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「ゲゲゲの花嫁」と貧乏 [物語]

「ゲゲゲの女房」の第8週:  “父の上京”も無事に終了した。
布美枝(松下奈緒)の父(大杉連)の上京や、調布の貸本屋「こみち書房」については、
武良布枝原作「ゲゲゲの女房」には記述されていない。しかし実際ありそうな話である。
貸本屋の女主人・美智子(松坂慶子)と、私の思い出のセータを着た小林太一(鈴木裕樹)が
演じた葛藤は作り話であろうが泣かせる。太一(鈴木裕樹)青年は1950年代後半に始まった
集団就職組みだろう。「Always 三丁目の夕日」で重要な役を演じた星野六子(堀北真希)と
同級生で少しぐれている青年・中山武雄(浅利陽介)も、集団就職組みだった。

あの時代(1960年代前半)は皆が貧乏だった。しかしみんなが肩を寄せ合い、助け合って
生きていた様に思う。貸本屋「こみち書房」の女主人・美智子(松坂慶子)が疎開先で息子を
亡くした話もありそうな事である。皆が懸命に生きている中で責任を追及する等ありえない。
ジッと我慢して、そして悩み多い小林太一(鈴木裕樹)を息子の様に慈しむ心は美しい。
皆、それぞれが自分の身近な中で、できることを精一杯に努力し積重ねること以外に、他に
何が人間に出来るのだろうか?他に出来る事は、不平不満を抑制することぐらいである。

「ゲゲゲの女房」は、来週には結婚一周年を迎えるということだから、1962年になる。
約1/3を経過したが、まだまだ貧乏は続きそうである。しかしあまり心配には及ばない。
武良布枝原作の「ゲゲゲの女房」:第4章「来るべきときが来た!」によると、
昭和38年(1963)頃から、水木しげるのマンガが世間に認められるようになった、とある。
2011年に結婚生活50周年を迎える水木夫婦にしてみれば最初の2,3年に過ぎない話である。
原作の貧乏物語は、第三章「底なしの貧乏」の50頁強で、従って本全体の約1/4強になる。

NHKテレビ小説「ゲゲゲの女房」では、貧乏物語はどの程度続くのだろうか?このドラマは、出世
or成功物語?それとも成長物語?或いは伝記?生活史?2年前のNHKテレビ小説「だんだん」に
は、劇的展開と共に、成功物語それとも成長物語?を問い続ける面白さがあった。今回の
「ゲゲゲの女房」には生活史的な面白さがある。現代人は貧乏や格差を嫌がるがその一端が
「ゲゲゲの女房」の物語によって解明されれば楽しいと思うがどうだろう。幽霊の居た時代の
人達は三途の川を急いで渡らずに、生きて幽霊を楽しんだ?幽霊の居ない現代は楽しみが
少ないし、三途の川も渡りたくないから、金持ちになりたがる?「ゲゲゲの女房」の物語から
金持ちになることは三途の川を渡るようなものと閃くとしたら面白かろう? 如何なものか。
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