政治家に丸投げせず、自らの家族や地域やグループの問題として取組む事が大切である。
そのための課題として、論客達が掲げた課題を、読み解く必要がある。
1.~3.6.7.の課題には、国民の政治意識、民主主義に関する認識の甘さということがある。
街頭インタビュで中年の男性が、「一人一人が勉強して、政治家を追及しなければ!」という
意見を言っていたが、正にその通りである。では、なぜ、そういう風にならないのか?
それは、論客の1人(土井香苗女史)が言っていたが、選挙民個人と政治家の間に、情報・
知識・思想等の距離がありすぎるからである。女史は、その距離をNGO活動で埋めるという。
女史の新しい取組みに期待したいが、アメリカ仕込みのやり方を真似するだけでは難しい?
女史は心得ているだろうが、受入側が、その志をしっかりと勉強しないと本物にならない?
日本人の民主主義に関する認識が甘いのも、国民意識の砂状化・流動化するのも、結局は、
日本人の対話能力が貧弱で、政治等を論じるコミュニティが崩壊した事に遠因があると思う。
何故、日本人には深い対話が成立しないのか?その要因は、発言内容を、自分と同じ背景を
持った人間だと早合点するからである。相手の意見の背景を理解する努力が足りない。
さて、最後に残った課題、8.二十世紀の思想の時代から、世界的に思想の行き詰まりによる
世界的な混迷の時代?という原因をどう考えるか?
それは、西洋哲学、特に、近代とポストモダンの思想における行き過ぎた批判にある。
彼らは、神、即ち、昔の尊い叡智を、独善的なものとして捨てた。これを無批判に受入れた
現代人は、人間の大切なものを見失い、彷徨っているのである。賢者の悟りは独善的でなく
コミュニティの基盤があって生れるのである。法然や親鸞の教えは、阿弥陀仏の「志」を、
念仏と共に考え抜いた上で、個人が悟るだけではない。その現象が、相互の交流の中で、
社会全体の人々の意識を高め、人々を大きく成長させるのである。
我々が終戦後に、学んできた事は、素晴らしい部分もたくさんあったが、肝心・要の部分
人間の魂・霊性、優しくいえば、「良心」を、古い考えとして、捨て去っていたのである。
その為に、心ない人々によって、コミュニティも崩壊してしまったのだ。
こんな惨めな結果になったのも、目に見えない事、未知のリアリティを否定した事による。
どんなに科学が発達しても、新しい思想が出てきて、それが素晴らしいものだと思えても、
我々は何億年という生物進化の過程で獲得した様々な機能や智慧を蔑ろにすべきではない。
自己の内奥に秘められた尊い霊性を信じ、謙虚に対応する事が求められる。如何なものか
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