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精神的外傷後成長(PTG) [希望]

何気なく月刊「文芸春秋」5月特別号を手にとって、最初の記事を見たらPTGという見慣れない
略語が目に付いた。精神的外傷後成長(Posttraumatic Growth)の事らしい。
トラウマ(精神的外傷)は障害(PTSD)となる場合があるが、一方において人格形成に積極的
働きをして人間的に大きく成長させるPTGという働きもあるという。最近、注目されているらしい。
当該の雑誌記事では、著者の立花隆が、子どもの頃の戦争体験や、阪神淡路大震災の時に
小学生だった人々の体験談と共に、今回の大震災体験とPTGを関連付けて記述していた。
立花隆は、東日本大震災体験者をPTG第二世代と位置づけて日本の再生に期待していた。

あるブログ(http://blog.zaq.ne.jp/nagamasa/article/144/)に、
小児がん経験者のPTGに関する厚生労働省の研究班で実施したアンケート調査が載っていた。
要点だけを抜書きすると、(詳細については、ブログのURLを参照)
「自分の命の大切さを痛感した」、「他者に対してより思いやりの心が強くなった」
「人との関係に更なる努力をするようになった」、「新たな関心事をもつようになった」
「一日一日を、より大切にできるようになった」、「人と比べないことが大事と気づいた」
「メンタル面では粘り強くなり、成長したなって思える時もあった」

私が、何を主張したいのか、を示したい。
まず私は、PTGと直接被災者とを、立花隆のように安易に結び付けようとは思わない。
今の段階では、PTSDにならない様に気配りすることが先決だと思う。私が注目したいのは、
今回の大震災報道による間接的トラウマである。今回の大震災報道は、発生時刻の関係もあり、
たくさんの自然の理不尽な猛威を鮮明な画像で映し出した。尚且つ、その映像を、繰返し繰返し
流し続けた。そのために直接被災者とその肉親以外の多くの日本人がトラウマを負ったのでは?
ということである。恐らく、テレビ等で災害報道を放送する番組関係者等は特に、トラウマを受けた
のではなかろうか?だから、あそこまで執拗に放送し続けたとしか思われない。従来の日本人の
常識を超えたものだった。

お陰で日本にはたくさんのトラウマ体験者が生れた。これらのトラウマ体験者はPTSDまで進展
する可能性は少ないが、それだけ、多くの日本人が、PTGの可能性を秘めているということでは
なかろうか?報道その他によって精神的外傷を受けた人々にPTGという考え方を普及する事に
よって、これからの日本は変われるのではないか。そういう可能性を考えて、様々な企画を考案
する事が、今後の日本の質的発展につながるのではなかろうか? 如何なものか
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