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伏見散歩'10.12月 [散歩]

最近は、親族の通院介助や墓参り等と共に、京都・大阪・奈良・神戸など関西・四都の散歩を
楽しむ目的で、だいたい二ヶ月一度程度の割合で出かけることが多い。今回は伏見散歩だった。
伏見といえば京都の南に位置して、大阪、奈良との交通の要衝として栄えた処である。しかし
お稲荷さん、桃山城、そして‘灘’と並ぶ酒造りで有名な処という位しか知らなかったが、
京都駅の?(インフォメーション)の案内のプロの口ぶりからすると、伏見は、京都市の中では別格?
そんな話を聞いて、食わず嫌い(例の龍馬で有名な寺田屋)を返上して、伏見の中心部を探索
することにした。

最初に訪れたのは深草の「石峰寺」。伊藤若冲が下絵を描いて石工に彫らせたという五百羅漢
で有名である。羅漢とは、釈迦の説法を聞き、一般人から施しを受ける価値のある人である。
即ち、釈迦の教えを実践し、世の中を良くする影響力を持っているということであろう。
私は、「京都の寺社 505を歩く」山折哲雄監修・槙野修著でその事を知り、是非行きたいと
思っていた。石峰寺の裏山にひっそりと苔むしている五百羅漢は、まるで釈迦の絵巻物を見る
思いだった。来迎菩薩、出山の釈迦、十八羅漢、説法場、托鉢修行、諸羅漢坐禅屈、涅槃場、
賽の河原などと立札が、五百羅漢の群像グループに割り振られている。
写真は撮影禁止であるが、入山のパンフレットには、4枚の羅漢さんの写真があった。
そこに写っている羅漢石像がどこにあったか、何度も山を巡り、全てを見つけ出した。
そうしている間に、石像の表情が心に沁みてきて、仏の教えの有難さを思った。

◎ 愚鈍なる 我を導く 羅漢かな201012161543市電.jpg

早、紙幅も尽きかけている。伏見の中心街に至る前の深草で、古の少将のごとく
小町への恋路ならぬ、伏見地区中心街の散策路にも届かなくなってしまった。
今日の締括りは伏見中心部の「西岸寺」としよう。寺田屋から歩いて5分程度
油掛通の北側に位置する。商売繁盛、願望成就、家内安全の「油掛地蔵尊」
や芭蕉の句碑で有名だが、今回は竹田街道と油掛通の角に建てられている
「日本における電気鉄道発祥の地」の写真を掲載した。
明治28年に油掛通から京都駅迄、日本初の電気鉄道(後の市電)が営業を開始した。
伏見は重層的歴史を今に感じさせてくれる興味尽きない町である。如何なものか。
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