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流行性感冒 [社会]

新型インフルエンザの恐怖が現実のものになりつつある。最も深刻なメキシコでは新型感冒の
疑惑のある死者103人、内22人の感染が確認されたという。米国では感染者20人、カナダ6人、
スペイン1人の感染者が確認された。他に疑いのある国が、スイス、イタリア、英国等9ヶ国
となり、米国がメキシコに続いて緊急事態を宣言した。この騒ぎは何かカラ騒ぎの様に思えて
その背景になっている“スペイン風邪”や、インフルエンザウイルスを調べてみた。
“スペイン風邪”は1918(大正7年)~1919(大正8年)に大流行し、世界で史上最多犠牲者
(正確な数字は不明、公式数字2千百万人、一説では4千万~5千万人と言われている)
を出した流行性感冒である。その大きな要因は第1次世界大戦中の兵員移動であった。

色々、調査してみると、どういうわけかインフルエンザを軽視してきた傾向がありウイルスの
正体が明らかになってきたのは、最近のことのようだ。
ワクチンが毎年改良され病気予防、健康管理に役立っているが、重症患者には抗生物質の
処方をしている。これは高価な上に有害無益という。抗生物質はウイルスに効かないだけで
なく、薬剤耐性菌をつくる原因となるらしい。新しく開発されたノイラミニダーゼ阻害薬は
危険な抗生物質の乱用を減らしてくれると予想されている。

細かい事は省略するが、ノイラミニダーゼ阻害薬は、ウイルス細胞膜上のノイラミニダーゼと
いう酵素に着目した、ウイルス感染防止に有効な抗ウイルス薬品・プラグドラッグである。
ウイルスが機能するために必要なノイラミニダーゼの分子構造上の裂け目をプラグ(栓)で
詰めて、ウイルスを移動できなくして感染を防止する薬剤である。ノイラミニダーゼは、
ウイルスが宿主を荒らし新たな宿主へ脱出する時に活躍するが、裂け目を詰められると
機能しなくなる。インフルエンザウイルスの裂け目は、種類によらず同じだと推定される。
ワクチンはウイルスの種類によって効力がない不安があるが、ノイラミニダーゼ阻害薬は
既知のインフルエンザウイルスに有効であるだけでなく、理論的には全てのインフルエンザ
ウイルスに対して有効だと推定されている。

ノイラミニダーゼ阻害薬は感染初期の36時間以内に飲まないと効力がないのが難点。そこで
製薬会社は迅速診断薬が大もうけの種になると考えて力を入れているとか。感冒の大流行に
備えて、各家庭、迅速診断薬とノイラミニダーゼ阻害薬を常備しては? 如何なものか。

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