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再帰性と選挙 [社会]

今日も曇り空、皆既日食を楽しみにしていた日本人は、当て外れでガッカリの人が多そうだ。
小さい頃は、何となく望遠鏡や顕微鏡に憧れ、天体にも興味を持ったことがあるが、いつの間にかニュートン力学の法則に沿って予測されてしまう現象に魅力を感じなくなってしまった。
皆既日食のときに、動物たちが日ごろと異なる奇妙な行動を取るのを、さも超常現象のように
テレビで言っているのは、全く馬鹿げている。元宇宙飛行士が、中学時代の皆既日食観察で
宇宙飛行士になろうと決心したというが、それも単なる偶然で、皆既日食の力ではない?
まあ、いろいろ面白おかしく世の中を見るのが、マスコミや芸能人の飯の種?とすれば、
人の職業上のノウハウをとやかく言っても仕方ないだろう。ただ注意すべき事は、皆既日食に限らず、現象に対する人間の反応は、動物のように画一的でも、正直でもない、という事である。

いよいよ衆議院が解散されて選挙戦に突入した。現況は非常に読みにくいのではなかろうか。
自民・公明は、“政権選択選挙” だと言っていた。何か物足りない命名である。
民主党は、“これから開ける国民の希望の選挙”という。民主党が政権をとったら、国民には
大きな希望が持てるようになるということらしい。本当にそうなら嬉しい事である。

今の混沌とした政治状況を省みると、その状況は、政治関係者やマスコミ関係者が、“誤解”や
“過ち”を生み、また様々な圧力が掛かって、それらに、また様々な思惑が入り乱れ、“誤解”
や“過ち”を生む、という正にソロスのいう「再帰性」に陥ってしまったと見る事ができる。
人間のやる事は、物理法則や、動物の本能の世界とは異なる、測り知れない変動をもたらす。
いわば、人間が情報の力だけで、人間に災いをもたらす事件を作るのである。
それは、突如、荒れ狂う洪水や土砂崩れ、烈風と寒気による夏山での遭難、突然の交通事故
といった予想外のことに見舞われたようなものである。しかしそんな天変地異や、偶発事件の
後には、我々人間は、素晴らしい再生作業や復興作業を行うことのできる能力がある。

現在の混沌とした政治状況を、人間の欲望による金融危機や、天変地異、偶発事件と視るか
否か、そこが、これからの日本の針路を決める上で重大なポイントになると思う。
その視点を決めるのは、日本人一人一人の歴史観、人生観、哲学観である。人間の限界、
おろかさ、そういったことを十分にわきまえるのか?超人的なもの、超常現象に頼ろうと
するのか?地道な努力なのか?他人任せ、棚ぼた式なのか? 如何なものか。

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