SSブログ

流行性感冒_2 [社会]

テレビ等を見ていて新型インフルエンザ(新型流行性感冒、略して“新流感”)に関する報道
内容を聞いていると新流感が暴れだしたら様々な風評被害を作り出すに違いないと思われた。
その原因はコメント発言者が視聴者に“新流感”知識がある事を前提に話しいることにある。
私はつい先日まで“新流感”の知識がなかったからその事が良くわかる。
ホンのわずかな知識しか持ち合わせていないが、わずかな知識の差でも理解度が異なるのだ。
知識がなければ、様々な人のコメントが理解できず、刺激的言葉に反応してしまうだろう。

私のわずかな“新流感”の知識とは、1)流感ウイルスの予想は基本的に不可能。
2)新型ウイルスによる被害の想定は「スペイン風邪」の経験に基づいている。
3) 「スペイン風邪」に関する研究は近年深まっているが、被害のあった1918年の5年後には
忘れ去られていた。4)米国人は、祖父の時代に50万~65万人という最大の犠牲者を出した
「スペイン風邪」の事よりも中世の疫病の事を良く知っている。5)流感ウイルスは人から人へ
伝播して毒性を強めていく。それはウイルスが人に適応できず生存に努力する結果である。
6) 「スペイン風邪」の猛威は、2年位前にうごめいていた先駆的ウイルスの変異によるものと
推定されている。7) 「スペイン風邪」は、2年間に3回 発生しているが、初回の被害が
最も軽微であり、2回目が最も猛威を振るった。

私のわずかな知識に基づけば、現在騒ぎ立てている初回の流行が治まった後の方が、余程注意
しなければならない。日本における「スペイン風邪」の情報に関しては、書名 「流行性感冒」
著者名 内務省衛生局 発行年 1922.3というのがある。国立保健医療科学院 ホームページ、
貴重統計書No.73に「PDF」ファイルとして公開されている。同書復刻版は東洋文庫778にある。
同書によると第1回目の流行は、1918(大正7年)春季、比較的良性で合併症少なかった。
2回目の流行は夏から秋季、特色は肺合併症の頻発、新しい病型は肺炎敗血症等で死者多数。
第3回は、1919 1月~3月 死者数は2回目よりも少なかった。
日本では、3~4ヶ月遅れて流行したとしているが、区分の仕方は異なる。(詳細資料参照)

「スペイン風邪」と同規模の被害をもたらすとして、人口の増加分で患者数と死者数を単純に
計算すると、日本における患者数は≒5千4百万人、死者数は≒92万人 となる。
死者数は、最近の年間自然減の数値に匹敵する。医薬・医療の進歩に期待! 如何なものか。

コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

流行性感冒流行性感冒_3 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。